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2024春アニメ感想

こんにちは。仕事が忙しくなってしまい、中々ブログを書く時間も取れない。去年の今頃はすでにアニサマのブログを書いていたのかと思うと、1年でこうも変わるのかと驚きです。

さて、今期は非常にいいクールでした。ここまで楽しんだクールはいつ以来か。それはこのブログにも反映されており、何とこのブログ、30,000文字もあります!ぜひご覧ください^^とは言いづらいのですが...…。

今期の評価はこんなところです。

では、以下は各アニメの感想です。長いです。


S

響け!ユーフォニアム3

99%の男は水着交換に目が行って、剣崎のケツのでかさに目がいかない

1期、2期、映画、映画、映画、これ。思えば北宇治高校の話もずいぶん長いことやったもんですね。実質的に久美子3年生編は3期でまとめられることになったわけで、それに伴い色々賛否両論あったわけですが、私個人としては見たいアニメが見られて大満足でした。

明らかに1年生編をなぞった構成。アタシはこういうのに弱いです。かつて自分を見せないあすか先輩とぶつかりあった久美子、3年生で部長になったら自分もあすか先輩みたいになっちゃった。どうしてもソリをやりたくない女・黒江真由とのギクシャク感、面白すぎたな。
似たもの同士だ、という話を12話でしていた。思えば久美子もエンジョイ勢だったんですよね。過去の話から最終章の組み立てをすることで物語の説得力を高める戦法、ロングアニメだからこそ出来る必殺技です。

真逆のこともやっていた印象。例えば「滝先生は絶対である」という認識を北宇治高校3年生は持っているけれど、実は2年生以下は持っていないというお話には、結構ハッとした。ここまで滝先生に疑問を抱くような展開ってあんまりなかったと思うし、良い再構成だったなと思った。結局久美子が尻ぬぐいをした感はありますけどね。でもまあ、いつも泣いてるあの先生の言葉を借りれば「子供はすごい」ですから。

12話。ついに全国演奏のソリストを選ぶぜ!という回。これはやってることが残酷過ぎてウケる。高坂麗奈ちゃんは、どっちが久美子かわかっていながら事実上真由を選んだわけ。唯一無二の親友とソリを吹くということを目標に切磋琢磨してきたのに、自分からその目標を全国金のために下ろさなければならない。
高校生一人が抱えられる問題なのだろうか。これ、副部長としてヘイトを集めた報いらしいね。そこまでしなくてもいいじゃないですか。

13話の演奏では「一年の詩」という課題曲に合わせて、春夏秋冬に起きた当作品の出来事を振り返る演出。青のオーケストラを思い出した。良い演出だ。この展開を知ってか知らずか、唐沢美帆さんは「春夏秋冬巡ってほら、最後の曲へ行こう!」という歌詞を書くんです。ほれぼれとする歌詞。凄い作詞家だと思います。
無事ゴールド・金賞を取ったときは名誉北宇治高校OB・俺くんも思わず男泣き。このアニメは「これは勝ったやろうなあ(ニチャア」と眺めていたら普通に全然そんなことなかったという前科あるから、ガチで最後までモニター越しで「頼むッ...…北宇治に全国金を取らせてくれ...…ッ!」とブツブツつぶやいていた。
この時、フラッシュバックであっけらかんとしたふるまいを見せつつ、裏では中川の支えも意味をなさないくらい泣き崩れる吉川優子が映って、追い泣き。誓いのフィナーレのように「...…」となる終わり方じゃなくて本当に良かった。

不評な側面もわかる。例えば高坂麗奈ちゃんはあそこまでヘイトキャラにする必要があったのかとか。例えば黒江真由ちゃんを「ソリ降りたほうがいいよね?」マシーンにする必要があったのかとか。また12話をリアタイしていなかった+情報遮断していたのでよくわからないのだが、ソリストオーディションにおいて原作と異なる展開があったとか。
一つ目はソリストのオーディションで散々な目にあったので許してあげましょう。黒江もまあ悲しい過去があったので許してあげましょう。原作改変も作者公認ということで許してあげましょう。俺、もしかしてこのアニメの信者ですか?

いよいよ本当に終わってしまった当作品。俺の家に眠っているユーフォ同人(非エロ)が火を噴くぜ!と言いたいところだが、なかよし川しかない。すみません、どなたか「久美子先輩と吹くことが出来なかった現状を、自分の力不足と必死に言い聞かせながら、しかし黒江真由が来たことも要因としては大きく、結果として悔しさの向ける先がバラバラになって毎日涙を流す久石奏ちゃん」の同人お願いします!


A+

ヴァンパイア男子寮

なかよし創刊70周年記念作品...…。毎回仰々しいフレーズを出していた。そんな記念作だからなのか?毎回毎回びっくりするような展開の連続で、平均値の高い今クールでも特にしびれた作品だった。いや、記念作とか関係なくめちゃくちゃなアニメだったな...…。たまにこういう、天然モノのめちゃくちゃなアニメが現れるからアニメ視聴をやめられないんです。

実はこの子男装した女の子なんです!、これはもしかしたら少女漫画でよくあるのかもしれない。男の子がヴァンパイアで運命の女(=主人公)との婚約が義務付けられている!、これももしかしたらよくあることなのかもしれない。男の子とライバルの男の子が普通にバチバチで主人公を取り合う!、これもまあよくあるのだろう。

ただし、ライバルの男の子が女の子を取るために彼女の記憶と性別を改変したり、黒猫が女の子と瓜二つの変身をした上で自分から道連れにし男の子に「どちらを選ぶか」を選択させたりするアニメはこのアニメ以外で今後見ることはないと思う。
果たして本当に少女漫画なのかと思うほど、ところどころキモオタクっぽいのも気になった。今の女の子、本当にこんなスケベなアニメ見てるのか?吸血シーンとかただのセックスだろ...…。

蓮くんの負けヒロインっぷりも凄い。親父さんの意図とか色々あったにせよ結構とんでもないことをしていたからこのくらいの負けっぷりには納得だが、しかし彼に救いがなさすぎるだろう。退場ENDって。一番報われないやつ。

