シマイシバイ、はじめます
いつもありがとうな皆様へ、お知らせです。
一緒にユニットをやっていたぶんちゃんが、SHIMAISHIBAIを辞めることになりました。それに伴って、SHIMAISHIBAIは「シマイシバイ」に名前を変え、藤井のソロユニットとして継続してゆくことにしました。
まずは、多くない人数ではあるけど実際にいらっしゃる、私とぶんちゃんが2人でいるところを好いてくださっていた人、私とぶんちゃんが2人でやってゆく未来を面白がってくれていた人、その皆さんに残念なお知らせをすることになって申し訳ない気持ちでいっぱいです。
本当にごめんなさい。
これを書くのがずっといやで、考えるのもいやで、なかなか筆が進まなくて、締め切りギリギリになってやっと書いています。その締め切りも自分で設定したものなんで自作自演なのですが。
まとまらないかもしれませんが、頑張って書きますので、よければ読んでください。
脱退の理由は「自分の活動に専念したい」というものです。
「自分の活動」の中に「SHIMAISHIBAI」を含めるのがどうしてもできず、自分事と思えないので辞めたいとのことでした。脱退はその場で受け入れて、次回公演の告知のタイミングに合わせて公表するからと伝え本日に至りました。
YouTubeやラジオがすべてストップしたよくわからない時期の正体はこれでした。説明できなくてすみません。
ぶんちゃんから辞めたいと打診があったのは6月11日に開催したイベント「SHIMAISHIBAIの家族会議」翌週の、精算会議時でのことでした。
イベント直後で、アー写も一新して、これからも頑張ってゆきますのでよろしくお願いしますと皆さんの前で言ったばかりだったので、どうしてこのタイミングなのかを聞きました。
イベント当日に入るはずだったお仕事を「家族会議」のために断らねばならず、SHIMAISHIBAIのために仕事を断らないといけないのが苦だったそうで、このユニットに対するモチベーションの無さを自覚し、つづけるのが難しいと思ったから辞めさせて欲しいとのことでした。
後から入ってくる仕事を泣く泣く断るのはあることなので、問題は「他の仕事だったら納得できたのに」というところだったんだと思いますけど、「すごいこと言ってくるなー」という感想でした。
まあでも本人がそう言うなら仕方ないか、とも思いました。
でも、私は以前から彼女が自身のプロフィールにSHIMAISHIBAIの名前を載せていないことも、アー写が新しくなったことを個人で発信していないことも、重松文から入った人がSHIMAISHIBAIにたどり着くのがスムーズではないことも、客演先の団体様のは載せていることも、知っていました。
SHIMAISHIBAIは無名の団体ですから載せたところでメリットがないのは分かるんですけど、メリット・デメリットではなく、自分の団体なのになと。
「お笑いやってます」という人がコンビ名を書かないようなもの、ミュージシャンが自分のバンド名を名乗らないようなもの、そう考えると、意図が汲み取れてしまって、内心傷ついてはいました。でも、さっさと自慢したくなる団体になればいいだけだから、大した問題ではありませんでした。
辞めるとなると、ちょっと話が違ってくるなと思いました。
イベントの日の出来事が決め手になったわけではないと私は思っています。
でも、それを言っても仕方ないなとも思っています。
彼女の脱退を引き止めはしませんでしたが、タイミングがイベント直後・アー写の新調直後だったことが唯一気になりました。
「家族会議」は、皆さんがSHIMAISHIBAIにこれからがあるものと信じて集まってくださった時間でした。一週間しか経っていないのになんの意味もないイベントになってしまったこと、なんの意味もないグッズを買わせてしまったこと、なんの意味もないアーティスト写真になってしまったこと。忙しい中、急ピッチで仕上げてくれたカメラマンの水央に「もう使えなくなった」って言わないといけないこと。私自身も、何時間もかけて写真を選びHPの編集作業をしたこと。それら全てが申し訳なく、また、虚しい気持ちでした。
本人にも話しましたけど、大事なものが違いすぎると思いました。
もし、前から「何かあったら辞めよう」と心のどこかで思っていたのであれば、アー写の新調やイベントの出演、「これから」の話は、どんな気持ちでしてたんだろう。仮に、彼女の言う通りイベントの日の出来事で決意したのであれば、それはそれで、なんてうすい覚悟でユニットをしていたんだろう。
いずれにしても。
