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古今集巻第十八 雑歌下 933番

題しらず
読人しらず
世の中はなにかつねなるあすか川きのふのふちぞけふはせになる

題知らず
詠み人知らず
世の中は何か常なる飛鳥川昨日の淵ぞ今日は瀬になる

この世の中には何か変わならない物があるだろうか、飛鳥川は明日の川と言うが、昨日は深みであったところが今日は浅瀬になるものだ

かなり有名な歌です。
「なにか常なる」は、なにが常だろうか、つまり、「不変のものがあるだろうか、いや無い」、ということです。
不変ではないものの例を、川の深みが浅瀬に変わるとして具体的に示しています。
飛鳥川は、明日香を流れる川で、古い都です。この歌をいつ詠んだのかはわかりませんが、奈良や京都の新しい都で詠んだものです。ですので、古都と新都、昨日、今日、明日の時間の流れを歌に詠んでいます。
「読み人」は、元本(角川文庫)のままです。
この歌から、巻十八雑歌下に変わります。

#古今集 , #雑歌下 , #飛鳥川 , #昨日の淵 , #今日の瀬

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ちのみゆき
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