お前なんかだいきらいだ。一生忘れてやらない。一生許してやらない。
お前が台無しにしたせいで物語は死んだ。ぜんぶ嘘になった。血を流しながら命を注いだ人が居るのに。傷ついている人が居るのに。ライブの最前列に居ながら曲を聴かないお前。そんなに自分を見てほしいのか。お前のその行動で彼女たちの音楽も、彼女たち自身も死んだ。この日を迎えるまでの、何もかもが死んだ。笑ってるように見えたか。喜んでるように見えたか。お前、馬鹿か。血が出てないと傷ついてることにも気付けないのか。大勢の前で否定し続けて、存在すら疑わしくしたお前。大きな声で威圧して、なにも言えないポンコツにしたお前。許してないのに身体に触ったお前。開始2秒で芝居をやめさせたお前。なにかや誰かを無責任に変えて、変えるだけ変えておいて、なんの責任も取らないお前。自分で自分を殺したお前。
みんな、死んだんじゃない。お前が殺したんだ。
どうして気付かないんだ。ずっと踏みにじってるんだ。ぺしゃんこの花はもう咲けないのに。取り返しがつかないのに。あんなにキレイだったのに。どうしてそんなことするんだ。元に戻せと言ったってできないくせに。
なかったことにして、流して、忘れて、気にしないで生きていくのが正しいのか。いちいち食らってる方がおかしいのか。なんで笑えるんだろう。みんななんて上手に生きてるんだろう。私は全然笑えない。全然許せない。
殺すな、たのむから。他人も自分も。
私は許さない。だいすきだったあの子を殺したお前を一生許さない。会いたいと思うたび、悲しみじゃなくて怒りが沸く。振り返るには近すぎて、まだ物語にできない。笑って話すにはもっと遠くに行かなければ。ひとつだけ。あの時、生きろとか死ぬなじゃなくて、殺すなって言えばよかった。お前なんかだいきらいだ。だいきらいだよ。
ぜんぶいつか死ぬんだ。だから殺すな。
ちゃんと終わる。だから、それまで殺すな。