うりんゐんの木のかげにたたずみてよみける
僧正へんぜう
わび人のわきて立ちよるこのもとはたのむかげなく紅葉ちりけり
雲林院の木の陰にたたずんて詠んだ歌
僧正遍昭
わびしく暮らす人がとりわけ好んで立ち寄る木の元は、頼みになる陰もないほど紅葉は散り果ててしまった
修行をする人は、木の下や石の上で行うと言う「樹下石上」のイメージから、自分と紅葉のことを歌にしています。菩提樹の木の下で座禅を組んだお釈迦さまとか、石の上で三年間座禅を組んだまま過ごしたバリシバ尊者とか、そういうお話がもとになっています。
#古今集 , #秋 . #雲林院 , #僧正遍昭 , #紅葉 , #樹下石上