すみれちゃんとまっちゃん
朝顔が、花をつけている。
うちには2鉢の朝顔がある。
ひとつは、娘が学校で植えたものを持って帰ってきた。青紫の花をつけている。愛称、すみれちゃん。
もうひとつは、学校で植えた種の余りを拝借。
娘が現2年生から種を譲り受けたものを植えたのだけれど、一向に芽が出ず、苦肉の策で上のような流れに至った。
こちらはマゼンタ色の花をつけている。愛称、まっちゃん。
すみれちゃんは湿度故に土にキノコが生えた。
こういうことは意外とあるらしい。もちろん、食べることは出来ない。
まっちゃんはすみれちゃんが花をつけても種をつけても一向に花をつけず、蔓だけがどんどん天に向かって伸びていく。
さすがに甲子園の壁みたいになりそうだったので、蔓をカット。
そうこうしているうちに、酷暑に突入。人間でもしんどいのに、植物たちは大丈夫だろうか。
脱水にならないように、水をまめにあげた。
そのタイミングで、つぼみをつけ、マゼンタ色の花を咲かせてくれた。
冷静に考えると、すみれちゃんよりも種まきの時期が遅かったのだから、花をつけるのが遅いのも当然のことだ。
2年生から譲り受けた種を10粒植えてもひとつも芽を出さなかったのに、まっちゃんはしっかり花を咲かせてくれている。酷暑とともに。
まっちゃんが花をつけずに蔓を伸ばしている時に、娘のことを思った。
なんで咲かないんだろう、とやきもきするのは娘が赤ちゃんの時、いや、育児中の今とよく似ている。
結果、まっちゃんは花を付けたけれど、娘に関してはまだ分からない。
オムツが外れない、あの子は外れているのに。
実際は年少になってすぐ、娘はオムツの世界にサヨナラを告げ、パンツデビューした。
ひらがなが書けない、SNSで見た子はしっかり書けてるのに。
実際は小学校でしっかり習ったおかげか、反転していない、読めるひらがなをマスターした。
私の心配性は、いや、過干渉は杞憂に終わることが多い。
娘は繊細さんがゆえ、これから先、生きにくいと感じることも多々あるだろう。
その時は、繊細先輩である母が手を差し伸べる、共感するぐらいでちょうどいいのかもしれない。
心配は杞憂に終わる。
そんなことを感じた酷暑の夏。
娘よ、種をしっかり集めて、次の1年生に譲り渡しておくれ。