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古今集 巻第五 秋歌下 292番

うりんゐんの木のかげにたたずみてよみける

僧正へんぜう

わび人のわきて立ちよるこのもとはたのむかげなく紅葉ちりけり

雲林院の木の陰にたたずんて詠んだ歌
僧正遍昭
わびしく暮らす人がとりわけ好んで立ち寄る木の元は、頼みになる陰もないほど紅葉は散り果ててしまった

 修行をする人は、木の下や石の上で行うと言う「樹下石上」のイメージから、自分と紅葉のことを歌にしています。菩提樹の木の下で座禅を組んだお釈迦さまとか、石の上で三年間座禅を組んだまま過ごしたバリシバ尊者とか、そういうお話がもとになっています。

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ちのみゆき
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