ひとりごと

何も書きたくない。
彼女が大学へ出かけた後、1人で原付に乗って、目的もなく走り始めた。外は雨が降っていたけど、それよりも、誰も自分を知らない場所に行きたかった。20分くらい走って、結局コンビニで雨宿りした。
こんなとこで俺は何をやってんだろ
自分でもわからんかった。タバコを吸って、ボーッと通り過ぎてく人や車を眺めていた。誰もコッチを見なかった。なんで俺はいまこんな所にいて、こんな風になっちまったんだろう。なんで大学なんかいったんだ、なんで就活なんかしたんだ、なんで研究室なんかいったんだ、なんで、こんなに何もやってないのに、こんなことしてるんだ
じゃあ大学にいかなければ、就活なんかしなければよかったのか？全然、結局同じこと
どこにいても、いつだって、結局こうなってるだろう。こんなこと、昔はなかった。結局自分は、自分を勘違いしていた。
昔から、高校くらいからかな、もっと前かな、人と同じとか、大衆ってのが嫌いだった。人は群れると碌なことにならない。クラスではいじめが起きるし、ネットでは誹謗中傷が起きるし、国は戦争と称して簡単に人を殺す。群れとか、界隈とか、馬鹿らしいし恥ずかしいと思っていた。
でも身体は逆で、自分は人との関わり方を理解して、なんというか、コミュニケーション力に長けていた。運動もできて、身体も小さくなくて、勉強もできたからいじめられることはなかったし、自分らしい笑いの取り方も持っていたし、倫理観もあった。簡単に言うと、人間の持つ社会性のモデルのような感じだったと思う。
それが、なんとなく嫌だった。レオンを観たときにマチルダに憧憬を抱いたのは、たぶんそんな社会的な自分に対する反発があったからだろう。タバコを吸いはじめたのもその頃だった。いろんな女の子と遊んで、浮気もした。授業もサボるようになった。
そんなことしても全然満たされなかった。その頃はなんとなく満たされたような気分だったかもしれないけど、なんだか空回りしてる気がしてた。そうこうしてるうちに、自分がどこにいて、何をしたいのかさっぱりわからなくなった。なんも楽しくなかった。
気付くのも、気付いてからも遅かった。とりあえず勉強したり、就活したり。なんとか進級できて、内定も貰えた。でもそこで本当に終わった。
目的もなく、目標もなく、ただ生きてるだけのスマホ依存症のゾンビがそこにはいた。今まで持ち前のコミュ力で騙し騙し進んでこられたのが、ぴったり終わった。貯金が底を尽きた。
今俺にあるのは、内定と、大学と、大事な彼女。内定は手放したくない、素敵な人達と働きたいと本気で思ってるから。でも今の自分にそれができる自信は1ミリもない。大学も辞めたくない、親を悲しませたくないから。彼女も、手放したくない。
何も手放したくない、でも動かない、ただのゾンビだな俺は。本当に大事なものを手放して、スマホいじってオナニーしてタバコ吸ってるだけの。
半年間休学しよう、と頭をよぎった。多分それはわりといい考え、でも内定を手放したくないし、彼女にカッコ悪いとこ見せたくない。
出てきた考えは、ハムスターでも飼おうかな。っていうの。ほんと、笑えるでしょこれ、意味わからんよな。でもほんとに、これが出てきた。遂に頭がおかしくなり始めたんやと思う。
あーあーあーあーああああああああ
本当にさ、負けたら終わりなんだよ。休学も負け、卒業しても仕事で結果出せなかったら負け、弱音吐いても負け。
唯一言えるのは、俺はまだ負けてないってことかも。ゾンビかもだけど、生きたまま死んだゾンビやから、まだ死んでねえんよ。
負けて楽になりたいけどさ、どーせ待ってんのは地獄だよ。俺の今感じてる苦しさとか完全に自分のせいだからさ、もっと理不尽な苦しみとかって、この先いくらでもあるんだろうし、俺よりきつい人なんて何億人でもおると思うよ。だから嫌なんだよ。このまま負けたら、自分がクソ雑魚だって証明することになるでしょそれ。
客観的に見てみ。俺まだ負けてねーんよ。実際もう無理やろってとこから進級したし、研究室の教授のメールは3ヶ月無視しとるけどそんなん卒業すりゃこっちのもんやし、仕事とかまだやってもねーけん結果出せるかシュレディンガーの猫ちゃんにゃんにゃんにゃんころころりん
俺はまだ全然負けとらん。なんかそう考えたら苦しくなくなってきた。そうやん、負けとらんやん。
なんがゾンビや、スマホとか糞食らえ。こちとらゾンビランドミナミクシオバルサンチョウメ。23歳いま福岡で最も脂が乗ってるゾンビですよ🧟‍♀️
クソ腹立ってきた、勝手に心配したり、見下したり、呆れたりすんなゴミが。どこに出しても恥ずかしくない馬鹿揃いのくせに、結果も出してない雑魚が、俺と一緒やろうが。
あーもー馬鹿らしい。さっさと卒業だけしよ。それだけでいいやん。きっしょい小太りハゲと豚みたいな同期とおさらばして、来年バキバキになるまで働いてぐっすり寝ようや。マジ馬鹿らしい。カスどもが、もう愛想もなんもどーでもええわ、誠実さもなんも知るか。便所にポイーして上からうんこ爆撃。
俺は生きる、負けんかったら俺の勝ちなんやから、生きのびよう。