総じてかなり楽しめるアニメだった。今期は色々なアニメがあって全体的にいいクールだったと思うけど、このアニメも負けていませんよ。


時光代理人 -LINK CLICK- Ⅱ

基本的には1期同様、引き込まれる中身+一定のクオリティを持つ作画+1週間後が気になって仕方ない引きを併せ持つ良いアニメだった。リアルタイムだと喧嘩独学(原作は韓国)からこのアニメにつながるので、我が国のアニメに色々思いをはせたりした。同じく水曜アニメだった声優ラジオでは立ち向かえないよ...…。

とはいえ、正直微妙な点もあった。1つ目はアクションシーンの多さ。これは作画の良さを見せる点では良い要素ともいえるけど、ここまでしつこく挿入されると正直そういうのは全然求めていないんだよな...…と感じてしまう。1期の「実は中華拳法を習ったのがよかったです」くらいの見せ方が理想だったと僕は思う。

2つ目はまさかの続編ありき。正直2期で終わると思っていたし、多分2期で終わらせることが出来たと思う。続編が決まっている(はず)という点はありがたいけど、正直諸手を挙げて万歳三唱というほど歓迎はできない。
というのも、このアニメって2022冬に1期を放映したわけですが、そのあと2024年春まで約2年も待たせられたんですよね。2期で例の社長の息子の問題に解決がつくのかと思っていたので、そんなに解決されないどころかただ双子の妹ちゃんが出てきたと思ったら死んだだけとは拍子抜け。

とはいえ途中まではマジで面白かったと思う。結局2期で終わらせてほしいというのは僕のエゴで、3期前提だとしたら引き延ばし感が気になるくらいで3期もやるアニメは大体こんなもんだというのも理解できる。今期だと死神坊ちゃんとか別に3期までやる必要もない。
なので、少しガッカリはしたけど結局は面白かったと思うので大体満足、という評価に落ち着きます。

しかしながら相変わらずとんでもない引きをするものです。1期の時はリンが例のアレに乗っ取られてヒカルをぶっ刺して「一体、どうなるんだ~!?(ここで例のEDイントロが流れる)」というところで終わりましたが、2期は「実はヒカルは一回トキが死んだ世界線を経験してるんだぜ!」というびっくり設定を持ち出してきたり。そういう性癖なのか。
さて、本当に3期で終わるのか。そもそも3期やるとして日本でのローカライズはいつなのか。

加えて2つ書き残したいことがある。まずは1つ目。OPについて。

逆再生になっている、というのはもはや常識ですかね。結構とんでもないことしてますよね、このOP。中華アニメで面白い作品は他にもあるけれど、コレと天官賜福の気合の入りようはすごい。

2つ目。何やら向こうでは本編以外でも盛り上がっているらしく、「時光 新宝島」と調べれば、攻略うぉんてっど!さながらのCGデフォルメでダンスをする時光写真館のあいつ等が出てくる。多分ショートアニメのOPなのかな。ここまで重苦しい展開が続いていて、非常につらい気持ちになっている。ここはひとつ、清涼剤として日本でもそれをやりませんか?俺、本当はタイムリープが!とか家庭内DVが!なんて展開より、リンがもっとにこやかにしている姿を見たいんだよ...…。


喧嘩独学

中指要素でガルクラに敗北

喧嘩してお金稼ぎます!という出オチかと思って舐めて見ていたら、全然そんなことない。🐔を見ながら必死にカーフキックなどの技法を地道にマスターしていき、ハマケン、新庄、ハゲデブ相撲野郎とバケモノみたいなやつらをぶっ飛ばしていくというある種のスポ根作品だった。冗談みたいな展開を、さも真面目にやってくる。菱田正和が監督をやるのは運命だったのかもしれませんぞ!

個人的なベストバウトはvs新庄だったと思っている。テコンドーって日本だとあんまりなじみがない気がする。少なくとも自分は無知無知だからテコンダー朴でしか知らない。実際あんな凶器みたいな足技になるんですかね。このアニメって格闘技部分では嘘をついていないと思うから、多分マジで危険なんだろうな。このバトルは志村が普通にかっこよかったと思います。

何気にこのアニメは女の子も好きだった。朝宮の萌えぶりはおかしいだろ。石川由依というのも正しいキャスティングだと思います。

「達也」というキャラの声優が中村悠一なのは...…。


ガールズバンドクライ

今期放送前で一番楽しみにしていたアニメ。正直期待以上のアニメだった。まさかここまで話題になるとは。MyGOもそうだったけど、明らかにキモオタクくん向けのアニメがこうも話題になると結構面白い。これが……これこそが、大ガールズバンド時代や!(朝日六花)

とにかく勢いのあったアニメだったと思う。その極めつけが8話だろう。ニーナと桃香さんの激しいぶつかり合い。ロックだった。かっこよかったな。同じ花田作品だとよりもいにも何かこんな感じの話があった。女の子の感情同士がぶつかり合う様は何度見てもいいものです。

今期はとにかく面白い瞬間がどんなアニメでもあったけど、このアニメで言う10話11話は特に今期でもトップクラスだったと思う。10話は家族愛。「トゲナシトゲアリ」という名前を冠する以上、ニーナのトゲがなくなる様も描かないといけない。なので、父親と和解した瞬間には強い納得感を得られたし、普通に感動した。娘にタバコを減らすように言われたのを、EDで回収してるのも中々丁寧。
11話はライブシーン。ここ最近はライブパートで魅せるアニメが増えたけど、「空白とカタルシス」のそれは凄い。1コーラスで終わらせない尺配分も見事ながら、2番では各キャラの過去を少しだけ見せながら文字を入れるPVスタイル。結構挑戦的な演出だなと思いつつ、字が入ってくることに全く違和感を感じず、逆にキービジュアルのフレーズが頭に入っているから非常にいい演出だったと思う。よう実のOPはあんなに違和感あったのに。

