トンガについて知るための基礎的メモ
1月15日にトンガにて大規模な噴火があり、遠く離れた日本にも影響がありました。トンガというと、太平洋にある島国というイメージはあっても、位置などはあまり知られていないかもしれません。そこで今回は、トンガについて知るための基礎的メモとして、位置や日本との距離などを簡単にまとめます。地理院地図に取り込める地図ファイル(GeoJSON形式)もリンクで添付しますので、教育や個人的な学びに活用していただければ幸いです。
トンガの位置
図1 トンガの位置(広域)
トンガはオーストラリアの東、ニュージーランドの北東に位置しています。地理院地図の海底地形を見ると分かりますが、環太平洋造山帯の一部で、たくさんの島々の東側には日本と同様に海溝(プレートのせばまる境界に形成)がありますね。
図2 トンガの位置(国全体が入る範囲)
少し近づいて、国全体が入っている地図です。たくさんの島から構成されており、首都ヌクアロファがあるのは南にある大きなトンガタプ島です。
図3 トンガの位置(噴火した火山の位置が分かる範囲)
もう少し近づいて、今回噴火したフンガトンガ・フンガ・ハアパイ火山の位置(中心十字線)と、首都ヌクアロファのあるトンガタプ島との位置関係が分かる地図です。地理院地図の計測機能で測ると、首都との距離は約70kmでした。
図4 噴火した火山と日本(久慈市)を結んだ大圏航路
最後に、日本との位置関係を見てみます。噴火した火山から、今回1.1mの津波(津波かどうかや原因は今後の研究を待ちます)が発生した岩手県久慈市を結びました。その距離は約8,000kmです。とても遠いところで生じた噴火が日本にまで影響しました。
トンガを地理院地図で見てみる
地理院地図で実際にトンガで今回噴火した火山の位置を確認した方は、検索(画面上方)で下記の緯度・経度をそのままコピー・貼り付けで入力してください。地理院地図では詳しい空中写真は見られません。Google Mapでは噴火前の空中写真も見ることができ、検索は同様の方法で可能です。
-20.54499690406743 -175.39353285130534
地理院地図でトンガ全体の国の範囲を見たい方は、下記のリンクからGeoJSONファイルをパソコンにダウンロードし、地理院地図の「ツール」⇒「作図・ファイル」でファイルを読み込んでください。画面に直接ドラッグアンドドロップしても追加できます。
このファイルの元データは、世界の国境線のデータをダウンロードできるGADMというサイトからダウンロードしたシェイプファイルです。ファイルをmapshaperという地図変換サイトで取り込み、境界線を10%に簡略化してGeoJSON形式で出力しました。また、線の色を赤、線幅を1ptに設定しています。
まとめ
この記事を書いている1月16日時点で現地の被害状況などは分かっておらず、今後さらにどのような影響があるか分かりませんが、知らないことは少しでも調べてみるのが大切だと思い、今回の記事をまとめました。また、噴火のメカニズムや津波のことなど、自然科学的な専門知識が必要となることについては、無理に自分なりの解釈をしようとせず、専門家の分析を待つのが良いと思います。参考までに外務省のトンガの説明リンクも掲載します。
また時間のあるときに続報が書ければと思います。トンガや周辺諸国、日本を含む世界の国々での被害が少しでも小さいものであることを願います。