私は弾いてないと私になれないけど、世間にとってはそんな事なくて、やりたいと思い続けるには健やかでないと難しくて

マリンバ弾き休業中木上智保子です。

腕の調子が戻るとやっぱりどうしても楽器が弾きたくなるので弾いちゃうんですが、出て来る音のへたっぴさに我に返って、色々な様々が分からなくなってしまってプロに頼ってる今日この頃です。

4月頃、腕の調子が落ち着いて来て音楽的素養を吸収したくて参加したイベントが本当に楽しくて！！

音楽をしたくて、色々やりたくて堪らなくて「よし！早く健やかにならねば！」と思うと同時に「私なんかがまだ頑張ろうとしちゃって何してんの？何もねえくせに」が頭の中で拮抗していて。

なんでもない普通であれば問題なくてむしろハッピーのお裾分けで喜ばしいタイミングで、バーン！！…とバネが弾け飛びました。

思いつく好きな事殆どがネガティブ思考に繋がっておかしくなってしまい「休養」出来てなかった自分と向き合う覚悟を決意。絶賛ご自愛の練習に勤しんでおります。

普通になりたいと渇望する時点で普通にはなれないし、大丈夫ではなかったのです。
普通を知る努力の方向が知りようがないからだと疑わず、出来ないなら違う方に出来る方にとズンズン進んで、木上はちょっと変わってるけどなんか頑張ってると思われていればいつか何かしら報われるというか、何かあるって信じて進んできたのです。

世間の言う「普通なんかないし普通が一番難しい」が欲しいんじゃない。並や凪の時間がない自分の事をどうにかしたかったんです。

でも、頑張ってるのに何もなさそうだし、いつまで頑張れば良さそうなのかわからないし、八方塞がり。

誰だって認めたくないでしょう？自分が病気だったとか、障害があったとか、興味を持たれてないとか、困ってるとか、わからない事を伝えてもわからないと思われたりとか、あれもコレもエトセトラ。

大丈夫にしたかったのにどうしようも出来なくて、病院に行ってみて、薬を飲んで泣きました。薬、すごいんです。1ヶ月お付き合いしてみて驚いているのが大きく2点。

1つ、本と楽譜が読めるのです。これまでも読めてたは読めてたのですが引っ掛かりを強く感じていました。脳に記録される引っ掛かりではなく、引っ掛かって取れなくて苦しい感じです。広がらないビニール袋に物を押し込んで弾けそうな苦しさにも似ていました。薬が効いてるとどうにも脳のストレージに空きが出来てる感覚というか、無理やり押し込めよう解ろうとするのではなく、するする入って来るんです。隙間があるから入れるみたいな、恐ろしくなる程素直に字も音符も入って来る。演奏を諦めた楽譜を見ながら計算して、リズムを口三味線して答え合わせして、理解が出来て。泣きました。だって、自分のせいで出来てないと思ってた事が薬飲んだらわかるってなんだ。涙がジュワッと湧き上がってぽろんとこぼれるくらい嬉しくてとてつもなく情けなくて悲しくて泣きました。

もう1つ、他人が気になりずらいです。満員電車で隣に立ったお姉さんの腕や髪の毛が当たっても気にならないし、小学生低学年以下の子供の匂いが薬が効いて調子が良いと気になりずらい。他者に許容が出来るんです。弟に見つかったらただただごめんとしか言いようがありませんが、高3で弟が産まれた時からおかしかったんです。端的にいえば弟以外の小さい子が全部気持ち悪い。中学生以下向けのイベントはエナジードリンクやお酒を飲みながら気を散らせないと、演奏に不安があって緊張するんじゃなくて「子供が集まっている」状況に緊張して泣きたくなるんです。それじゃなくてもその状況になるのは吹奏楽とかオーケストラで演奏する状況が多くて、人間が沢山居る中で間違えないように頑張らなければと頭がグルングルンになっていて、思考も散らかって匂いとか存在感も苦しくて、上手く演奏出来たかもわからずとっ散らかって家に帰るとシャットダウンして動けなくなるなんて、学生時代には数少なく起こってました。
だからこそ、大人向けというか、自主企画で自発的に活動を展開。現代音楽バリバリやって行きたいと小匙程度には思いつつ、実際には「子供」が居ない場所で弾きたいを実現出来る環境を模索してきました。

その感情が薬で無くなる物だと思ってなかったから、泣きました。嬉しくはなかったです。苦しい苦しいと一人相撲していたのかと悲しくなりました。

もっと早く1人で頑張る事を諦めてさえいれば、出来る道を探そうとしなければ楽になる方法があったなんて誰も教えてくれなかったし、これまでの頑張り方があってる事も混在していてKHAOS。私は弾いてないと私になれないけど、世間にとってはそんな事なくて、やりたいと思い続けるには健やかでないと難しくて、そんな事考えちゃうポンコツな容器な自分も惨めで憎くて悲しくて。

ただ、これまでfとpの通過点と思っていたmfとmpが世界に存在している事を知れそうな気もして元気になっても何もない木上ではないのかもしれないと漠然と感じていて。

今はぐらんぐらんです。
今年はゆっくり自分探しに励みたいと思います。

CHIHOKO