キャリアコンサルタントとは|活躍の場は|“例を挙げて”説明します!
キャリアコンサルタントについて知りたいと思っている人
「キャリアコンサルタントって、何をする人なの?」
「キャリアコンサルタントの資格は、どこで活かせるの?」
こういった疑問に答えます。
この記事を書いている私は、去年の3月に「キャリアコンサルタント養成講座(日本マンパワー)」を受講し、第15回キャリアコンサルタント試験(JCDA)に高得点で一発合格しました。
IT企業の現役社員の傍ら、現在は2級キャリアコンサルティング技能士試験の勉強をしながら、(株)TADAJUKUのWebマーケティング活動のほかに、キャリアコンサルタント試験の受験サポーターも行っています。
こういった私が解説していきます。
■1.キャリアコンサルタントは、『キャリアコンサルティングを行う専門家』です
「キャリアコンサルタント」とは一言でいうと、『キャリアコンサルティングを行う専門家』です。2016年4月から国家資格化された登録制の名称独占資格であり、キャリアコンサルタントと名乗るには、キャリアコンサルタント試験に合格して登録をする必要があります。
キャリアコンサルティングは職業能力開発促進法によって、下記のように定義されています。
「キャリアコンサルティング」とは、労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うことをいいます。
≪引用先≫
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=344AC0000000064
具体的にいうと、キャリアコンサルタントは相談者のキャリアに関する話を傾聴しながら、『どのようなことが原因で悩んでいるのか』、『どんな気持ちなのか』、『どのような価値観を大事にしているのか』などを把握し、相談者に気づきを与えるような問いかけを行います。そして、相談者自らが自己理解や仕事理解などを深め、自己決定できるように一緒に考えながら支援をします。つまり、キャリアコンサルタントは、『人の人生に影響を与える仕事』です。
キャリアコンサルタントには更新講習があるように変わりゆく時代の中で、常に最新の知識をインプットして研鑽を積むことが最終的に『人の役に立てるキャリアコンサルタントになる』ことに繋がります。
なお、キャリアコンサルタントには、守秘義務や信用失墜行為の禁止義務が課されています。
キャリアコンサルタントになりたいと思う人は、下記をご覧くださいね。
https://note.com/chirucco/n/n1b499d79358c
■2.企業、需要調整機関(派遣、ハローワーク、転職・再就職支援)などで活かせます
労働政策研究報告書No.200『キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査』によると、キャリアコンサルタントの主な活躍の場は、下記のとおりです。
1. 企業(70.2%)
2. 需要調整機関(派遣、ハローワーク、転職・再就職支援)(67.8%)
3. 学校(66.1%)
4. 地域(地域若者サポートステーション、女性センター等)(59.2%)
≪引用先≫
https://www.jil.go.jp/institute/reports/2018/documents/0200_02.pdf
ここでは、2つの例を挙げて、説明します。
◇例1:企業で働く場合
企業で働く場合、大きく2つに分けることができます。
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①社内キャリアコンサルタント
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人事部門などで、採用、処遇、人事制度の企画・立案、労務管理、能力開発に携わります。また、社内キャリアコンサルタントを兼ねて、従業員のキャリアコンサルティングを行います。
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②社外キャリアコンサルタント
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企業の経営目的や経営戦略等を理解し、人事部と連携しながら、社外キャリアコンサルタントとしてキャリアコンサルティングを行います。
◆企業内にキャリア支援を導入する際の大きな壁『対費用効果』
企業内にキャリア支援を導入するには、目的や効果などを経営層に説明する必要があります。ここで、ネックになるのは、対費用効果です。例えば、「〇〇システムを導入することで、~~~の部分を効率化することができ、年間〇〇百万円の削減が見込める」などといったデータに基づいた提案は、対費用効果を示しやすいです。しかし、こういった提案とは違い、キャリアコンサルティングを行うことによって、どれくらいの効果があるのかを具体的な数値で示すのは難しいです。この点が、企業内キャリアコンサルティングが進まない大きな要因でしょう。
◆企業内のキャリア支援
個人の視点に立った支援を前提として、組織の視点も踏まえたキャリアコンサルティングを行うことが重要です。企業内では、個人は会社という組織に属していることから、個人のキャリアデザインと組織の方向性が一致していることが望ましいです。もし、方向性が一致しない場合、離職者が増えます。一方、一致する場合、従業員のモチベーションが向上し、組織の成長に繋がります。こういった個人と組織がWin-Winの関係になるように、目標管理制度の導入や定期的なキャリアコンサルティングなどを行い、従業員と組織の方向性が一致しているかを適宜確認します。なお、必要に応じて『環境への働きかけ』も行っていきます。
▶詳細は下記をご参照くださいね。
企業内キャリア・コンサルティングと組織開発(労働政策研究報告書No.171)
https://www.jil.go.jp/institute/reports/2015/documents/0171_05.pdf
◇例2:ハローワークで働く場合
ハローワークで求職者の職業相談業務などを行います。
大まかな職種と必要な経験等は、下記のとおりです。
※求人票によって、若干異なります。
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①求職者専門相談員(就職支援ナビゲーター)
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【必要な経験等】
・キャリアコンサルタント
・産業カウンセラー
・社会保険労務士等の有資格者または人事労務管理の経験がある方
・職業相談、職業紹介等に関する実務がある方
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②一般相談員
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【必要な経験等】
・必要な経験、知識、技能等 必須
(事務経験がありかつ接客経験がある方)
①求職者専門相談員(就職支援ナビゲーター)と②一般相談員の違いは、応募資格にある「必要な経験等」と「時給額」です。
では、メリットとデメリットを紹介します。
☆メリット
・定年制がない
・勤務実績等の評価により、公募によらない再採用は連続2回を限度として行う場合ある(条件付きではあるが、更新の可能性がある)
・賞与がある(前年度実績4.45ヶ月分)
・年齢制限がない
・時給は高い方
・6時間30分勤務
★デメリット
・1年更新(雇用期間:4/1~3/31)の非正規雇用であり、更新の確約はない
・勤務実績等の評価による再採用の限度後も勤務を希望する場合は公募による
・もし、再採用されなかった場合、4月以降の就職先を見つけるまでの期間が短い
・配属先によっては、土曜日の勤務がある
・毎年の予算枠によって、採用人数の増減がある。
仕事内容は相談業務のほかにも様々な業務がありますので、詳しくは、希望先の求人票を確認くださいね。
▶ハローワークインターネットサービス
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/index.html
■3.まとめ
「キャリアコンサルタントとは?」、「キャリアコンサルタントの資格は、どこで活かせるのか」について説明をしました。
記事のポイントをまとめると、下記の通りです。
① キャリアコンサルタントは、『キャリアコンサルティングを行う専門家』です
②企業、需要調整機関(派遣、ハローワーク、転職・再就職支援)などで活かせます
キャリアコンサルタントの扱う領域は幅広いため、自分の専門分野で活躍している人が多いです。つまり、スペシャリストですね。広く浅くこなせるより、『この分野には自信があります!』というような専門分野を持っていた方が強いですからね。