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ポジティブキャリアのためのスキルアップ その3 Excel活用
前回「数字で語る」ではどのように数字を文章にするかをまとめてみました。今回はその数字を出すために私がよく使うExcelの関数やPivotについて少々紹介します。もちろんSUM関数やAVERAGE関数などよくある計算関数も常日頃使いますが、もう少し応用編、でもめっちゃ便利な3つに絞ってみました。
XLOOKUP
数字で語るためには、複数のデータソースからデータを抜き出し、組み合わせたり比較したりすることが必要です。もちろんもう既に経営ダッシュボードやCRM、SFA等のツールでそういうデータがシステム上、つまりデータベースからの抜き出しでやっていてくれたらいいのですが、現場にいるとあともう一つ紐づけたい、あっちのダッシュボードとこっちのダッシュボードのいいところだけ使って自分に、またはチームに必要な情報だけ欲しい、ということが多々あります。その時私がよく活用するのは「XLOOKUP」です。様々な場所から抜き出したデータを串刺しにして抜き出して並べることができます。「VLOOKUP」や「HLOOKUP」などのほうが馴染みがあるかもしれません。でも最新のエクセル関数なら断然「XLOOKUP」のがお勧めです。
例えば様々なイベント等のマーケティングデータと営業の案件管理データ。さらには結果としての売り上げデータ。これら1つのダッシュボードで紐づいて見えていたらいいのですが、なかなか良い塩梅に串刺しで見ることができなかったので、3つのデータを抜き出し、顧客管理番号でXLOOKUPをして1つの表にしてみています。そうすることでマネージャーとしては案件の流れが、マーケティングから営業活動、そして売り上げにちゃんと紐づくのでチーム一人ずつの活動がどう流れたか、またどこで停滞しているのかをコーチングするのに役立ちます。
XLOOKUPの詳細はこちらからご確認ください。
SUMIF/COUNTIF
そしてもう一つとても大切なのは、サマリーとして数字を合計したり数を数えることです。表にデータが並んでいるだけ、ダッシュボードで数字が見えているだけではアクションにつなげられず、マネージャーとしてチームに洞察や支援のための質問が難しいと思います。そこでXLOOKUPして串刺しにした様々なデータ・表から、さらにではこの条件下では合計すると何件あって、どれだけの商談規模になるのか。または前回も触れましたが「比較で語る」ことや「相関関係で語る」ためには必須の関数が「SUMIF」であり「COUNTIF」です。単一条件だけでなく複数条件でも扱いたいなら「SUMIFS」「COUNTIFS」と複数形のSを付けるだけです。これも本当に基本的な関数ではあるのですが、私はとても重宝しとにかく合計をしたり、条件を付けてカウントすることで、全体としての進捗やカバレッジ等を常に把握しようとしています。
詳細な使い方はこちらをどうぞ。
ピボットテーブル
そして最後にピボットテーブルです。これは関数ではないですが、これがないと何もデータが整理できないと思えるほど必須の機能です。エクセルでは多くの方がグラフを書くことをされていると思います。円グラフ、棒グラフなどなど。でももう少しこういうカラムがあったら、この軸とこの軸を交代して、こっちの軸で集計したら何か傾向が見えないかな?などグラフ化することではなくて、表そのものを変更したいと思ったことないでしょうか。特に傾向を分析したいとき、詳細に因果関係、相関関係などを分析したいときには必須です。どうしても敷居が高いように思われがちですが、全くそんなことありません。範囲を選択して、Pibot Tableボタンをクリックするだけ。後は縦軸横軸等にドラッグアンドドロップで様々なデータを入れてみてどのように表計算が変わるのか見るだけです。たくさんのデータをとにかくくっつけて突っ込んで、あとはPibot Tableで軸を入れ替えるだけなんです。
こちらも詳細は本家のサイトをご覧ください。
まとめ
とっても基本的な機能ばかり、知っていることばかりだったかもしれません。でもこの3つが使いこなせるようにスキルアップしてからは、各段とマネジメントもやりやすくなり、海外の上司やファイナンスチームなど専門家と会話するときも非常に楽になりましたし、伝わるようになりました。もちろんエクセルにはもっと沢山の便利な関数や機能がありますし、エクセルでなくてもいっぱいのデータ分析ツール等があると思います。お好きなものでいいと思います。数字で語るためにツールも使いこなしてみてくださいね。
さて次回のスキルアップネタは、「英語」にしようかなと思います。これも多くの方からどうやって身につけたらいいの。。。とよく質問をもらうスキルの1つですね。