チラムネ福井コラボ2023夏に手向けて

こんにちは。チラムネファンサイト管理人です。2023年も折り返しに突入し、8巻が発売してから2か月が経とうとしています。チラムネ福井コラボ2023夏も間もなく始まる今日この頃。ファンサイトでも情報をまとめているので、ぜひご覧ください!と宣伝しつつ。
実は管理人が福井コラボに参加できるかが微妙だったりするので、代わりに福井コラボを応援する言葉を手向けられればな、と思って筆を執りました。管理人の独り言だしいいですよね……?
ちょいちょいうざアピールしてるみたいに管理人は古参勢なので、昔のお話もちょこっと交えつつ、福井の皆さんが推せるって話をしていきたいと思います。


福井から始まったチラムネ

福井と言って思い出すのは、チラムネがこの世に産み落とされる少し前のこと。2019年6月、管理人がチラムネの試し読みに付き動かされ、ファンアカウントを運用し始めた頃――編集・岩浅さんと著者・裕夢先生は福井に訪問されていたのでした。

何故か?と言えば、後に公開される福井新聞さんのインタビューを受けていたから。チラムネは発売当初から福井に根付き、県内の書店さんにも愛されていました。
たとえば、福井のアニメイトさんではこんな感じで発売前から推してくださってたんですよね~。

検索してみたら、この頃から管理人は「いつか福井に旅行したい」的なことを言ってましたね。それくらい、チラムネは福井から始まったんだよなぁ、などと。
ご当地ラノベって意味では、チラムネと同じガガガ文庫の『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』(以下:俺ガイル)が千葉を、『弱キャラ友崎くん』(以下:友崎くん)が埼玉を舞台にしており、どちらもご当地ネタが作中で散見される作品でした。発売当初のチラムネは選考会で「問題作」と言われながらも、読者サイドとしては俺ガイルや友崎くんの系譜にある「ガガガ文庫の新作ラブコメ」という立ち位置だったように思います。
実際、2巻の初版帯に掲載された読者コメントにもそんな感じの内容が……(管理人のコメントが採用されたってだけの自慢です)。
そうした中で売り出されたチラムネは読者サイドとしても「ご当地ネタを入れてくるガガガ文庫のラブコメの系譜」と捉えていた方が多いんじゃないかなーと思います。福井新聞さんのインタビューなんかもありましたしね。

福井に近づいていくチラムネ

1、2巻が発売した後の2019年10月~2020年3月はチラムネにとって第一の飛躍の年だったと言えるかもしれません。
こちらは完全非公式かつ管理人とも関係ない方なのでnoteへの埋め込みはしませんが、12月にはファンメイドの聖地巡礼マップも作られていました。
福井とすこーし離れたところで言うと、こんな感じのことも。

読売中高生新聞に掲載されたりもして、「なんだか大きくなってきたなぁ」と思った記憶があります。当時は管理人も新聞を買いに行きましたね。どこかに保存してるはず……。
更に、2月にはこんな感じのこともありました。

2巻の聖地でもある福井県立図書館にチラムネが置かれるようになったんですよねー!
この頃はきっと図書館でただ紹介されてる本に過ぎなかったチラムネも、今では街全体に広がってるわけですからね……去年管理人が来福してフェニックス・プラザを訪れた際にも、聖地巡礼ノートに現地の学生さんのコメントがあるのを見て、すごく嬉しくなった記憶があります。
その後に発売した3巻では、東京と福井の間で揺れ動く明日姉の物語が紡がれました。この3巻は1,2巻に比して詩情的な雰囲気が強くなったなぁと初めて読んで感じた記憶があります。単にご当地ネタを織り交ぜるだけでない、「福井」と向き合う姿を見たのも3巻だったかもしれません。
ちなみにこの頃にドラマCDやオーディオブックも発売されたので、福井弁を文字で読むだけだった管理人は声優さんの福井弁演技に「こんな風に喋ってたのか!」となった覚えがあります。ゆあゆづ、もっと見たいです。
3巻が発売された2020年の夏には、早くも福井を訪れるチラムネファンが現れ始めました(SNSにアップしてない人はもっと早くからいたかも?)。
出来たら忘れないでほしいなーって思うのは、この頃からちらほら聖地巡礼される方がいたってことですね。
ちらっとだけご紹介させていただくと、コラボの立役者にして某甲殻類の方がチラムネに関してツイートされ始めたは4巻が出た後のことでした。今調べてみるとめっちゃくちゃフットワーク軽くコラボの構想を練っていらっしゃって、ちょっと面白かったです。
皆さんご存じAKUSHU BOOK&BASE様がオープンされたのも、4巻発売の後のこと。オープン前から4巻をご紹介いただいていました。

