2024年のニックフィットの振り返りと、今後の抱負
①はじめに
おはようございます。相も変わらずニックフィット回してるKoikeです。そろそろ今年も終わるので、大激震であったモダホラ3後の私のニックフィットがどういった変遷をたどっていったか、のコメントを書いておこうと思います。また、実は直近の私生活が結構大変になってきているので、マジックをやれる時間自体がかなり今後も減ってくるだろうという見通しがありますが、この日記が幾らかのニックフィット使いの参考になって、自分では見つけられなかった、より強いニックフィットが産み出されることを期待して構築についての文章を書いていこうと思います。
②大激震!耕作の閃光についての反省
以前に自分の日記で色々解説した耕作の閃光についてですが、(耕作の閃光が何故凄いのかについての考察|小池光太郎)この半年回しまくってみた感じ、いろいろ気づいたことも多かったので、思うことを書いてみました。
(1)ニックフィットに本当に必要か?
まず第一にコレです。老練の探検者(ベテラン)という、場合により只の1/1にも劣る可能性のあるクリーチャーをキーパーツとしてるデッキに、耕作という土地を延ばすしか能がない(勝ちに直結しない)カードを何枚か入れることが許容されるのか?という疑問ですね。特にトップ勝負でベテラン引くならまだ肉壁となる可能性があるので心の整理はつく(?)のですが、土地が十分に出し尽くした状態で耕作を引くと本当に殺意が湧きます。そういうわけで、互いにリソースを枯らしつくしてからトップ勝負で勝っていく、という発想の典型的なニックフィットに閃光を入れるのなら、例えば手札を捨てて別のカードに変えるようなアプローチ(ルーティング)や、土地そのものが勝ち手段に化けるアプローチ(根の道の浄化師/Rootpath Purifier - MTG Wikiなど)をとっていく必要を感じます。後述しますが、個人的には今のレガシー環境でカウンター無しでリソースがお互いに枯れるまで生きていることが稀なので、典型的なリソース枯らす勝ち方のニックフィットだと勝ち切れなそうかな、とは思っています。
さて、では結論として閃光は不要でしょうか?それは入れて回してみた感じとしては、逆で、今の環境だからこそ必須クラスになっていると思っています。どういうことかと言うと、今のコンボ&押しつけの異常な速さに閃光がないと対応できない、という点で閃光は必須に思っています。閃光がないニックフィットの典型的な初手1ターン目は森ベテラン置いてゴーか、緑頂点x=0でドライアドサーチか、当てずっぽうの陰謀段式療法か、くらいしか選択肢がないのですが(そしていずれの場合でもフルタップで相手にターンを渡す状態になりますが)、今の環境だと、返しのターンで例えば相手カーンフォージでしたら1ターン目4マナから一つの指輪、ないし神秘の炉おかれてゲームエンドになります。意地悪にカーンフォージを例えに出してみましたが、そうでなくとも基本的に干渉無しなら3ターン程度で決着することが多い現環境で、ベテランをゆっくり出して2ターン目に土地4枚並べても強力な干渉ができないと敗着するしか道は無いのです。そういうわけで「1・2ターン目に強力な干渉、ないし押しつけができること」という点で閃光は必須クラスに感じています。
(2)閃光を入れた構築の基本
閃光を入れた場合、基本地形がどんどん場に出るため、ある程度枚数を確保する必要があります。具体的には最低8枚(老練+閃光で4枚を2回できる枚数と考えてます)、多いと10~11枚程度かな、と感じています。また上述のように閃光は初手の激しい動きに必要なカードなので4枚積み必須と思います(途中で引いて美味しいカードではないが)。さらには、老練+閃光が炸裂してからの浮き二マナ、そして次のターンのランドセットからの5マナという2→5のマナカーブを意識するのはかなり重要です。特に2マナでいかに凶悪強力な干渉・ないし押しつけをするか、は閃光型ニックフィットにとっては課題と思います(ちなみに個人的に現環境イチ押しは真昼の決闘あたりだが、アブザンに赤入れるの難しすぎ問題)。そして待望の5マナですべてを終わらせるカードを叩きつける、ないし連打して勝ちをもぎ取るのです。