果たして今後これほどのライブシーンに出会えるだろうか。それほどインパクトのあったライブシーンだった。

さて終盤。ここはどうでしょう。僕はもうちょっとほしかった感はあった。というか、実は11話で終わってもよかったんじゃないかと思っている。
やっぱり消化不良感はあった。先の「空白とカタルシス」においては勢いそのままどんな困難もぶっ飛ばしてしまいそうなトゲトゲにかっこよさすら感じていた分、プロとしてのスタートダッシュに失敗し、対バンライブもお情けを食らってしまい、挙句の果てには事務所を退所しフリーになるという始末。リアルと言えばリアルだが...…。どうしても納得できていない自分がいる。

酒井監督×花田先生と言えばラブライブサンシャインだ。実際ラブライブサンシャインにもこんな回があった。千歌、梨子、曜の3人でライブをしたら思ったより客が集まっていなかったみたいなアレ。アレは3話だったが、ガルクラは13話。それを考えると最後がコレかあ...…となってしまった。なので評価はここ。もし11話が最終回だったらもう一個上に置いていたと思う。というくらい、非常に心を震わせられたアニメだった。
中々家族の話とメンバーの話をどっちもキレイに書けるアニメってないと思います。というかあんまり記憶ない。強いて言えばアイマスの如月千早とかか。


A

ダンジョン飯

かなり面白かったです。マルシルを始めとした主要キャラクター4人(途中から5人)がどれもいいキャラだったこと。シリアスな話をしているときでもちょっとしたギャグを挟みつつズレている感じにはならなかったちょうどいい雰囲気。トリガーによる優秀な作画。どれを取ってもいいアニメだったと思います。
原作力のある作品に、そんな作品を高めた制作とが奇跡的にマッチした作品でもあるかも。最近は、特に後者が悪目立ちしていますからね...…。

最後はファリンをどう救うかを考えていたけど、「食べればいい!」という帰結は衝撃的なお話でもあります。しかし、これもいかにもダンジョン飯っぽい結論でとても好き。何だかんだこのアニメって、割と一貫して「食」が軸にあるし、最終目標の突破策が「食」になるのは、確かにもっともらしい。

やはり、総じていいアニメだった。2期が決まったのはそれはそうという感じだが、ありがたい報告です。ぼーっと見ても真面目に見ても面白いアニメってそうないので、原作も読みたくなったな。今期は原作が気になる作品が多い。多分、ここ最近で一番良いクールだったんだと思う。


ゆるキャン△ SEASON3

しばらく新規アニメをやることはないであろうこの作品。そう思うと何だか名残惜しい。思えば大体2年に1回くらいのペースで新作アニメがあったような気がするし、ここで一回落ち着くのかなと思うとちょっと悲しい。

内容は2期とほぼ変わらず。5人+αがそれぞれのキャンプをしたり、キャンプをする過程での旅行とかを見る感じ。2期では「キャンプをするアニメのはずなのに旅行アニメになっていた」という意見をよく見たし実際そうだったと思うけど、3期はそこまで旅行アニメ!って感じでもなかったんじゃないでしょうか。体感では2期よりキャンプをしていたような気もする。

個人的にはなでしことリンと綾乃の3人のキャンプが好きだった。吊り橋巡りも面白かったし、なでしこの一生徒歩でやり過ごすガイキチ旅程も興味深い。現実的には免許なしでキャンプ巡りをするのはしんどいんだろうな。

制作会社が変わったけど、確かに過去作を見ると違和感が強い。僕は記憶喪失なのでそこまで違和感は感じなかったけど、改めて見るとかなり違う。慣れない人は一生慣れなかっただろうなあ。何か大人の事情があったんだろう。「魔王様、リトライ!」の2期の方がよっぽど意味わかんないんだけどね。キャスト津田健次郎以外総入れ替えって、何?


オーイ!とんぼ

前に見たゴルフアニメは義手がぶっ飛んだり色々ハチャメチャなアニメになっていたが、こっちはこっちで田舎モンの女の子が限りなく非現実的なショットをぶちかますというそれはそれでハチャメチャなアニメだった。とんぼがただゴルフを楽しむという状態から、沖縄人との出会いをきっかけに外の世界にも目を向けるようになる。これに1クールを使うという中々贅沢な1クールの使い方。丁寧だったし良かったと思う。

ゴルフシーンもよかったが、やはり最後2話だろう。ここまで島から出ることを拒んでもいたとんぼが、沖縄人との出会い・一人でコースを作るジジイとの出会いを通じて島を出る決意を、島全員が見える形で表明したシーン。あそこ良かったですよね。作文を通じて1クールの振り返りをして、そして未来の話もする。中学生が書くにはアニメ過ぎる構成です。

で、13話。マジでいい回だった。ゴン爺が厳しい言葉でとんぼを送り、強さを身につけさせると墓の前で語っていたのに、いざ別れた時は「いつでも帰ってこい」...…。やっぱり、アニメって家族愛なんですよ!ゴン爺がめちゃくちゃ泣くし、とんぼもめちゃくちゃ泣く。イガイガは故郷の大切さを説く。このアニメ、トカラ列島の大人たちが本当にいい人たちばっかりなんですよね...…。

ここは今期のベストエピソードかもしれないな。他にもユーフォ12話(最後のソリストオーディション)とか、ガルクラ8話(ニーナvs桃香)とか、同じく10話(ニーナの家族回)とか、リンカイ10話(高松さんと代謝回)とか、とにかく今期はめちゃくちゃアツくなった回が多かったけど、とんぼの13話は本気で泣いてしまった。アニメで泣いたの、何以来だろう。

2期が決まってるのは非常にうれしい。こういうアニメの2期が積極的に決まってほしいものです。果たして高校編はどうなるのか。楽しみ!やたー!


