探鳥会レポート<Y川編>1/3話 2022年11月 かわいいカワガラス
先日、ゆる支部の探鳥会に参加してきました。
集合場所はY川で、Y川-Yダム-Y川と合流するA川へと移動しました。
集合場所であるY川に行きました。
受付で記名します。
定刻になると集まって輪になって自己紹介をしました。
数えると15人以上来ていました。
最初は橋の上からY川を見下ろしました。
川の上流を見た人が声を上げました。
「カワガラスがいます」
私はカワガラスを見たことがありませんでした。
双眼鏡を合わせると、真っ黒な鳥が河原の石に止まっています。
カラスより少し小さい感じがしました。
ふと意識がそれた瞬間にカワガラスの姿が消えました。
流れの速い川の中から浮き上がるようにカワガラスが姿を現し、滑るように石の上に乗ります。
そのなめらかな動きに見覚えがありました。
私が連想したのはミソサザイです。
ミソサザイは水に潜らないですけどね。
石の上を移動するチョロチョロした動きがミソチー(ミソサザイのこと)にそっくりで、かわいい。
「カワガラス、かわいい」
「ミソサザイみたいでかわいい」
大喜びしていた私でした。
「そこにカケスがいる」
そうに言った人が近くにいたので
「カケス、どこですか?」
そうに聞いてみたら、丁寧にいる場所を教えてくれました。
カケスは羽根の一部に青い色が入るのですけど、橋から見下ろしていたので、飛んだところが上からよく見えたのです。
「カケス、すっごくきれい!」
私がカケスの容姿を褒めたので、教えてくれた人は「えっ、違う鳥かも……」と、慌てていました。
そんなことないのに。
カケスが両翼を広げると、羽根の一部が青い色をしているのは、実は羽根を縁取りをするように青いのだと初めて知りました。
それはとてもきれいな色に見えました。
撮りたいなぁと思って待っていたのですけど、カケスは飛んでくれませんでした。
ふいに、周囲にいた人が「おはようございます」と挨拶をしていたので、続けて私も「おはようございます」と言いました。
てっきり遅く来た参加者かと思ったら、通りすがりの地元の人でした。
役員の一人が説明しました。
「鳥を本気で見る奇特な人の集まりです」
通りすがりの人は鳥に興味が無いみたいで
「あぁ、そう……?」
という反応でした。
役員が
「昔、俺が鳥を見始めた頃は『えっ、鳥なんか見るの?』と周囲は冷たい反応だったもんだ」
なんて昔話を始めました。
別の役員と
「鳥は名士みたいな人が始めたことだから」
「そういう人ばかりじゃないから」
そんな話をしていて面白かったです。
遠くの淵では、カイツブリが潜ったり顔を出したり。
岸に生えた木にはシメがいたり、カワラヒワがいたり。
役員の方たちは
「今日は大当たりだねぇ」
と、満足そうでした。
2につづく。