父を探して
私は生後1ヶ月の時に父と別れた。
人生においてつらいことがあるたびに
本当のお父さんだったらなんて声をかけてくれるんだろう
本当のお父さんだったらどんなふうに抱きしめてくれるんだろう
そんなことを度々考えていた
3年前お父さんを探すことにした
見つけ出すことができた
手短に会話をし5分程度の面会だったが
あっけなくその時間はすぎ
姉は泣いていた
私は笑ってその場を取り繕った
その日の夜
一人になり、涙が止まらなかった
今まで抑えていた感情が
一気にでた
両親が離婚せずにいてくれたら
家族4人で、普通の生活を送れていたのに
義理の父親をあんなにも憎まなくてよかったかもしれない
あんなに殴られず
あんなにビクビクせず
暮らせたかもしれない
普通が良かった
普通がなかった
普通でいたかった
普通。
そんな簡単な事が
手に入らなかった
泣くだけないたら
魂は癒されたことに気づいた
前にまた進めた
ずっと他のもののせいにし
自分の使命を受け入れられずにいた
両親の離婚にも意味があり
私が辛かった幼少期にも
因果があり
それは受け入れるしかなかったもの
父に会ってそれができた気がする
今は
今の生活がただ愛おしい
普通って 凄いこと
小さな幸せに
溢れんばかりの感謝をしよう
そして、自分の運命を
受け入れよう
受け入れて
はじめて見える景色があるから