京都有数の色街・五条楽園は今【京都・河原町】
こんにちは。珍スポの達人です。
前回は横浜のちょんの間を紹介しましたが、
今回は西へ移動して京都の五条楽園を歩いてみたいと思います。
五条楽園とは、江戸時代後期から2011年にかけて繁栄した
京都有数の遊郭地帯のこと。
もともとは七条新地と呼ばれていましたが、
1958年の売春防止法施行により五条楽園へと名前を変え、
表面上はお茶屋(舞妓や芸妓が客に芸を披露する店)や
置屋(舞妓・芸妓を派遣する店)として営業しつつ、
実態はちょんの間として活動していました。
最盛期には150軒ほど営業していたそうです。
しかし2010年、京都府警による摘発が行われて急速に衰退。
現在では遊郭建築とカフェー建築(※)が同居する濃密な空間が
残されています。
※カフェー:一般的なカフェではなく、売春を目的とした「特殊喫茶」のこと
ちなみに京都の花街といえば島原が有名ですが、
島原は富裕層を相手にした高級花街で、
一方の五条楽園は庶民の花街でした。
関西に住んでいた知り合いが学生時代に五条楽園に行ったら、
60近い熟女が出てきたそうです。
清水五条駅を降り、鴨川を渡ってすぐの高瀬川付近が五条楽園です。
現在の五条楽園の中でも一際目立つ建物が「五条會館」です。
大正6年築の木造3階建て建築で、当時は五條會館歌舞練場と呼ばれていました。歌舞練とは芸妓や舞妓が稽古したり、芸を公に発表したりする場所のことです。述べ床面積240坪(約800m2)の大建築は、ちょっとした“お城感”さえ漂う威風堂々とした佇まいです。
入札物件となっていたこの建物は、2018年に大手リノベーション会社が
落札したそうで、保存再生事業に期待がかかります。
下記の写真は「宿や 平岩」。旅館として営業しているみたいで、元遊郭に泊まるというのもなかなか乙でいいですね。
こちらは「六条河原院 讃」として営業している会席料理店。
昼会席6000円〜、夜会席15000円〜で予約制と書いてありました。
この建物もかなり立派。解体されてしまった「お茶屋本家三友」と
雰囲気が似ています。
普通のお宅として住まわれてるようでしたが、でかいし
趣ありすぎ!
とまあ、歩くだけでとても楽しいエリアです。
さらに、戦後に建てられた豆タイルやステンドグラスに彩られた
洋風建築(カフェー建築)を見ることもできます。
こちらは2014年にオープンした「五條製作所」という、若手クリエイターたちの工房兼店舗となっている複合施設です。
こちらはホテルやコワーキングスペース、レストランを併設した「UNKNOWN KYOTO」。
おしゃれです。
さらに忘れてならないのは、任天堂の旧本社ビル!
1889年に創業した任天堂ですが、こちらは昭和8年に建てられました。
南北に長い特徴的な建物。
2022年にホテル「丸福樓」としてオープンしています。
とまあ、実に見どころの多いエリアでした。
それでは次の珍スポットでお会いしましょう!
動画もぜひ!
・訪問スポット:五条楽園
・住所:京都府京都市下京区平居町近辺
・アクセス:京阪電車 清水五条駅から徒歩5分