BOMで左腕専用タトゥが可能になったBelleza Gen.Xボディv1.4
セカンドライフ(セカンドライフ/SecondLife/SL)の精巧な女子用メッシュボディのマーケットでMaitreya Laraが全盛だった時代に、多機能かつボディラインが綺麗なライバルのボディとして二番手の地位を築いていたBelleza。数年の時を経て王者がLegacy Feminineに移り変わる中、Bellezaは2022年10月に新型ボディとしてGen.Xシリーズをリリースして新たなチャレンジをしています。
Gen.Xは定番のLegacy FeminineやMaitreya Laraに対する機能的アドバンテージが今のところ大きくないため、まだマイナーな地位にありますが、数ヶ月単位で新機能が追加されるなど動きが活発なので、今後の動きに注目したいメッシュボディの一つです。
やっとBOMで左腕専用タトゥが可能に
そのGen.Xは2023年8月にv1.4がリリースされ、新機能としてBOM(クラシックアバター用のスキンやタトゥのアイテムをそのままメッシュボディ/ヘッドに割り当てる方式)による左腕専用タトゥの機能が導入されました。先に男子ボディのANATOMY v1.0が2023年5月に対応していましたが、女子ボディで3ヶ月遅れでBOMによる腕の左右非対称タトゥが実現できるようになったのです。
メッシュボディに対してスキンやタトゥのテクスチャを割り当てる方式がアプライヤー方式からBOM方式へとスタンダードが移ってから、ボディの左腕専用タトゥが実質できなくなっていたため、これは画期的です。
セカンドライフのアバターは、標準UVではボディ上半身に右腕しか設定がなく、左腕は自動で右腕のテクスチャを反転して表示する仕様となっているため(タトゥがイラストだった場合はともかく文字が入っていると左腕は反転文字になってしまう)アプライヤー時代には新しい独自UVを使って左腕専用タトゥができていたのに、BOM時代では逆戻りして標準UVがベースのボディではできなくなっていたのです。
実はBOMの左腕タトゥの構造は元々ある
あまり知られていませんが、実はBOMでも左腕専用タトゥができる構造はセカンドライフ側で用意されていて、実質SL標準UVが新しいバージョンになっています。ただ、これはボディ側も新しいUV仕様に変える必要があり、ボディスキンも新規に対応のものを用意しなければならないため、どのボディメーカーも対応を見送っているところがほとんど。
左腕に専用タトゥをつけるためだけにそこまでやらないよね?というところですが、Gen.XやANATOMYは新規の後発ボディなので、ライバルより進んだ新機能を入れてアピールする必要があり、ほかに先行して対応したというわけです。
BOMの左腕タトゥをやってみる
何を隠そう、BOMによる女子ボディでの左腕専用タトゥの実現をずっと待ち望んでいたのは私です。文字を使ったタトゥを自分で作ることがあるので、左腕に右腕の反転文字が表示されてしまう状況はよろしくなかったのです。ということで、Gen.Xのv1.4が出て飛びついて買ってしまったのでした。
では、実際に自作のタトゥを使って左腕専用タトゥをBOMで実現できるかやってみましょう。
新規UVモードを有効にする
Gen.Xはv1.4になってもデフォルトでは標準UV仕様のままなので、今までどおり既存のスキンやタトゥがそのまま使えますが、もちろんその状態ではBOMでのタトゥは右腕の柄が左腕に自動反転して貼り付いてしまいます。
BOMによる左腕専用タトゥを使う場合は、設定用HUDの"STYLE"タブにある"LEFT ARM"のボタンを押し、ボディのUVを標準UVから左腕専用タトゥが可能なUVの新モードに切り替える必要があります。標準UV用のスキンをつけたまま、このモードにすると左腕が透明に切り替わります。
新UV対応のボディスキンをつける
Gen.X v1.4の左腕専用タトゥが可能な新UVモードに対応したスキンは、Gen.X v1.4リリースと同時にボディスキンメーカーのスタンダード的地位にあるVelourから発売されています。さきほどの標準UV用スキンから新UVのボディスキンに切り替えたうえ、さらに同梱されている左腕用の単独スキンを装着すると、左腕のスキンが貼り付きます。
左腕専用のBOMタトゥを装着する
あとは左腕用のタトゥをつけるだけです。左腕のタトゥは、BOM時代になって新しく導入されたユニバーサルテクスチャを使って作成します。ユニバーサルテクスチャには左腕タトゥの項目(Left Arm Tattoo)があるので、ここにテクスチャを設定するだけです。“BOMでも左腕専用タトゥができる構造は用意されている”というのはこれを見ればわかりますね。
ユニバーサルテクスチャによって作成した左腕タトゥを装着すると、左腕に専用タトゥが貼り付きます。左腕と右腕で別のタトゥがついていることが、これでわかりますね。下の例では、上半身用タトゥ(Upper)/左腕用タトゥ(Universal Texture-Left Tattoo)/下半身用タトゥ(Lower)の3つが装着されています(スクリーンショットで下半身は写っていません)。
これでBOMによる左腕専用タトゥを使ったアバターの完成です。BOMなので、すべてマイアウトフィットへ保存して呼び出すだけでこの状態がすぐに再現されます。
ほかのボディも対応するのかが鍵
BOMて゜左腕専用タトゥが実現可能な構造はセカンドライフ側でもともと用意はしてあり、あとはボディ側が対応するかどうかだけの問題でしたが、これで男女ボディが1体ずつ対応したということで、このままほかに波及していくのかが普及の鍵となります。
ただ、これをやろうとすると、新しい対応ボディスキンをスキンメーカーに作って貰わなければならないし、サポートコストの兼ね合いも考えると既存のボディはなかなか難しいかもしれません。
まだマイナーなBelleza Gen.XボディとALT3 ANATOMYですが、BOMによる左腕専用タトゥを使いたいならこれを使うことで実現が可能なので、興味がある人は試してみてはいかがでしょう?
Legacy男女ボディでも可能だけど…
男女両方のボディで今や王者のLegacyボディでも、実はBOMでの左腕タトゥができることはできます。ですが、かなり限定的な使い方しかできません。
Legacy Loversという公式グループで「Welcome Box」というLegacyボディ用のツールパックを配っていて、ここに同梱されている「MeshBody Utility HUD」に「Universal Left Arm Activator」というボタンが用意されています。
ユニバーサルテクスチャで作られた左腕用タトゥを装着した状態でこのボタンを押すと、確かに左腕用タトゥが表示されます。しかし、これはボディの上にある透明な薄膜のタトゥレイヤーに表示されているだけなので、もともと右腕も含む上半身用タトゥをBOMでつけていた場合、BOMの左腕タトゥとタトゥレイヤーの左腕タトゥが重なって表示されてしまいます。そのため、使うとすれば“左腕だけにタトゥを表示させる”という用途にしか使えません(BOMの上半身タトゥで右腕は空白にする)。
ほかのボディでもGen.Xのように新UVを採用しない限り、左右非対称の両腕タトゥをBOMでつけることはできないわけです。