自分軸の先生

月に一度、代官山の美容院に通っています。

もう半世紀ショートカットで、
ちょっとでも髪が伸びるのが苦手なのです。

友人の紹介で通い始めたのが
30代でしたから、
かれこれもう25年以上
通っていることになります。

男性のオーナーさんで、　
通い始めた頃は代官山の一軒家で
数人のお弟子さんもいましたが、
数年前にマンションの一室にお店を移し、
今はお一人で、常連さんだけを相手に
営業されています。

そのお店に通い続けているのは、
オーナーのカットの腕がいいのは
もちろんですが、
とにかく自分軸がしっかりされて
いるからです。

一生現役でいられるよう、ジムに行き、
足腰と腕とハサミを持つ為の指を鍛え、
ヨガや栄養学を学び、食事にもかなり
気を配っています。

なにより一番驚くのが、
都会にいながら、
携帯もスマホも持ったことがない。
余計な情報を入れない。

時計もしない。
カーナビも見ない。

とにかく、自分の感覚だけ、
自分の勘だけに繋がって生きている、
という感じです。

それは北海道出身で、
大自然の中を馬に乗って
駆け回っていた頃の感覚からきていると
以前話してくれました。

そのブレない在り方が、
お店の雰囲気や
何気ない会話や
扱うものの素材選びや
振る舞いなど全てに表れて
全体像となっている感じです。

愛妻家で、ご家族もいて、
以前娘さんに
「待ち合わせとか困らない？」
と聞いたら、
「野生の勘でなぜか会えるんですよ」
と笑っていました。


私にとっては、“自分軸の先生“

月に一度、その在り方を見せてもらっている、
そんな存在です。