
宝塚も私たちも、トップスターへの道はひとつでは無い。
やる気がお散歩中、noteヅカ部イトウカヌレです。
中学生の頃にはもう、今と同じ状況が師走には起こっていた。
学校や仕事にはもちろん行くし頑張るのだけど、とにかくやる気とか気力がどっかに行ってしまう。師走から年明けしばらくたつまで、毎年なんだかしんどい。
新年に向けてわくわくするよりも、とにかく年内にやること終わらせて、あっという間に年が明けるという忙しなさ。
年が明けたら息つく暇もなく、「新たな一年の始まり!がんばりましょう!」って言われる無茶ぶり。
あーーも――しんどいですわぁ。
これが13歳頃から毎年起こっている「やる気が散歩に行ってしまう現象」。
前置きがめっちゃ長くなりましたが、題名の通り、今日はトップスターへの道について思いめぐらしていることを書いていこうと思います。
*
「トップススター」と言えば、宝塚の代名詞。宝塚の顔。
上演される作品で主役を務め、フィナーレでは大きな羽根を背負って最後に降りてくる。
各組1人しかそこへは座れず、400人強のタカラジェンヌの中でたどり着けるのは本当に一握りの存在。選び抜かれた存在、トップスター。
でもトップへ至るまでの道のりは、実は1つでは無い。
そしてそれは、宝塚という枠を超えて、色んな場所で同じことが言えるんじゃないかと私は感じている。
例えば「御曹司」と呼ばれ、入団した瞬間からスタートの合図が鳴っているパターン。
下級生の頃からとにかく抜擢され、新人公演でも主演を多く重ねる。
本公演でも早くから役が付き、ファンの間でも「あ、この人がトップ候補なのね」とわかりやすい存在。そして割と早い段階で(入団10~12年前後)で早々にトップに就任し、長くその座を務める。
ではそうじゃないパターンはどんなものがあるか?
御曹司たちが必死に期待に応えている間、目の前に来たチャンスをとにかくものにして、じりじりとスター街道へと近づいていくタイプ。
下級生の頃は先に抜擢された人たちに比べて目立たないけれど、確かな技術や個性を着々と身に着けていく。そして「あの人気になる」と徐々にファンが増えていく。
最近の代表的な方たちを挙げてみる。まずは、下級生の頃から抜擢されてひたすらスター街道を突き進んできた方たち。(敬称略)
明日海りお
珠城りょう
彩風咲奈
礼 真琴
柚香 光
一方で、目の前に来たチャンスをものにして、少しずつスターへと近づいていった方々はこちら。
望海風斗
紅ゆずる
北翔海莉(入団当初から抜擢されていたのに、トップになるまで時間がかかったみっちゃん。大好きでした)
(あくまで私が思うイメージです。)
きっとどちらのコースを辿っても、苦労の連続だ。
早くから抜擢されて役に恵まれるのは嬉しいことだけど、メンタルはかなりキツイはず。まだまだ実力が伴わない段階から結果を出すことを求められ、そのプレッシャーは計り知れない。
逆に、中々自分に役が付かないというのもとてもしんどい。自分より後から入ってきた人が早々と役をもらっているのに、今回も目立つ役じゃなかった…そんな悔しさやむなしさに腐らず、コツコツと頑張り続けるという辛さたるや。
ファンから見ればみんな「トップスター」という存在でも、実はそれぞれが辿ってきた道は全然違う。
そしてこれは、わたし達にも当てはまると思っている。
勉強、スポーツ、仕事。最初からある程度器用にこなせる人、そうじゃない人。入社当初から若手のホープと期待される人、コツコツと実績を積み重ねていく人。
こうして書くことすらも、人気者でファンが多く「noteと言えばこの人たち」と言われる人もいれば、日々コツコツと積み重ねていずれ結果が出ると信じて進んでいる人もいる。
わたしはと言うと、明らかに後者で、最初から派手に活躍なんて全然できない。成績が伸びたのは小6から。それまでは居残り勉強ばっかりさせられていた。
仕事もコツコツと確実にこなしていたから、信頼されていたけれど、器用にどんどんこなして進んでいく人たちにはとても及ばなかった。
今もそう。コツコツと続けることを頑張っているけれど、私より後からnoteを書き始めたのにすでに人気者として活躍している人はたくさんいる。
あーー、腐りそうだなぁ。たまに、こんな自分が嫌になるなぁ。
けれど、だ。嫌になっても、わたしは華やかにすこーん!!とスター街道を歩んでいけるタイプじゃないのだ。子どもの頃からわかってたことだ。
だったらもう、コツコツと小さな仕事やチャンスを積み重ね、いつかはトップにたどり着いたあの人たちのように花咲ける時を待つ。
その代わり、私には過度なプレッシャーもなく、自分のペースで歩けるというメリットもある。
この人気が無くなったらどうしよう…なんて心配もいらないし、次から次へと求められるしんどさも無い。
腐りそうになるときは、自分を信じていく。コツコツとやるのも悪くない、と。
「うさぎと亀」でいうと、亀タイプであるわたしは、ずっとそうやって生きてきた。
(若い頃は本当にスター街道が羨ましかったから、そんなこと思えなかったけれども。舞台役者をしていたから、まさに宝塚の縮図みたいなもんで。なんでそっちに役がついて自分はこんな扱いなんだ!とか、色んな想いを味わってきた)
いい意味で諦めている。いつ日の目を見るかはわからないけど、同じようにコツコツと頑張っている人がいることが、わたしの励み。
きっとこのnoteを読んでくださっている方も、色んな道を辿って生きているはず。
時には自分とは違うルートが羨ましく、妬ましく思える。けれど、あっちから見たらこっちの道も羨ましいものなんだよ、きっと。
どっちが良いとかは無くて、自分がどっちなのかを受け入れて、淡々とやるのみ。
12月はやる気が散歩してしまう私だけど、それは忘れずにいたいなと思っています。
いいなと思ったら応援しよう!
