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9月26日

「地方ってかわいそう」であり続けるのか?

先日、関西方面から若桜に視察に来た学生さんたちと話す機会を得ました。

初めてきた場所で、短時間で話を聞いて、何かしらの提案をする。
そこで「若い人から見た田舎のイメージ」や「こんなことがあれば若い人は田舎に来たいと思う」
「それを伝えるにはどうしたらいいか」ということをグループでまとめて提案をされました。

多分、良識ある大人がそういう場面に聞く側として参加したら
「その通りだと思う。一生懸命考えてくれてありがとう」
って言うと思うんですよ。

でも私はその時「それって、おもしろい?」って聞いちゃったんです。
「いいとか、わるいとかじゃなくて、それっておもろいって思う?」

地域の人への質問では、たくさんの核をつく質問をしていたのに
答えを出すときには、いい子にまとめてあった。
まるで「かわいそうな地方を傷つけないように」

そこで「学生としていい答え」をだした子は、イラッとするんですよね。
すればいい。何このおばさん、自分たち来てやったのにって。
でもね、イラッとしたこと覚えて、違和感持って帰ってほしい。
ただ「自然が豊かでいいところですね〜」っていうテキトーな感想で
この土地を忘れてほしくない。

いつか、どこかの山奥でイラッとしたおばさんいたな、って思ってほしい。
あなたたちにこのまま「地方かわいそう」とか思ってほしくない。
都市と地方の対立ではなくて「ローカル」を都市の尺度で測れないんだって知って欲しい。

人口2800人の山間の土地で暮らす私の暮らしは、毎日楽しくて、刺激たっぷりで、やることありすぎるけど、やりがいのある仕事しかしてなくて
体も使ってるから夜はよく眠れるし
星は綺麗だし空気も水も綺麗で、不便ってなんだっけ、って感じなんだけど。

「ない」ことが魅力で「不便」なんてそもそも存在しない。
「便利さ」が人間の可能性を著しく低下させてるって、知っちゃったから。きっと、もしくはすでに、遠くない未来にあなたたちもそれを知るはず。

若者よ、自分の人生を選びとるために、たくさんの傷を厭うな。


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