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集集 -ちるらむに集ったメンバーの裏話集- ④joe編

joeが語るのは、「花途」に込めた破壊と再構築の思い、そして評価とのズレに悔しさを感じつつも、自らの創作を信じる強さ。「よさこいの『型』の重要性がわかった」と語る彼は、過去の経験すべてを糧に未来を切り拓いていく。


ーーまずは自己紹介をお願いします
joe: じょうです。本名です。ちるらむでは踊り子をしながら、主にSNS発信まわりのプロモーションをやっています。あと、「花途」の振り付けも携わらせていただきました。いつの間にか運営側にがっつり浸かっていてびっくりです(笑)。


ーー今これ1人で書いていると思うのですが、なぜインタビュー形式になっているのでしょうか?

joe: 僕が基本的に根暗なので、ひとりでつらつら文章書くとすごく暗くなっちゃうんですよね。なので、1人でも楽しく文章を書けるように、インタビュー形式にしてみました。


ーーもともとは学生チーム出身ですよね。なぜちるらむに入ったのですか?
joe: 
正直あまり明確な理由はなくて(笑)。大学3年の引退した後かな?そのくらいの時期に花火のグループにちるらむ立ち上げのお知らせが来て、なんとなく「楽しそうだなー」と思ったのがきっかけでした。
あとは、いとしさん振り付けというのも決め手の一つでした。あそばせ振り制は特に交流があったわけでは無かったのですが、いとしさんがジャズめちゃくちゃ上手なの知ってましたし、どんな振り付けつけるのかがすごく気になってました。

初年度演舞 チーム内お披露目部隊(左奥)


ーーたしかに喜喜はジャズの要素も入った演舞でしたね。
joe: 
僕自身がどちらかというとhiphop好きなので、ジャズっぽい振り付けは新鮮でとても楽しかったです。でもやっぱり難しかったですね…身体が硬過ぎて全然上手く動かせなかったです。


ーー初年度で印象に残ったことはありますか?
joe: 
スパよさで表参道演舞に選出していただいた時なんかは本当に驚いてとても印象に残っているのですが、少し違う視点で印象に残っている出来事があります。
チーム内お披露目の練習のために深夜練した後の帰り、いとしさんと電車で創作について話したことがあったんです。いとしさんは「自分は踊るのは好きだけど、つくるのはそこまでじゃない」「自分は来年はつくらないだろうから、もしじょうくんが振り作りしたいのなら、じょうくん自身がやりたいことをやってほしい」とおっしゃっていました。
それまでももう一回振り付け作ってみたいなという気持ちはあったものの、その言葉を聞いて、改めて自分で創作したいという「欲」を感じたように思います。


ーーそうして「花途」の制作に繋がったのですね。
joe: 
「花途」は本当にただ僕がやりたいことを沢山詰めさせていただいた演舞なんです。もともと、自分がよさこいに対して「大好き!」と思う部分と、「こんなのぶっ壊したい!」と思っている部分があって、「花途」では、三列隊列や目まぐるしいフォーメーション移動、いわゆる「袖が映える」振りとは違ったニュアンスの振り付けを多用するなど、自分の思想がかなり反映されています。

二年目演舞 振り制(左)


ーーそんな「花途」を踊った2年目はいかがでしたか?
joe: 
個人的には、この一年はすごく大きくて、楽しさと悔しさが入り混じったものになりました。自分の作りたいものを作れた!という嬉しさや、それをたくさんの仲間たちと踊れる楽しさ。特に自分が学生チームにいたときに、まさに憧れそのものであった上の代の先輩たちに、自分が作った振り付けを踊ってもらえるのは本当に幸せですよね
ただ、やはり求められていることとの解離は大きかったのかなということも感じました。高知系のよさこいチームとして、花火出身者の作るチームとして、なんとなく周りから期待されて、求められているものがあり、そこから少しずれることも、評価が割れるであろうことも予想はしていたのですが、想像以上だったように思います。


ーー自分が良いと思うものを作ったという自信があるからこそ、認められないことへの悔しさもありますよね。
joe: 
でもその中で、高知系の「型」の重要性も理解できました。例えば4列であまりフォーメーション移動のない隊列は、以前はつまらないと感じていました。
しかし、実際に沢山動いてみると、4列で中心に対して線対象になっていた方が2つの衣装や振り付けの対比がよくわかるし、シンプルなフォーメーションの方が縦横が揃って綺麗に見えると感じました。例えば5人で「W」の字のようなフォーメーションを作ったとしても、パレードで見たらただの5列に見えるんですよね。
「型」はある意味これまでの70年以上の歴史の中で「効率化」された群舞を美しく見せるための手法なんだと思いましたし、逆にどうしたらそれを使いつつ斬新なことができるのかまた試したくなりました。


ーー未来へと繋がりそうなお話しでしたね。これからのちるらむには何を期待しますか?
joe: 
とにかく知名度をつけたいです。せっかくすごくいいメンバーが集まっていて、すごく面白い広報企画や動画がたくさんあるので、より多くの人に知って欲しいです。プロモーションも新歓も頑張りたいですね。

▼文・joe
X: @jay_oh_ee_

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