ここから今のように、聖地巡礼の本拠地みたいになるなんて誰が考えていたでしょうね?
足を運ぶ、どころの騒ぎじゃないんですよねー!
2020年の秋というと、チラムネが「このライトノベルがすごい!」(宝島社)で1回目の1位を獲得したときでした。この頃にはもう、「チラムネ 聖地巡礼」で調べると結構な人が福井に行ってるんですよね。福井コラボが発表されるのはこの翌年になるんですが、この頃から何となく聖地巡礼っていうのがファンの中で浸透……とまではいかずとも、「一度は福井に行ってみたいな」って言い合ったりする、くらいの感覚だったように思います。思い出してるだけなので間違ってるかもですが!
ちなみに、この年の12月には6.5巻で登場するURALAさんがチラムネ含む福井のラノベをしてくださってもいました。


交わっていく福井とチラムネ

このラノ1位を獲得し、新人賞作品として更に勢いを得たチラムネは、5巻の展開の引きによって多くの読者に「早く6巻を!」と言わしめました。
“それ”がチラムネ好きの間に広まったのは、そんな4月のことです。

数々作られてきた非公式聖地巡礼MAPの中でもとりわけ細かくて読み応えがあり、多くの読者が参考にした(たぶん)MAPがありました。
当時は福井の書店・HOSHIDOさんのご友人が作成された、として紹介されたこのMAP。これこそが何を隠そう、コラボの中の人が普通にプライベートで作成されていた聖地巡礼MAPだったのです。
今検索しようとするとアカウント名が「コラボの中の人」になるんですが、当時は違ったんですよ!本当に聖地巡礼MAPの非公式の方だったんです!(トトロはいたもん!のノリ)……自分で書いてて、若干信じられなくなってきましたね。実は記憶違いなのでは?
この際のMAPへの熱量は、聖地巡礼の際に貰えるMAPにも見て取れるんじゃないかなーと思います。ぜひ今年の聖地巡礼でもゲットしてくださいな。
この年の9月(まだコラボが発表されてない頃です)には、AKUSHUさんに聖地巡礼ノートが設置されました。

管理人も去年聖地巡礼した際に拝読したのですが……福井に行って一番よかったことがこのノートだったかもしれない、と思うくらいには想いの集うノートでした。ファンはもちろん、その場でチラムネを知った方やお子さんの書き込みもあり、福井がチラムネを受け入れてくれていることを感じられるノートです。

そして来る2021年11月。
このラノ2連覇と共に発表されたのが、第一回チラムネ福井コラボでした。

ちなみに、当時の福井新聞さんの裕夢先生インタビューがまだONLINEで閲覧できるようです。

正直なところ、管理人はこのときに何を思ったのか覚えていません。未アニメ化作品がここまでの規模でご当地とコラボする……なんてことは聞いたこともなく、ただただ驚いていたのではないかと思います。
……この驚きがまだ序の口だとは知らぬまま。


チラムネ福井コラボの軌跡

第一弾のコラボに向けて、だんだんと公開されていく情報たち。
インパクトが強かったのはやはりこれでしょう。

今や伝統と化している巨大ビジュアルは、第一弾から既に始まっていました。さらにはエルパさんでは、こんなことも行われていたようです。

チラムネファンを全力で受け入れてくれるその熱は否が応でも伝わってきましたし、「好きだったチラムネが地域おこしに利用されるわけじゃないんだな」ということも強く感じました。愛があったんですね。
2022年1月からは、FBCラジオ様「放課後LIVE」にてチラムネに関するコーナー、「チラムネ応援委員会」の放送も始まりました。当時は毎週金曜夜の放送でしたが、今では土曜日になっていますね。正直数か月限定のものだと思っていたのですが、まさか1年半以上続けていただけるとは……これからも続いてほしい!とファンの一人として思います。

かくして始まる第一弾。管理人は残念ながら不参加でしたが、SNS上での盛り上がりは凄まじいものでした。
2022年3月には、6.5巻が発売。ほぼ同時期にはオンラインツアーも行われました。

裕夢先生も出演され、福井を尋ねるオンラインツアー。
残念ながら福井に行けなかった人も福井を味わうことができ、チラムネの世界を知ることのできるものとなりました。
というか、ファンで見ながらわいわいするのも楽しかったですね。

