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松尾さんのライブで思ったこといろいろ

 Kazuhiko Matsuo with Strings 2022 TIAT SKY HALLのライブに2022年12月9日に参加してきました。

 羽田空港の国際ターミナル(初めて行った!)のイベントホール、120-130名ぐらいの観客がいたと思います。

 何度か通うと顔見知りも増えたりして、そういう方々に再会できるのもうれしいし、アットホームな雰囲気も松尾さんのライブの良いところ。

 さて、松尾さんもおっしゃっていたように、3年ぶりのライブとのことで(能代かな?ファンを名乗る割にはっきり覚えていない。能代は行ったですよ)、松尾さんはがっちがちに緊張していました。ステージの上の方がね、緊張していると、みる方も緊張しちゃうのでほんとがんばれーって思ったけど、なんといってもコロナ禍のライブ、「松尾さーん」とか「がんばってー」とか言えないんである。こっちもつらいのだ松尾さん、こっちもね、ワクワクを伝えたいのよでもマスク越しで黙ってるだけで伝えきれないの。で、松尾さんは手も足も文字通りがくがくぶるぶるしていて、でもしっかりギターを弾き素敵な声を聴かせてくれるのはさすがでした。

 松尾さんも楽しみにしていたという、弦のカルテットとの共演でした。竹田さんとのキーボードとギターのライブも好きなんだけど、地方ではなかなか聴けないバンドとか弦の入ったライブはやっぱりいろんな音が合わさるとすごく奥行きが出るし、体の中に染みるような気がしてとっても良かったです。

 松尾さんの曲って、すごくメロディアスで色っぽいというか艶があって、すごくいろんな要素が入っていて、サウンドがカラフルなんです。私が単に感じるだけなんですが、ロックとかポップスとかだけじゃなくてラテンっぽかったりボサノバとかR&Bとかダンサブルな気もするし色んな曲があるのが松尾さんの魅力。そして声がそのメロディに合っていて、すごくいいんだー(相変わらずボキャブラリーが残念ですみません)。
 そこで、私はふと気が付く。オフコースのきれいなメロディラインとか色っぽさとか都会っぽさとかって、松尾さんのおかげなんだと。5人とか4人のオフコースを聴いていたときは気が付かず、松尾さんソロ曲を聴いて気が付く。しかも松尾さんのソロライブなんて何度も観ているのに、今頃。きれいで正確な時計があって、ちょっとキラキラするとかはあっても何がきれいだと思わせるのかよくわからなかったけど、分解してみたらおおこのパーツが美しさを醸し出していたのか、と気が付く、みたいな(違うか?)。とっても着やすい服があってどこがほかの服と違っているのかわからないけど全部、ほどいてみたらパターンがすごく良かったとわかった、みたいな(違うか?)。すごくお化粧が上手な人がいてどこが上手なのかはわからなくて全体的に良いだけだと思っていたけど、Youtubeでメイクの手順を見たらああこうやってアイシャドー入れるからきれいに見えるのか、とわかった、みたいな(もうええって)。松尾さんの影響はとっても大きいんだと、改めてわかったライブだったわけです。ごめん松尾さん、小田さんのおかげだと思ってたな。例えば小田さんがきれいな部分担当で、ヤスさんが男っぽい部分、あとから入った3人がバンドとしての厚みを出す、みたいな解説って雑誌で昔読んだことがあるけど、そうなのかーそうなの?って思っていたけど、今回わかった。小田さん、ヤスさん二人では作れない音を3人が入ったことで作れるようになった、というのは外れてないけど言いきれてない。オフコースのきれいなメロディや、色っぽさや、都会っぽさは、全部松尾さんのおかげですよみなさん!(ジローさんと仁さんについては別に考察します。でも仁さんはABC以外のソロライブに行ったことがないので、よくわからないかもしれない。行ってももしかするとよくわからないかもしれない。でも小田さんの声と1オクターブ低くユニゾンで歌う(オクターブ違ってもユニゾンって言っていいんでしょうか、間違っていたら誰か訂正してください)仁さんの声はすごく好き。あと松尾さんの声とのハーモニーは最高です)。
 小田さんがソロになって出した「ラブストーリーは突然に」なんかもね、たぶんまだオフコースの影響が残っていたんだと思うな。でも基本的に小田さんの曲のいいところは時代も年代も超えたところにあると思う。平たく言うと去年みんなの唄に曲を作りましたね。個人的には「老人のつぶやき」をリマスターとかして推してほしかったと思うけど…幻のみんなのうたですね…。僕の贈り物が教科書に載ったのもそういうところだと思う。オフコースの曲はほぼ「編曲オフコース」だったけど、そういうところで、5人のエッセンスが本当によく混ざり合って全部「オフコース」の曲になっていたんだな。

 私が一番好きなアルバムの一つが(一番がたくさんある)Three and Twoですが、これは単なる2足す3ではなく、1×5で、これがイコール5ではなくて100とか10000とか無限大になっていたのがオフコースなのです。
 
 と、松尾さんのライブに行った話がオフコースの話になってしまいました。音楽って不思議で、その場所で音楽を楽しむのはもちろん、同時にその音楽を聴いていた時代に戻ったり、その曲を初めて聞いた気持ちが戻ってきたり、いろんないろんな気持ちが湧き上がってくる。そういう音楽ってすごく質が良くって、本当にいい波動を持っていて、本当に体にいい音楽というか、聴いてよかったと思うしまた聴きたいと思う。今までもライブに行けばおなかに響くような生の音を浴びて、それはそれで本当に楽しんでいたけど、もしかするとコロナで沈んだ期間があって、こういうライブはとっても特別なことなんだって、改めて気が付いたのかもしれない。人間ってさ本当にできないことが起こって初めてできていたことが当たり前じゃないんだって気が付くんだよね、とかはみんなきっとコロナで大なり小なり思っているんだと思うんだけど、音楽って家にこもっていたときにも大事なツールだったし、こうしてライブに参加できて、生演奏を聴くことがとてもありがたいことなんだと、今回は本当に感じました。
 
 始まる前に並んでいたとき、後ろにいた方に声をかけて少しお話ししました。お名前も聞かず「またきっとどこかのライブで会えるね」って言ってお別れしたけど、彼女は40年前の武道館にも行っていたと言っていて、どーもどーももDVDにはオンステで映り込んでいるって言っていた!いいなー!またどこかのライブで本当にお会いましょうね。

 ライブ後に、PAをやっていた史郎さんとも写真をお願いして少しお話ができました。相方は史郎さんに「松尾をこれからもよろしくね」と言われたとかでマジで涙ぐんでました。自分が言われたことについてではなく、史郎さんのメンバーに対する思いを受け取ったからだと、思っています。松尾さんの曲とっても好きです。これからも応援します♪

追記:この拙い文章を、松尾一彦さんご本人が読んでくださり、ご自身のFacebookで紹介していただくという信じられないことが、起こりました。最後まで読んでいただいたみなさまもありがとうございます。ずっと好きを続けているとこんな良いことが人生起こります。みなさんも夢や希望を思い続けていたらきっと叶うと思います。


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