(3)閃光入り構築で試したカードのいくつか紹介
まず一番は除霊用掃除機/Ghost Vacuum - MTG Wikiですね。
1マナで継続的な墓地掃除ができるカードでここまで使いやすいものは無かったので、メインで3~4枚採用していました。結構6マナの能力を使うことも多く、目論見通りリアニやセファブレなどにはかなり有効でしたが、墓地対策としては、実はスパイに1個だけではどうやっても勝てないことが最近分かり(タッサ追放、戦慄の復活追放、ナルコメーバ追放、のどれを狙っても1ターンか2ターンでキルされます。初手に二個あれば別かも)、スパイがやたら流行ってるMOレガシーでサイドに黒力戦を取らざるを得ない関係で役割が被ることから、抜けていきました。今でも4枚入れるのは場合によってアリ寄りのカードかな、と思っています。
次に鋼と油の夢/Dreams of Steel and Oil - MTG Wikiです。
劣化思考囲いなのですが、墓地のアーティクトやクリーチャーカードを追放する、というプチボーナスがついてるのがかなり良く、ウーロやタッサの信託者を追放してイージーウィンすることもあり、成功体験が大きいカードです。ただ、回していた頃が上述のトップ勝負仕掛けるデッキ構築になっていた頃の名残で、消耗戦になりお互い手札がほぼない状況でこれを引き、適当にぶっぱしたら相手の手札がウィルで捨てられない、という状況が多くあり、イライラするので解雇となりました(笑)
3つ目はオークの弓使い/Orcish Bowmasters - MTG Wikiです。
超能力蛙が禁止になるまで素晴らしいレギュラーでした。1点を飛ばすことで自分のベテランを殺せることや、相手のタフネス1のシステムクリーチャーを除去できることがとても大きかったです。また、ピン除去だとどうやっても1点のダメージとトークンが残るのでアド勝負にも強く、また指輪デッキなどにはガンガンとライフの消耗を迫っていける強さがありました。青系のデッキに絶対刺さるカードなので、入れ得感ある?くらいのカードと感じていました。
そう、あの鳥が来るまでは。
超能力蛙が禁止になってから、環境はナドゥ入りデッキやコンボデッキがかなり幅を利かせるようになりました。ナドゥデッキにタフネス1のクリーチャーは多数存在していますが、何といってもナドゥ自身の能力が手札に加えるがドロー能力ではない、という詐欺まがいのテキストのせいで、オークの矢は相手にワンドロー与えるだけに成り下がるのです。ナドゥ戦の役に立たない率から、オークは結局抜けるだけになってしまいました。
でも今書きながら考えてましたが、ナドゥ以外にはコンボもコントロールもテンポにも仕事するので、割と入れて良いんじゃね?
③現在のデッキ
2024年末緑閃光入りニックフィット | ニックフィット | レガシー | デッキ構築機能
②で散々語っておいてフェアデッキかよ!という突っ込みは最もなんですが、やっぱケイオスディファイラーとデスクローぶん回すの本当に楽しすぎるんです。脳が焼かれますね。100%情で作られてます。
とりあえず上述の2マナのムーブとして、療法、母聖樹の起動、苦難の収穫者での除去、豆の木での押しつけなどをイメージしています。特に母聖樹の起動が割と強く、カーンフォージやポスト系デッキなど、母聖樹のデメリットない場合は1ターン目母聖樹で土地割り、2ターン目緑頂点x=4でトキシクレインで土地をビックマナ足りえなくさせ、3ターン目でデスクローで土地割り始めてトドメ、というパターンも結構あります。そして苦手な墓地利用デッキ(というかスパイ)には豆の木で引いてしまった二枚目以降の閃光を餌にして忍耐をぶっぱなし、失ったアドを豆の木で回収していく、という理想があります。そういう点ではニックフィットのくせに相手の土地ハメてイージーウィン、という勝ちパターンがあるのは少し面白いですね。また、土地についても、色マナを出すだけしか役割のない土地は極力省き、ほとんどをスペルランドか、育成泥炭地やミシュラランドにして無駄牌を減らすように構築しています。フェッチやデュアランは消えてましたね。しかしながら、ミシュラランドは特定のデッキには強く刺さるものの、基本的にはせっかく相手の不毛の大地を無駄牌にしていたのに、有効牌に化けてしまうカードなので、これは別のカードにしても良いかもしれません。