他にも色々話してくれましたが、納得するのは難しかったです。詳しくは書きません。
文章にするとかたくなってしまうけど、嫌っていません。嫌ってもないし、離れてゆく人に対して未練も全くないです。ですが、もう彼女が傷つくから俳優として扱ってくれと守ることもありませんし、彼女を自分の仲間だと人に勧めることもありません。お互い、勝手にがんばりましょうと思っています。
勇気づけられたのも、一緒にいたことで救われたのも、ずっと一緒にやっていこうって思えた相手だったのも、一緒に芝居して楽しかったのも、全部ほんまですから。過去まで変える必要はないし、そこに嘘はないです。
私とぶんちゃんだけが知っていればいいと思っています。
こうなってしまいました。ただそれだけです。
私は、前作でぶんちゃんに託した「東雲叶」という役が、私の見たかった叶ちゃんだったこと。それだけを抱きしめてこの先も笑顔でいられます。
脱退の話があったあと「ギャルバン!の編集作業が進まないんだ」と友達に話しました。作業が残っていたのに気が滅入ってしまって進まなかった。
進まない理由は何も言ってないのに、友達は一言目に「そんなの嫌になっちゃうよ」と言ってくれました。
水央にアー写が使えなくなったことを謝りました。急いでレタッチしてくれたのにすごく素敵だったのにごめんねと言うと、一言目に「もっといいのをソロで撮りましょう」と言ってくれました。
他にも、こちらがまだ何も言ってないのに、びっくりしてしまうような、気持ちの先読みのような、うっかりポロっと泣いてしまうような言葉や気持ちを、周りの大切な人たちからたくさんもらいました。嬉しかった。ひとりじゃないなと思いました。
私はこの人たちを大事にします。
大事にしてくれる人を一生大事にしていこうと決めました。
どうしてやってるんだろうかと改めて考えました。作品を作りたいのももちろんあるけど、私は場所が作りたかったんだと思います。
自分や誰かが集まってこれる場所を作りたかったんだなと思いました。なので、辞めたりはせずに、その思いでできるだけ続けて、大きくしてゆきたいと思っています。
そして、ちゃんと楽しいものでもありたい。
名前に関して、SHIMAISHIBAIは2人で考え「姉妹」という意味を持たせてしまったのでそのまま使い続けるのはやめました。
藤井千咲子が「終いまで芝居する」ユニットとして「シマイシバイ」に改名することにしました。こじつけですけど、終わりって意味もあっていいし、意味なんてなくていい。
ほんとは漢字にしようか迷ったんですけど字面が見覚えありすぎたのでやめておきました。カタカナで「シマイシバイ」です。ひとつよろしくお願いします。
人が集まって来れる場所になればいいと考えるようになったのは、血もつながらない誰かに優しくしてもらったのが嬉しかったからだと思っています。私も、優しくしてもらった分優しくしたい。よそで嫌なことがあっても逃げてこれるように。ちょっと楽しみに頑張れるように。集まって来れるように。
ちょうど、応援してくださってる皆さんの総称が「姉妹家」なんですけど、「終い家」に改名はどうでしょうか。終のすみかみたいでよくないですか。
シマイシバイをそういう場所にできるようになんとか頑張ってみます。
改めて、2人で楽しそうにしているところや、グループごとを好いて可愛がってくださってた皆様。姉妹家の皆様。周りのお仲間達。残念なお知らせになってしまい、本当に申し訳ございません。
この後のことはお任せします。
ぶんちゃんいないなら興味ないも正解だし、これからも応援してくださるならとても嬉しいし、でもいいとかわるいとか、こうしなきゃいけないとかないので、自分の気持ちのままに。
最後になりますが、12月に新体制一発目の本公演があります。
「楽園」という作品をやります。
それぞれの楽園、自己満足と未知だからこその幸福、誰が呆れても地獄と呼んでも、誰がなんと言おうと楽園なんだというのをテーマに物語を書こうと思っています。
どん詰まりしか出てこない群像劇にしようと思っているんですけど、メイン含めてまた全キャストが決まっていません。正直けっこう焦っています。オーディションするので、興味があったらぜひ応募してみてください。
お知り合いの方は、もし興味あったらぜひ連絡ください!
生演奏・生歌唱で、笑いもちゃんと入れて、人が一生懸命生きるか死ぬかで生きてる「めんどくさくて、おろかわいい」作品、がんばって作ってみますので、どうか見守ってください。
長くなりました。読んでくれてありがとう。
シマイシバイ、はじめます。
シマイシバイ 藤井千咲子