その後の福井コラボについては、多くの方がご存じの通りだと思います。
第二弾が発表され、第一弾よりも大きなその規模に驚かされて。
書き下ろしビジュアルに胸を射貫かれました。シティーポップ風、ずるいですね。
ちなみに第二弾のときには、福井市の広報にもチラムネが掲載されました。こちらでPDFが見れるようです。10月10日号ですね(管理人も僭越ながら登場してたりするので、若干ステマっぽくなりますが。裕夢先生のお言葉もあって一読の価値はあるものだったり)

かくして2022年夏の第二弾も終わり、聖地巡礼は「ケの日」へ。
そうして今夏行われる第三弾へと移ります。その間にこのラノ殿堂入りなど色々とあったのですが……ご存じの方も多いので、割愛しましょう。

福井コラボに手向けるまとめ

第二弾での管理人の体験や第三弾のお話を交えながら、このコラボへの管理人なりの想いを最後に綴ります。
そもそも管理人はファンサイト運用以前からSNSにてファンアカウントを作成し、積極的な情報発信を行ってきました。もちろんその活動の効果など微々たるものであり、作品がここまで広く知れ渡ったのはひとえに作品の力であると考えます。
管理人が活動の中でずっと大事にしたいのは、3巻で登場する台詞です。

「――こんなにも大好きなのは私だけじゃなかったんだね」

(千歳くんはラムネ瓶のなか3巻p244)

管理人はチラムネが大好きです。何度も「こういう活動をしているから信者化しているのではないか」と自問し、「最新刊がつまらなくても面白いと言ってしまうのではないか」と疑心暗鬼になり、最新刊を読むたびにそんな懸念など必要ないのだと思い知らされているほど、チラムネの魅力を感じ続けています。
ですが、管理人の周りにはラノベを読む人はあまり多くはなく、チラムネの話をできる人は僅かでした。だからこそ、「こんなにも大好きなのは私だけじゃない」と明日姉のように思いたいし、思える場所を作りたい。そんな願いがあります。
第二弾の福井コラボに参加して感じたのは、そんな場所が「ここにある」ということでした。
チラムネを全力で推してくれる街があり、お店があり、チラムネと言えばそれで通じるんです。聖地巡礼ノートを読んでは涙し、たくさんの人がチラムネを好きなのだと実感しました。
そもそも、ラノベは読みやすいながらも活字であり、漫画に比べるとハードルの高い作品です。アニメ化もしていないわけですから、間口はとても狭い。そんな作品を共有できることの感動は、きっと現地にいかないと味わえないものだと思います。管理人個人としては作品世界の「聖地巡礼」である以上に、作品愛が集う「聖地」へ巡礼するような感覚で福井を楽しむことができた気がしました。

そして――第三弾。
まもなく開催される(これを読んでいる時期次第では、既に開催中かもしれません)チラムネ福井コラボ2023夏にも至るところに愛を感じます。
たとえば、夏の風物詩とのコラボです。
フェニックス祭り・越前朝倉万灯夜は福井の夏の風物詩だと聞きました。福井で暮らす方々はきっとポスターを目にするのだと思います。
たとえば学生さんが友達と一緒に。
たとえばお子さんが家族と一緒に。
たとえば大人の方が同僚や家族と共に。
浮足立ってお祭りに参加するその日常に、チラムネが入り込むのかもしれません。それはしばしば作中でも描かれる10年後、記憶の片隅で不確かに再生される映像になりうるものでしょう。
多くの人がチラムネに興味を持ち、読み始めてくれるはず――と楽観的に考えはしません。それだけ本を読むハードルは高いと思います。でも、チラムネが日常の光景になっている街がこの世界にあるんです。それはとても、奇麗なことなのではないかと思います。

愛と言えば、特に強く感じたのはコッペ亭さんとのコラボでした。

なんとこちらはコッペ亭さんから公式サイドへ声をかけたとのこと。
お買い物コラボの対象ではありませんが、店頭にポスターを掲示いただけたり、割引をしていただけたりするそうで……
中でも感動したのがこちら。

このプライスカードが、とてもいいと思うんです!
丁寧に、丁寧にコラボしてくださっていて……。
凄く愛を感じるんです。管理人はうかがえるか分からないので、その分、ぜひ皆さんコッペ亭さんに行ってください!!!!!!