忘却バッテリー

最初は「ッッッスゥゥゥゥゥゥゥ...…パイ毛~~~~~~~~~!!!!!!!!!」の連続で、ああ終わったなこのアニメ、いつ切ろうかなあと常に考えていた。5話くらいまでは概ねこんな感じ。

しかし藤堂の個人回が始まってから風向きが変わった気がする。ここではイップスについて触れていたけど、イップスのキツさがちゃんと書かれていて非常に好感持てたし、何よりバッセンで先輩と会った時のBGM抜きで無機質な打球音を後ろに、二人の話をするという演出にも感動。俺ってなろうアニメに毒されているから、先輩が出てきた瞬間「あっ、嫌み言われるのかな...…」とか思ったんだけど、もう殺してくれ。

千早の話も良かった。「ああよくあるフィジカルとテクニックの話ね、それはトライナイツで見たよ~」とか斜に構えていたら、それだけではなくチームメイトを信じることという点にも触れていて完全に敗北した。野球って投手vs打者という点だけを抜き取れば個人スポーツになりますけど、冷静にチームスポーツなんですよね。もちろんフィジカルで挫折するという話もよかったけど、仲間を信じるというごく当たり前のこともちゃんと触れていて、良いアニメだなあとしみじみ。

パイ毛さえなければもっと多くの人に強くお勧めできる良いアニメだったんだけど、パイ毛が絶望的に終わってるせいで中々人に勧められない。あれなかったらもっと話題になっていたんじゃないかなこのアニメ。あそこで離脱する方がまともな感性持っていると思います。まともな感性持っていない人が、それでも信じ続けた結果良いアニメになりました、という作品だった。


烏は主を選ばない

大河アニメとでもいうべきか。架空の朝廷を舞台に、真の金烏たる殿下との結婚をゴールとして4家が権謀術数を張り巡らせる…というまあわかりやすいアニメ。どうやら「単は似合わない」という1巻と「主を選ばない」という2巻を複合させたのがこのアニメらしい。宮中の話と、雪哉の話でごちゃついていたのはそういうことらしい。

6話くらいまでは「そっかー」くらいの関心しかなくて特に面白いアニメとしては見ていなかったんだけど、7話であせびちゃんと仲良くしていた早桃ちゃんの転落死が起きて、そこからめちゃくちゃ面白かった。その次が白珠ちゃん大発狂、その次が敦房大発狂、そしていよいよ桜花宮の決着。後半は目の離せない展開の連続で超面白かった。

特に面白かったのはすべてのネタ晴らしがされた最後。あせびがなんとなくヤバい女というのは見ればわかるが、まさか侵入者の件も、早桃転落死の件も、元をたどれば全てあせびちゃんが原因だったとは。悪意のない行為が最も悪質だ。「それは勝手に藤波様がやったことですが?」とでも言いたげなあせびちゃん。日本の政治家になる素質あるよ。
藤波様が「お姉さま…」と手を差し伸べようとしているのを見て、目を合わせようともしないあせびちゃん。これで悪意がないんだから恐ろしい。何がヤバイってこの子が例えば島送りになるとかそういうこともなさそうだし、今後もこの作品で暗躍しそうなところ。

このアニメ見てると、声優ってすごいなあと思う。特に白珠が好きだった男を殺されたと思い込んでいた時の釘宮理恵による発狂演技は心を惹かれた。この人って一見萌え声一辺倒に見せかけて、めちゃくちゃ演技幅広いんですよね。ショタもできるしババアもできるし、凄い声優だと思う。あそこのシーンで突然落ち着いて釘宮理恵!って感じの声に戻った時の「白珠が完全に壊れちゃった」感、流石だ。
あとあせび役の本泉莉奈もよかった。この子は別に声が無くても異常性がわかるけど、本泉莉奈さんによる透き通った声が逆に不気味さを助長していたと思う。「私、何にも知らないのに…」感は凄い。良いアニメ化だったんだと思います。

最後は女の子が謎の怪物に食われて死亡。果たして2クール目はどうなるのか。噂によると20話らしいので次の話はサクっと終わりそう。1クール目のような感じではなさそうですが、果たして。


となりの妖怪さん

まったりほのぼの、ときどきふしぎ。これはこのアニメのキービジュアルに書いてあったフレーズ。実際は嘘。ずっとふしぎだし、ときどきほのぼの。

イメージ的にはゆりっぺのドッペルゲンガーの話あたりからほのぼのアニメとは言えない感じになっていたと思っていたんだけど、その前に蛇の話があった。割と最初からこんな感じだったそうです。

完全にキービジュアル詐欺になったのはむーちゃん虐が進み始めたあたりか。ああいう可愛い女の子がつらい目にあうのは...…まあいいですよね。今期は色々魅力的な女の子がいましたけど、むーちゃんは結構お気に入り。最後のちょっと髪の伸びたむーちゃん、たったそれだけで大人っぽさが出てて非常に良かった。

設定、ストーリーとしてもかなり惹かれた。次郎の過去とかビターエンドで好き。おばあちゃんが言ったことを、たまたまむーちゃんが同じように伝えることで次郎の心のつっかえが薄れる...…このアニメ、あらゆる要素が最後にまとまるから一気見してこそのアニメだろうなとも思った。

と言えば最後なんか特にそう。ゆりっぺの話で並行世界の存在が示されたと思ったら、最後は並行世界とのバグで鬼が降ってくる。むーちゃんが言霊でお父さんを一瞬でも呼び覚ませたと思ったら、最後世界を修復したのは子供たちの言霊だった...…。無駄な設定とかが無く、1クールとして見た時に完璧なアニメだったと思う。お父さんとのシーンは、普通に感動した。

総じて良いアニメだったと思う。今期は色々面白いアニメあったけど、じっくり楽しむアニメならコレが今期では一番だったかも。原作ありとはいえ、毎回不穏な空気を残すから最後まで展開も読めない。特にネタバレとか見ないで最後まで駆け抜けられて良かった。烏もそんな感じですね。

Animazingの枠と言えばポーションやいわかけるなどなど「変なアニメをやる枠」という固定観念があった。こんな質アニメをやるとは。この後いわかける再放送を挟んで、またいつもの雑ななろう作品をやるそうです。そうだね、この枠はそれでいいと思います。


