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淫夢はゲイへの差別なのか?【淫夢厨の言い分】

私は淫夢歴6年の淫夢厨です。2020年には野獣邸取り壊しの噂の元凶になりました。淫夢は私の人生の一部であり、それを否定されるのは人格を否定されるのと同じと言っても過言ではありません。また、同時に私はLGBTQ+の「Q」(私の場合は性自認男、性的指向は周期的に変わるがいわゆる「ウケ」)のトランスアライ(トランスジェンダーであることを理由に差別される社会を変えようと当事者と共に行動する者)です。

ここで本題です。反差別を名乗る人や一部の活動家に淫夢を「ゲイ差別だ」と非難するがいます。果たしてその主張は正しいのでしょうか。

淫夢の成り立ち

淫夢というコンテンツの成り立ちは、2001年にCOATという大手ゲイビデオ販売店のビデオにプロ野球選手として将来有望であった多田野数人(ただのかずひと)が出演しそれが話題になったことです。彼が出演したのは『真夏の夜の淫夢』の一章。それからしばらくの間はその一章しか注目されていませんでしたが、2009年頃から四章が注目されるようになりました。その四章の登場人物である遠野の先輩役・田所が後に野獣先輩と呼ばれ、演技や大きすぎる枕などがネタにされるようになりました。今ではCOATのビデオのみならず、Acceedなど他の制作会社のゲイビデオもネタにされています。

やはり淫夢は差別的なコンテンツなのか?

2000年代はまだLGBTQ+への理解が広まっていませんでした。このことを考慮して経緯だけを見れば「淫夢は差別的なコンテンツだ」という主張にも納得がいきます。しかし、これだけを根拠に「淫夢ネタ」そのものを差別だと非難するのはナンセンスです。

「淫夢ネタ」でネタにされる男優は「淫夢ファミリー」と呼ばれます。様々な男優がいますがそのほとんどが「独特な演技」「独特な風貌」「印象的な語録」「棒読み」のどれか一つ以上を持っており、それらに多くの淫夢厨は魅了されます。特に語録は汎用性が高いものも多く「やりますねぇ!」「そうだよ(便乗)」「あっ…(察し)」などはインターネット上で広く使われています。「淫夢ネタ」は非常に幅広く、語録としての作品中での台詞の使用や音MADでの使用、ほんへ(本編)鑑賞など多岐にわたります。

ここまで説明しましたが、それでもこれらの「淫夢ネタ」が本当に差別コンテンツなのでしょうか。私はそれは大きな誤解だと考えます。彼ら(我々)淫夢厨がネタにしている「淫夢ネタ」は同性愛や同性愛者そのものを否定したり、同性愛者「であること」を攻撃したりはしていないからです。本当にゲイのことが憎いなら、ゲイのことが気に入らないなら、そもそもこのコンテンツ自体を忌み嫌うでしょう。

確かに「ホモは二度刺す」「ホモは嘘つき」「ホモガキ」などいわゆる差別用語が用いられることはあります。しかし、それらはゲイの当事者そのものを指して彼らを攻撃しているのではなく、それは定型文や呼び名以上の何でもありません。

ここで、「ホモガキ」についても触れておきます。

淫夢の不届者「ホモガキ」

無関係な場所や公共の場でその「淫夢ネタ」を披露する人がいます。彼らは「ホモガキ」などと揶揄され、淫夢厨の中でも煙たがられています。彼らは時に同性愛者に関する報道に対して「淫夢ネタ」を用いて面白おかしくネタにすることがあります。それに関しては「淫夢」というコンテンツとは無関係なただの迷惑行為であり、非難されるべきです。私も含めて淫夢厨は「淫夢ネタ」の披露は慎重にならなければなりません。

私も4月にクラスの絵しりとりで野獣先輩を描いてしまったことについては深く反省しております。

男優を馬鹿にしているのは事実

淫夢が差別コンテンツであるという主張は、述べた通り飛躍であり誤りであると考えます。しかし、だからと言って男優を尊厳を傷つけ、貶していることには変わりありません。その点は我々がどう足掻いても否定できない事実です。淫夢厨であるからには男優の人権を傷つけているという罪の意識を忘れてはなりません。

淫夢厨とアライの両立は可能

淫夢は男優の尊厳を傷つける人権侵害コンテンツです。しかし、淫夢厨でもアライ(LGBTQ+を理解して支援する考え方、人)になることは可能だと考えます。実際に淫夢厨の中には淫夢に触れたことで同性愛者への嫌悪感がなくなったと述べている人もいます。淫夢は男優の人権を犠牲にする分、同性愛をより身近に感じさせる良いネットミームであるとも言えるでしょう。


これらのことから淫夢は男優の人権を犠牲にする分、同性愛をより身近に感じさせる国民的ネットミームであると考えます。人権を侵害しているという点は紛れもない事実であり擁護しようがありませんが、「ゲイ差別だ」というのはナンセンスです。TPOを弁えて節度を持って「淫夢ネタ」と付き合っていきましょう。

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