④サイドボードについて
相手に土地を与える性質上、どうやってもお互い結構ブン回る状態のうえで勝たねばならないニックフィットですが、とりあえず自分としてはどう考えてサイドボードしてるのか、特にコンボ戦ではどうするのか、思考を整理しながら書いていこうと思います。
(1)ナドゥ系
in フルート4、ネクロ3、(セファリッドかサーガ見えたら虚空の力戦4も入れて良いかも)
out 忍耐4、トキシクレイン1、地下墓地より1(サイド後61枚)
屍呆症で、ナドゥかコーのペアのどちらかをブッコ抜くことを強く意識します。遅延させる意味ではコーをフルートで指定していきましょう。どうやってもナドゥ出てしまえばケイオス以外ではアドを取られるのですが、ウィルがなければ、コンボ完成しても、苦難の収穫者でも相手の状況を半壊させれます。相手は2枚そろえば勝ちでもこっちはケイオス1枚で殴り勝つんや!という気持ちでいきましょう。
(2)スパイ
in 虚空の力戦4、フルート4、アウフ1
out ケイオス4、トキシクレイン1、豆の木3(サイド後61枚)
サイド後は力戦ゲーにしたら早く殴り倒すことを意識しましょう。忍耐は構えて手札破壊食らうよりさっさと出したほうがたいてい良いです。フルートは力戦を割るカード(自然の要求か活性の力が多い印象です)を指定するか、アグレッシブサイドボードでベルチャーに化けることあるので、冷静に指定していきましょう。
(3)フェアデッキ
in コンボ警戒時のみフルート3、普通はそのままで。
out コンボ警戒時のみ地下墓地より、探索する獣、ミシュランか山を1枚抜く
やってて楽しいですし、大体勝ちますのであまり考えてないです。山を壊す手段のない相手ならケイオス用の山1枚あれば足ります(素引きはあまりしない)。とりあえず小さいクリーチャーたちを並べても苦難の収穫者が、大きいクリーチャー並べてもケイオスディファイラーがそれぞれ倒してくれます。あとは豆の木でアド取って叩きつけてきましょう。
(4)コントロールデッキ
in フルート4、屍呆症2
out 緑スペルランド2、トキシクレイン1、ベテラン2~3
どうやっても長期戦になりますが、早期の地下墓地よりのみが早期決着につながります。なので、運よく地下墓地よりが手札に来たときはベテラン閃光もやってしまうと良いです。勝ち手段の少ないコントロールデッキ相手はたまに屍呆症でエオルの家の子あたりを抜くと全く勝てないデッキになったりします。
⑤今後について
はじめに、の項でも触れたのですが、MTGと関係ないところで、
実は妻が妊娠しまして、現在大絶賛つわり中です。胎児が無事なのかすら未だ不透明であり(今のところは大丈夫のようだが)、身内にも流産のリスクがあるためまだ知らせてませんが、日々妻の衰弱と発狂の様子を見るとつらい日々を送っています。家庭持ちMTGプレイヤーのブログもぽちぽち参考にさせて頂いてるんですが、つわりが想像以上に重く苦しく、何も為すすべなく背中をさするくらいしかできない自分もかなり惨めで、子供と一緒にMTGをする、みたいな楽しげな未来は今のところ想像できない状況です。
とりあえず年明けにはつわりが軽くなることを信じてますが、
本格的にMTGに1日没頭するのは妻の状態が安定しない限りはしばらく無理かな、と感じています。
⑥おわりに
まあ、そういうわけで今年終わりまでに閃光入りの5-0か入賞リストを載せようと思ってましたが、結局できなかったので、この日記を見た別のニックフィット使いの方が、さらにいろいろ進化させてデッキ構築してくれることを期待して、日記をしめようと思います。
それでは皆さん、良いお年を♪