無職転生

やっぱりこのアニメは冒険しているときの方が絶対面白いよなと確信したクールだった。もちろん学生編もある程度は面白かったと思うし、ノルンの回とかは中々良かったと思っている。このアニメは結構前世の記憶を出してきて、しかも前世の暗い部分と転生後を掛け合わせるところがあるけれど、実はこういうところを好きだったりする。キモいおっさんのエピローグなんていらねえだろという意見もわかるが、引きこもりのおっさんだった人が、かつて声をかけてくれた兄と同じ立場になって初めて近親者が引きこまってしまうことのつらさが分かった、というのはなかなか面白いアプローチだったと思う。

とはいえやはり今回のクールにおいて面白かったのは後半、ゼニス救出編だろう。なんとな~くフラグは立っていたけど、まさかパウロが死ぬとは...…。しかもその放送日は父の日。もうちょっと、やさしさとか...…。

つらい話はあんまり見たくないんだけど、それでも例の大蛇っぽい何かと戦うところは作画も相まって非常に惹かれた。パウロの死に顔も迫真作画で、見る時期によっては軽くトラウマになりそうなレベル。僕は高校1年生の時に見たがっこうぐらし最終回でゾンビ化してしまった先生が結構トラウマなんですけど、パウロの最期も見るのが7年くらい遅かったら同じくらいトラウマになっていたのかも。

そしてまさかのロキシーを妻に娶るとは...…。いや、確かにこのまま退場させるには惜しいキャラですし、CMでもスケベなフィギュアを宣伝していたくらいですからこうなるのは当然の帰結とも言えますけどね。ノルンがヤバいくらいブチ切れていたのはとても良かったと思う。原作だとそれに対してシルフィが窘めるというシーンもあったそうだが、それはなくてよかったと思う。普通にこんなチンポ脳を擁護することだけはあってはいけません。しかも父親が死んだ後ですからね。これは嫉妬とかではないんだけど。

最後チラっとかつての女が出ていたけど、そういえばこんな女もいましたね。また出てくるのかなあ。廃人化したゼニスがまさかこのまま…ともこの作品的には思えないですし(このアニメの主要キャラは大体何らかの結末を迎えている印象)、3期も期待大です。さていつになるかな。


A-

変人のサラダボウル

名前の通り、変な人たちが岐阜に集まって変な話を繰り広げるという感じ。特にオチがあるわけでもなく、ゆる~くちょっとダークな話を雑に取り入れていたのが印象的。
この点で、特に宗教問題を取り扱ったことで不満を感じた人もいるとかいないとか。気持ちは確かにわかって、あんまり適当に扱っていい問題じゃない事象を、展開のワンアクセントとして使っていたのは事実だと思います。

自分としては、これはアニメなので特定の人間をバカにしているとかでもない限り良いんじゃないかなあと思っている。問題を取り上げるだけ取り上げて、特に何の解決もしないどころか教祖様が仲間みたいになっていたし、別に作者も何も考えていないと思う。したがって視聴者側も適当に見ればいい。そんなアニメじゃないか。

原作もそんな感じっぽいけど、制作側もそれを理解したうえで結構めちゃくちゃやっていたのも印象的。最終回のパチンコ実写は普通に笑った。よくもまあTBSの枠を取ってこんな攻め攻めなことができるなと感心。

言わば日常系アニメとも言える感じなので超面白いとは思わなかったけど、のんびり見れる上にクスリとなれる要素も多くあり、基本楽しむことができた。こういうアニメは1クールに1つほしいです。


ワンルーム、日当たり普通、天使つき。

日本という国は残念ながら衰退の一途を辿っている。私たちの生活が劇的に良くなるビジョンは全く見えず、SNSの普及に伴い多くの価値観が画一化された昨今では、ついに男女の対立も始まってしまい、いずれこの国は更に悲惨な未来を迎えることになるであろう。

しかしながらこの国もまだ捨てたものではない。何故なら我が国には「萌えアニメ」という伝統文化が存在しているからだ。特に2024年春アニメにおいては、近年でも萌えキャラしか出てこない奇跡の結晶のような作品が放映されていた。
その名も「ワンルーム、日当たり普通、天使つき。」。私の人生はお先真っ暗、自殺した方が社会のためというどうしようもない人間ではあるが、このアニメがあるからこそ25歳の誕生日を迎えられ、そして2024年7月まで生き延びることができた。このアニメはいわば、命の恩人である。

まずこのアニメには5人もの萌えキャラが現れる。いずれも一癖も二癖もある上にとてもかわいらしいという、まさに奇跡の集合体だ。もちろん俺は堤つむぎたそが好きなんだけど...…何か文句ある?

合宿回は、テレビアニメに求められているすべての要素を組み込んでいた。萌えキャラが水着になり、萌えキャラが風呂に入り、萌えキャラが仲良さげに遊んでいる。
アニメにおいて女の子たちが美しい装いで仲良くしている姿を見て気分がよくなる、そんな人間として生を受けたことは、人生でも最大級の幸運だ。俺をキモオタクにしてくれた神と、このアニメとの出会いに感謝。日本に生まれ、日本語を母語として生きてきて良かったと感じる唯一の瞬間である。

俺もどうにかしてとわたそとワンルームで暮らしたい。森太郎には嫉妬の感情しかありません。やっぱり何か、だんだんむかついてきたな...…。

良いアニメでしたよ、本当に。僕は毎回このブログを書く時の見出し画像には「今期はこのアニメだ!」みたいなアニメを貼っている。このとわちゃんの水着シーン。ガチでヤバくないか!アニメキャラに恋するところだったよ...…。
とりあえず原作は買うかな。ベルゼブブ嬢とかこんな面白かったかなあ。もう6年も前だから覚えてないな。


怪異と乙女と神隠し

いくら何でも緒川菫子の乳がでかすぎるだろうとつぶやいていたら放送が終わっていた。堀江由衣の先生も良かったし、乙ちゃんも可愛かったし、全体的にいい塩梅のアニメだったと思う。

内容も堀江由衣先生の話は面白かったし、高橋李依の話もまあまあ、よるむんの話はあの金髪ロリがあまりにもエロ過ぎるところを差し引いても結構面白かった。Vtuberを真面目に話に落とし込んだアニメってあんまり記憶ないかも。というのは多分嘘で他にあると思う。

最後は何だったんだろうと思いながら少し調べると、どうやらアニオリだったとかなんとか。本当はあの猫ちゃんとの話があるらしいんだけど、おそらく尺の都合でアニオリ展開になったということなんだろう。凄い尻すぼみみたいな感じで終わったけど、これでよかったのだろうか。でもまあ乙ちゃんが息災であるという演出もよかったし、悪いアニオリだったわけではないと思っている。総じてポジティブな印象を持っているのでこの評価。


B+

魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?

