椅子と大行列
先日、職場の方と昔話をしていたら
ふと
中学時代を思い出した。
私が中1の頃
中学校の古い校舎の建て替え工事が始まった。
田舎の学校で自然豊かな環境、皆も素朴で心が豊かな人が多かった。
丁度私達の学年が学ぶ棟だけが取り壊される事になり
私達の学年（150人位）は数ヶ月間
少し離れた小学校の別棟で学校生活を送る事になった。。
そこから
ちょっと異質な学校生活が始まった。
中一だったので部活ではまだ下っ端。
テナーサックスの音階がやっと吹ける頃だった。
部活の為夕方本校に向かうも、冬は真っ暗で
着いた途端に部活が終わってしまっていた。
それを狙い、友達とわざと時々少し遅らせて行き、先輩には
係の仕事で遅れました。。
等と何気なく誤魔化すという悪事を時々働いていた。
そんな秋の日
新校舎が完成。
５階建て。
音楽室は全て新しく床は絨毯になり、海が見えた。
そしてバスケット等が出来る柔らかい足場の中庭
実験室にはプラネタリウム
パソコン40台が並ぶ視聴覚室など、とにかく新鮮だった。
床はまだツルツルと滑り、新しい建物のペンキの様な匂いが暫くしていた。
私達はやっと本校に戻れる事になり
いよいよ引っ越しの日。
今思うと時代を感じ、ちょっと笑える。
とりあえず机は運べない為業者に頼んだかもしれない。
しかし
あの木の椅子は各自一個ずつ持ち
一列に整列しながら徒歩で運んだのだ。
一キロちょっとくらいの距離。
しかし誰も弱音を吐かず、文句も言わなかった。
当時はそれが当たり前な雰囲気だった。
多分嬉しさもあっただろう。
今ならちょっと問題になるかも知れないね。
今思うと
150人が一列で椅子を抱えながら歩く姿。
無茶振り過ぎて笑える。
パレード？！
田舎では
自分達でやろう、協力してやろう
という強い精神が育ちやすい。
そうで無ければ自然と隣り合わせな生活は中々難しい。
心身は逞しくなり、心は豊かになりがちだ。
良い思い出。皆覚えてるかな？
あの頃の皆と自分に会いたい。