大阪都構想:若者が投票に行くべき理由
前置きが長いので、とっとと本題を読みたいという方は、
<ここから読んで>
まで飛んでくださいね。
「選挙に行け」とは言いたくないが
ブログにはよく書いてるんですが、私は「選挙に行こう!」というフレーズが嫌いなんです。あたかもそれが「日本人の義務だ」みたいな感じのニュアンスを帯びているのがどーも。
選挙権はあくまで権利。投票しないから非国民なんてことはないのですよ。
それに何より、政治について見識のない人が政治に参加するのは「民主主義」が荒れるだけ。
私はほぼ毎回欠かさず選挙があれば投票に行っていますが、それは30歳になってからの話で、それまではただの一度も投票をしたことがありませんでした。
それが間違っているかと言うと全くそうではなく、若者はその日を生きるのに忙しく、そしてアホです。若者はアホであることが許された社会人であり、20歳(今なら18歳)になって選挙権を得た途端賢くなるなんてことはありません。
私が20歳の頃は大学生をやっていましたが、アホでいる権利を行使して「内閣」と言うのが何のことかもよく分かってないアホでした。こんなアホが投票に行ったところで社会に迷惑がかかるだけです。
30歳を過ぎて投票に行くようになったのは、それなりに知識がついてきたことと、自分より若い世代を意識するようになったことが要因でしょうね。自分自身に子供ができるちょっと前でしたが。
しかししかし、この「投票行かなくてもいいじゃん」説。利害関係による組織票や情弱老人などは政治的見識に関係なくせっせと投票所に向かうわけで、そうではない第三者はそういった勢力に抗うためにも投票に行った方が良い、という大きなジレンマがそこには存在します。
という長い前置きはこの辺にして、本題。
<ここから読んで>
明日の大阪都構想住民投票、若者は是非行くべきです。
その根拠を説明します。
「住民投票」なんてなかなかない
日本人として生きていれば、衆議院・参議院、都道府県知事、都道府県議会、市町村長、市町村議会などなど様々な選挙があって、その都度投票する機会があるわけですが、「住民投票」というのはかなりレアでなかなか経験できるものではありません。
争点がシンプル
大阪都構想の争点は、「大阪と言う都市の発展のために二重行政を解消する」というもの。もちろんこれは維新側の言い分で、これを信用するかどうかの選択になります。
ここはニュートラルに選んで頂くべく公平に……と言いたいところなんですが、どう客観的に見ても反対派に理はないんですよね。それどころか、現役市議自身が「都構想になったら天下りでけへんようになるでw」などと言っちゃうわ、共産党は市職員および毎日新聞と結託して、しかも期日前投票が可能な直前というタイミングを狙ってデマ記事(正確には、事実だけど情弱に誤解を誘導するための悪意に満ちた本来何の脈絡もない記事)を載っけるわで、擁護しようがありません。
口を開けば「大阪市が消滅しても良いんですか!?」と漠然とした恐怖を与えてセンチメンタリズムに訴えるようなことばかり。「大阪市民」ではなく「大阪市」を主体にしてしか語りません。
となるとこの対立の構図は極めて分かりやすいものとなりまして、すなわち、
既得権益勢 VS 大阪を良くしたい勢
の戦いとなるわけです。難しい政治理論もくそもありません。大阪市民の変革を希求する情熱だけが試される投票となるわけですよ。
これほど若者が民主主義を実感できる選挙はない
こちらをご覧ください。
あ、これは反対派の菅野完氏の記事(https://hbol.jp/40671)から拝借したもので、前回の2015年大阪都構想住民投票の年代別投票率を表したグラフです。
結果はご存知のように、超僅差で「否決」だったわけですが、年代別で見ると、反対派が上回ったのは70代男女と50代女性のみ。あとは全て賛成でした。にも拘わらず、結果は否決。
日本の「民主主義」がいかに「シルバー民主主義」に侵食されているかを如実に表しています。
これが、私が選挙が嫌になるひとつの原因でもあるのですが、それでも物凄い僅差でした。多分ですが、20代の有権者が60代並みの投票率で投票してたら勝ってたんですよ。
もうめちゃくちゃもったいない話ですね。
今回の住民投票は、皆が等しく齢を取って5年分上にシフトし、さらに18歳と19歳も投票権を持っていますから、賛成派がかなり有利だとは思いますが、反対派も前回より必死です。
となると、やはり若い世代の投票率が鍵となってくるのです。
自分の1票で社会が変わるということをこれほど実感できる選挙もありません。特に、可決された場合、賛成に投票した人は「自分は良いことをしたのだ」という実感を徐々に認識できるでしょう。
貴方たちが思ってるよりもすごい住民投票
この住民投票がいかにすごいものか……と言うのを最初から説明すると大変なので、記事の最後に並べる私のブログへのリンクを押して頂くとして……。
「大阪都構想」とは、政令指定都市(が何かは調べてね♪)が東京型の特別区制になるということで、可決されれば東京都以外では初めてのケースとなります。また、住民が直接選挙で社会を変えたという点においては日本史上最大の政治案件となるかもしれません。
「社会」という漠然とした書き方をしていますが、実はこの大変革は大阪市民だけで決めて良いのか?ってくらい大きなもので、もし可決されたら、この動きは全国に波及する可能性もあるのです。
「じゃあ今までずっと悪い制度でやってきたの?」「なんで今やらないといけないの?」
という疑問に答えるのに、投票日当日に書くのは遅すぎるかもしれませんが……。
今日本は重大な岐路に立たされています。人口上昇トレンドにあり、焼け野原からキャッチアップ型の経済成長(要するに、安い労働力を使って先進国の技術を利用して急激な成長を遂げること)で経済大国になれたのははるか昔の話。バブル崩壊の後に人口は減少トレンドに入り、老人大国になった今の日本において重要なのは、「1人がどれほどの仕事をするか」です。目下、菅首相と河野大臣がやっている行革もその一環です。
大阪都構想はそういった改革の流れの中でもスケールの大きなもので、これまでは高度経済成長で許されていたごく潰しの既得権益も、これからは許されないぞという宣言に他なりません。
ちゅーわけで、そこの若い君も是非宣言を。
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