こちらも中々好みの作品であった。毎クール書いているかもしれないが、極論アニメなんて男女がいちゃついていれば良いと思っている。幸薄いキャラの声が、幸薄い声をやらせれば世界一の市ノ瀬加那さんなのもポイント高い。

また良かったのは、ネフィだけではなかったこと。当然ザガン様とネフィを中心に見せてくれることが大前提ではあるが、これだけでは飽きる。というわけで他のキャラも当然大事なわけですが、シャスティル(←こいつ萌え過ぎね)とかフォルとかみたいな萌えキャラを用意してくれたのも非常に倫理観の高い要素の一つ。男のキャラも谷山紀章とか稲田徹とか中々良いキャラだったんじゃないか。バルバロスは何で普通に許されてるんだろうな。

時折あった真面目な話は全く興味を惹かれず正直その点はダレてしまった。これはこのアニメに対して何を求めているかの差だろう。僕は早くザガン様とネフィがイチャこらしないかなー!と思いながらシリアスな話の時は眠気と戦いつつ絶叫していた。

最終話のアニオリ感凄くないですか?ああいうOVAとか最終回だからこそできるめちゃくちゃな回好きなんですよね。演出もノリもこれまでの回とは少し違っていたような気もする。

何か、冷静に現実世界でもいがみ合うのに、アニメでもいがみ合う作品見るなんて、マジ馬鹿じゃないですか?もう俺ってワンルーム天使とかこのアニメみたいな作品しか見れないフェーズに入っているかもしれん。そうなったとき、人は成長を止めます。


バーテンダー 神のグラス

コラボバー行きました

ゆったり見れる良いアニメ。しっとりした雰囲気が非常に癖になります。僕はあんまりお酒とか飲まないんだけど、お酒をちょびちょび飲みながらこのアニメ見たら最高だろうなとか思った。それこそ出てきたカクテルを作るとかね。

話としてはチェン君の話が非常に記憶に残っている。あれは本渡楓ちゃんの女の子だったか、1話完結の話にしてはずいぶんとビターなエンド。救いもない。あの話とか、佐々倉さんの過去の話とか、結構このアニメって暗めですよね。本筋は「佐々倉をホテルカーディナルの開かずのバーに呼ぶぞ!」って一生言っているだけのアニメなんだけど。

このアニメのコラボバーに行ったんだけど、かなり人が多かった。さて、どんだけの人がこのアニメを見ているのか。ちなみにバーはかなり良かったです。作中に出てくるお酒も飲めていい経験だった。あれは1話だったか2話だったか忘れたんだけど、雨の中やってきたお客様に出したブルショットはマジで麻薬かよってレベルでおいしかった。こういうコラボイベントってアニメ放映中に行った方がいいらしいです。


夜のクラゲは泳げない

もしクソアニメランキング2024を作れば多分入れることになるであろう友崎2期が超ひどい作品だったと思っているので、当然同じ人が脚本を担当している当作品には一切の期待をしていなかった。

とはいえ3話くらいまでは結構面白かったと思う。確か3話が演劇をする回だったと記憶しているんだけど、この時は演劇をちゃんとストーリーに埋め込めていたと思う。と言うのは、友崎2期って後半劇中劇の話をダラダラしていたのが最悪だったんですよね。しかしこのアニメは、勿論他にもやることがあるからというのはありますけど、それを考えても劇中劇をサクッと終わらせて中身も整えていて好印象でした。

しかし6話の31歳のおばさんの回からちょっと雲行きが怪しくなったと思う。この回は冗談として見れば全然良いんだけど、まだこのアニメがどういう所を着地点とするのかが見えない中でのお遊び回に映ってしまい、あまりいい印象はない。
後々の回でもそうだったが、このアニメと言うか屋久ユウキさんはモブのキャラを悪意あるキャラにするしか出来ないのかと気になった。友崎もそうだったけど、モブなら悪人にしてもいい(→ネームドは悪人にしない=ネームドを悪人にできない)という考えが根底にあるような気がする。31の回なら雑にアリエルちゃんをいじめていた子たちがそれ。

この持論が最も発揮されてしまっていたのが「現実見ろバカ」ちゃんだろう。この子はカノンさんに殴られた張本人なわけだが、アイドルをやりながらYouTubeで暴露系をやっていたらカノンにバレて悪態ついたら殴られた、という一見全く和解できなさそうなキャラだった。
しかし、最終回で何か知らない間に和解していた。普通のアニメだったらこの子をヘイト役にするか、もしくは和解するならそのストーリーを見せるような気もするけど、記憶が確かならそういうのは全くなかった。そこはちょっと残念。キウイちゃんの最後の登板回でも突然中学生時代の同級生が出てきてキウイちゃんをからかっていたけど、アレも雑過ぎる。高校生がわざわざ中学生の時の変な子をあそこまで言うものだろうか。

構成もちょっとわからなかった。ヨルさんは最後の方メンバーとの活動より夢を優先したわけだが、こちらもなんか最後円満で終わっていたのは、う~ん。免許取る回とか、31歳の回とかで遊んでいたことから別にここを書くのに尺が足りなかったとは思わないので、そこは構成の問題だと思う。

びっくりするくらい雑な百合もあった。アレは何だったんだろうか。
このアニメは「何かバズりそう」な要素をつぎはぎした闇鍋のような作品だった。そういう作品は、大抵別の天然モノに話題を取られるのです。

嫌いではなかった。このクールに放映されたというのも不運だったと思う。まあでもこんなもんかな。決してつまらないアニメではなかったと思っています。


Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ

ここ最近はおばさんが活躍している時代が到来している。おばさんの一歩前にいる井口裕香が突然アニメに出るようになったり、小清水亜美が当たり前のようにヒロインをやったり、能登麻美子がメインにいたり、釘宮理恵が萌え萌えボイスで歌ったり発狂演技をしたり・・・。ヘイ、ジャパニーズ!君の国は本当にクールな文化を持っているね!