また、今回のコラボでもスタンプラリーが行われます。
今年の舞台は神社。市内6か所の神社を回る形なのですが……この各スポットの選定も、びっくりするくらい愛を感じました。こちら(https://goo.gl/maps/S9UwY4sd9icfEAwMA)にMAPはまとめたので、ぜひ見ていただきたいんですが。
杉杜白髭神社はまぁ、作中に登場するのでポスターに悠月が入るのは必然というか納得じゃないですか。
でもそれだけではないんです。たとえば足羽神社はかつて「紅葉山」と呼ばれるほど紅葉が美しかったことから、ポスターにも望紅葉が入っていたり。
福井縣護国神社では「大丈夫(ますらを)守」なことから「大丈夫」繋がりで優空がポスターに入っていたり。
神社とヒロインの組み合わせの全てに必然性を感じるんです。
もちろん、繋がりのある要素をご利益などから探して結んでいるのであって、繋がる要素が必ずしも中核にあったわけではないとは思います(推測です)。でもただ配置するのではなく、きちんと繋がりを持たせてくれるところに管理人は愛を感じます。

このように、第三弾でも変わらず福井コラボには愛が詰まっています。
それだけ福井の方々がチラムネという作品に真摯でいてくださることの証左であると同時に、このコラボの強い可能性を示すことなのではないかとも思います。
そもそもチラムネが発売されたのは2019年6月。2巻までは順調であったものの、ドラマCDやオーディオブック、コミカライズなど大きく飛躍するはずだった3巻発売の頃は、ちょうどコロナ禍の真っただ中でもありました。
そこから歳月が経るにつれだんだんと社会も活動的になっていったものの、今でさえ元通りと表現してよいか迷う状況です。
そんな時勢の中でもチラムネと福井は結びついてきました。それは決してコロナ禍などの影響で地域復興に困った自治体が秘策としてチラムネというコンテンツを見出したのではない、ということはここに記しておきたいと思います(もちろんそういった事例を否定するつもりはありません)。
もっと前からチラムネ読者は福井に心惹かれ、コラボがなくともその土地を訪ねていました。それはチラムネが切り取る「福井」が魅力的であったからではないでしょうか。
ゆえにこそ、多くの縁が結ばれ、チラムネ福井コラボというオフィシャルな形での聖地巡礼のムーブメントが生まれたのです。
だからこそ、チラムネを傍らで見続けてきた管理人は思います。
福井という街はチラムネを受け入れてくれたのだ、と。
もちろんこれはファンが福井に行きたいって思ったり先行して聖地巡礼をしたりしてたんだから大切にしろよという意味ではなく
ファンの「チラムネのあの街に行きたい」という想いを受けて、その背中を押してくれる動きとしてチラムネ福井コラボを捉えたい、という意味です。
好きな作品の聖地に行きたいとは思っても、ただ行くだけでいい、と現地を訪れることができるのは相当旅行に慣れている人だけだと思います。それくらいなら旅費をグッズに使いたい……と考えるオタクは多いはずです。
しかしコラボを開催していればどうでしょう。ポスターやパネルがあれば、その写真を撮りたい、と思えます。作品に登場しているお店でノベルティーを配っていれば、登場人物たちの気分を味わいつつ作品のグッズも手に入れられます。
このように、聖地巡礼したい人の背中を押してくれているのがこのコラボだと管理人は考えます。

ですからどうか、迷われている方はぜひコラボにご参加ください。
「こんなにも大好きなのは私だけじゃなかった」と思える街がそこにあります。
様々な事情で参加できない方やインドア派であまり聖地巡礼に興味が持てない方も、決して行けてないからチラムネへの愛が薄いと思う必要はありません。あの街は「行きたい」という想いを受け止めてくれる場所です。行けるとき、行きたいときに訪れましょう。コラボはあくまでその背中を押してくれるだけです。いつ行ったっていいんです。事情が合わないけどグッズが欲しい……という方は通販も予定していただいているようなので、そちらを利用するといいと思います。
それも興味がないという方はぜひ考え方を変えてみてください。最新刊が出るまでの繋ぎに新しいイラストや文章が公開されているぞ、と。突き放して考えるよりも、きっとその方が幸せだと思います。
そうして思い思いにチラムネ福井コラボを楽しみ、これからもチラムネという作品を好きでいられたらとても嬉しいです。

最後に、裕夢先生の古いツイートを紹介して終わります。

あれから4年以上の月日が経ちました。
現在福井駅前再開発工事の仮囲いには、全長約32mのチラムネラッピング(通称:チラムネ壁)が設置されています。

ポスターや看板を越えて、壁です、壁。
チラムネという作品が在る街にぜひ一度訪れてください。

上はファン企画になります。写真をご寄稿いただくだけで参加できるので、ぜひ協力ください。

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