こんな夢を見た
私は22歳で将来に悩んでいた。そして、40℃近い熱を出していた。だけど、意識ははっきりしていて気だるさはあるもののしっかりと歩けた。そこは山歩きのアクティビティが始まるところだった。私は孤独だったけれど1人じゃなかった。周りには知り合いが何人かいた。でも、その多くは私を気にせずに先を急いだ。
私は近くにいた声をかけられそうな女性に声をかけた。熱が出ていることを心配しながら、計測している体温計が壊れているかもしれないからと言って、別の体温計を探して測り直そうとしてくれた。それなのに、その人は体温計の使い方も知らないようで、支離滅裂な発言で笑顔をくれた。
彼女は別の女性に誘われて先に山へ向かってしまった。
憂鬱な気持ちで歩いていると、声をかけられそうな男性がいたので一緒に歩いた。ぼんやりとした不安があると伝えると、先は明るいと前向きに優しく答えてくれた。私は嬉しくて、彼に腕を絡めてしばらく歩いた。
すると、前を歩いていた男性も私達の会話を聞いてやってきて共感を示してくれた。
私はすっかり熱のことなど気にならなくなり、快活に歩いた。
やがて、ボロボロの吊り橋を渡らなければならなくなった。目視で見た限り、100m程ある長い吊り橋だった。その眼下は汚れた湖で、私は足がすくんだ。
それでも、理由は分からないが引き返すことや止まることは許されなかった。
私の横を歩いていた彼らは私の前に1列になり吊り橋を渡り始めた。私は恐怖で左右に貼ってある紐を強く掴んで慎重に進んだのに、前の彼は足先だけでバランスを取り手なんて使っていなかった。
眼下の湖は濁っているので底が見えない。
前方を歩く人は誰も落ちていなかったが、油断をすれば落ちてしまいそうだったので冷や冷やとした。
それでも、吊り橋も終盤になると橋そのものがたゆんでいて吊り橋の上を歩いているのに足は湖面に少し触れる作りになっていた。
濁った湖も近く出みれば、ほの暗い透明感がはっきりわかる。
その湖面をバシャバシャと歩いた。きっと服にも顔にも濁った水が不着した。
でも、その泥臭さが可笑しくて私は幸せな気持ちさえ感じた。
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