このOPも工夫が施されている。よく見ると結構使いまわしをしているカットがある。最後の「ら~ぶら~ぶ♡ら~ぶそ~んぐ♡」という所が分かりやすいだろうか。本編でも明らかに作画リソースがないんだろうなという回でなるべく絵を映さないようにする演出がなされていたりした。JC STAFFはよく頑張っている。

本編も結構面白いと思っている。フリオとフェンリースがセックス一歩手前まで行った回とか良かったと思うし、バリロッサとかゴザルとか勇者様とか良いキャラしていたと思う。なろう作品はピンキリという印象だが、この作品は間違いなく上振れをしているアニメだろう。温泉回のOVA感好きだったな。こういう遊び回はうれしいです。


リンカイ!

実は今期ひそかに楽しみにしていたアニメ。スポーツアニメって余程のないことが無い限りつまらないということにはならない、という持論がありましてこのアニメもその持論にもれずある程度の面白さはあるんじゃないかなと思っていた。
最初はマジでつまらなかった。群青のファンファーレを思い出すレベル。自分の見る目って馬だけじゃなくてアニメもないのかと思って絶望した。
熊ちゃんの話はまあよかったと思う。まさか本当に退場するとは思わなかったんだけど...…。

しかしこのアニメはここから。7話の卒記レースでは伊東泉が「平塚ナナ、大したことねえな!」と熊ちゃんが言おうとしていたフレーズをお見舞いしたところとか良かった。ここからプロ編へ心機一転を図れるというのも好きだった(養成学校編に一区切りという意味で)。
プロ編はそれまでのアニメが嘘ですとでも言わんばかりにめちゃくちゃ面白かったと思う。そこまでスポットライトが当たっていなかった同期生を、プロの競輪における重要な要素の紹介と組み合わせるという作り方も良かった。
弥彦ちゃんは元アイドルでセンターを取っていたというプライドから1位を取ることにこだわっていたキャラクターと、必ずしも1位を取ればいいというわけではない競輪のシステムを掛け合わせていた。のちの話にも通じますけど、別に1着だけがすべてじゃないんですよね。
那古屋さんはビッグな家系を持ちながらイマイチ勝ちきれないハングリー精神の欠如と、勝負事である競輪におけるメンタリティーの重要性を掛け合わせていた。弥彦さんとは真逆のキャラクターを活かし、競輪の考えを180度違う視点で書いているのも良かったと思う。

極めつけは高松さんの回。「何となくで始めた」競輪にモチベが湧かず成績も上がらない経緯と、「代謝」というシステムの提示。似たような境遇を持つ観音寺さんと切磋琢磨して高松さんのモチベ向上と、観音寺さんの代謝回避というアツい回だった。最後のレースはどうなるかわからなかった分、手に汗握った。結果として観音寺さんはダメだったものの、これを奮起のきっかけとした高松さんはルーキーファイナルに滑り込むわけですが、この時の裏で号泣する観音寺さんがさあ!!!!!
ちなみにうすうすわかることではあるが、このアニメのキャラの苗字は全部実在する競輪場が元となっている。「観音寺競輪場」は閉鎖済みとか。何ともまあドギツイ設定だ。

極めつけは最終回だ。エゴサで苦しむ伊東、最強の平塚、そして個人回を差し込まれた高松・弥彦・那古屋、同期唯一の出場者のアイツとめちゃくちゃキャラが立っていた最終レースで非常に見ごたえがあった。そこまでの積み重ねが最後各キャラに与えられるスポットライトで輝く。青のオーケストラ最終回を思い出した。各キャラが勝利に貪欲に立ち向かう姿めちゃくちゃかっこよかったな...…。

そして最後3着に残すのはそこまで目立っていなかった前橋さん。おかげで俺の車券は外れだよ...…。

このアニメは競輪というスポーツが持つギャンブルの要素から一切逃げなかったこと、そして「代謝」という制度にも真正面から向き合い、そして最高のエピソードとして出力してきたところは本当に素晴らしいアニメだった。作画の悪さ、前半の盛り上がらなささえなければ...…。


ひみつのアイプリ

ロングアニメは2クール目までは書くことにしている。それ以上書くのはキリがないので...…。

プリマジが受けなさすぎてついに終わったかと思われたプリティーシリーズ。突然の新作には驚いたものだ。できればニチアサというか、いわゆる女児アニメには末永く続いてほしいと思っているのであんまり悪いことは言わないんだけど、正直あんまりおもしろくない。
明らかにプリパラを意識しているのはわかるんだけど、それならもうちょっとはっちゃけてもいいんじゃないかなあと思っている。今のところは前作品のプリマジっぽさが残っている。あのアニメは不要な回が多かったのですが、まあこのアニメはあのアニメよりはキャラに魅力はあると思うので頑張ってほしいものです。

プリマジがすでにそんな感じだったけど、正直プリティーシリーズってメインターゲットである女の子は見ているのかな。もう大きなお友達しか見ていなさそう。この先伸びるかなあ。プリマジみたいに最後だけ良かったよね、とはならないでほしいな。


狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF

いっそ過去作を見るのもありかなとか思っていたけど、普通にリメイク版を視聴。ホロは古き良き萌えキャラクターとしてとてもいいキャラだった。パッショーネはアホみたいな会社だけど、ホロの作画だけ頑張っていたのはよくやってくれたと思っています。

内容ってこんな感じなんですね。こういう商談みたいな話って全然興味持てなくてポケーっと見てた。でもホロが可愛いからオッケーです。羊飼いのところで、別の狼と相対する瞬間、ホロちゃんが何をしていたのかだけ気になっている。

リメイク前がどうだったのかはわからないのですが...…ホロのあの姿、ふわふわ過ぎて可愛くなってないか?アレビビるのかな。まあクソデカいからビビるのかもだけど。


B

じいさんばあさん若返る

悪くなかった。この前にやっていたアニメが「無職転生」。無職は後半に行くにつれてハードな趣になってきていたので、じいさんばあさんの落ち着ける雰囲気は好きだった。内容としてはじじいとばばあが若返ってイチャついているという言葉だけ見ると普通にグロテスクな内容。じじいとばばあが性欲出してるの普通にキモいんだけど、もうそんなことは気にしない。無職転生の次のアニメはこういうアニメであるべきだ。

果たしてこのアニメを全部見て何か得るものがあったか。それはない。10話くらいにあった頭文字Dのパロディを楽しめる人は良かったんじゃないですか。

最終話は結構びっくりした。ちょうど原作の最終回がアニメの最終回に近いタイミングで公開されることが予告されていたそうで、「こりゃアニメの最終回は原作の最終回ですなあw」とか適当に言っていたら、本当にそうなった。だいぶ前にもアニメの最終回と原作の最終回が重なったアニメがあった気がするんだけど、何だったかなあ。これが思い出せなくて最近は苛ついている。


転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます

何とも言えないアニメだった。嫌いではない。このブログを書き始めてからおそらく最も多く言っているフレーズがある。それは「アニメはエロければそれでいい」ということ。

実際このアニメは非常にエロかった。特にタオちゃんは、関根明良ちゃんの絶妙なヴォイスも相まって今期でも非常にお気に入りのキャラ。ムチムチな体に良い面構え。ドスケベシーンも何回かあって、この子は本当に最高な娘だ。

しかしながらこのアニメは前後半で大きく分かれており、後半このタオちゃんは全く出てこない。それどころか前半まで普通にあったエッチなアニメはどこかへ消えた。存在していたのは、ワンピースのような引き延ばし・モブに色々叫ばせることでテンションの高さを維持しているよくわからないアニメ。テンポも悪ければ、先が完全に読めるので全く面白くもなく、エロさもなければ、タオちゃんも出ない。何で見ていたんだろう。自問自答する日々だった。

確かにアニメはエロければいい。それは本当にそう思っている。だが、「どうぞどうぞ!このアニメはエッチですよ!」と我々を誘惑しておきながら「それではここからが本番!バトルアニメをお楽しみあれ!」というのは、有名人を勝手に使ってキャッチーなアピールをしておきながらドツボにハマらせる投資詐欺の手口と同一だ。

このアニメの厳しいところは、展開が誰でもわかる感じだったのに馬鹿みたいに引き延ばしていたこと。ロイド様が敵を倒すのは誰でもわかるので、適当に終わらせてほしかった。特に最後長いことやっていたバトルは、つらかった。

これは即死チートのテンポ感に慣れてしまったことが一番の問題なのかもしれない・・・。あのアニメが自分の感性に与えた影響はかなり大きいのかも。


ブルーアーカイブ The Animation

↑ブルアカ開いたらこいつのメモロビを出すように設定しています

取り立てて何かを言う要素もないアニメ。ほとんどシャニマスと同じようなアニメだったと思っている。シャニマスと違う所は、一応中身はあったこと。去年くらいにストーリーを読んだけど、1章って結構触りとしては微妙だった記憶で、その記憶がそのままアニメになったという感じだった。

シャニマスのプロデューサーも大概であったが、このアニメの先生もいてもいなくてもどっちでも良い存在だったのは気になった。
女の子メインのアニメで男の人を出す、というのはまあまあ勇気のいる選択だと思っている。当然何かキャラが立っていないと叩かれるという点で、非常に厄介なキャラになるので。
最近だと「ひろがるスカイ!プリキュア」のツバサくんとかがそうだろう。あの子は物語の終盤、とある重要な展開からハブられるという実質クビみたいな扱いをされていた(ついでにもう一人もそうなっていた)。
女の子を中心に動かすアニメに男の子を混ぜると、結構難しいんだと思う。まあツバサくんはそういう問題ではなく、構成がおかしいのがほとんどなんだけど。

何が言いたいかというと、女の子萌え萌えアニメに男を出すなら「いてもいなくてもいい」という人間にすることでお茶を濁さないでほしい。
まあでもこれは根幹の問題じゃないですよね。普通に面白くなかったと思います。原作の問題。


花野井くんと恋の病

主人公含め、男の子が気持ち悪すぎる。花野井くんに関しては嫉妬深いとか全然良いと思うんだけど、周りの人間にヘイトぶん撒いているのが意味わからない。コミュニケーション能力に障害があるならわからんでもないが、一応女の子(≠ほたる)に告白するくらいの感情はあるので、余計わからん。ほたるちゃんに対する当たりと他の人に対する当たりに差があり過ぎて、いくらアニメとはいえど度が過ぎていたと思う。

途中から出てきた八尾くんもよくわからない。最初はコミュ障花野井くんに献身的に付き合おうとする健気な男の子に映ったけど、あそこまで絡むと最早うざ絡みの域にいる。正直後半はあそこまで付きまとわれる花野井くんに同情したレベル。何だったんだろうあれ。

花野井くんも小学生の時からストーカーみたいなことしていたし、全体的に倫理観が大分現実と乖離しているアニメに映った。友崎くんの時も描いたかもしれないけど、SFアニメではなく青春アニメで倫理観が現実離れされると、個人的には全くハマれないな。アニメはアニメ、というのは頭ではわかっているんだけど。

ほたちゃんが恋心に気づくシーンとか、ほたちゃんからキスをするシーンとか、盛り上げどころは良かったんだけど...…。う~ん。
Sexy ZoneのOPはめっちゃ好きです。でもサブスクで聞けない罠。これだからジャニーズは。ラブオールプレーのOPもめちゃくちゃ好きだったんだけど、聞けないしなあ。


Unnamed Memory

男と女のイチャつきが好きな僕にとって、このアニメももちろん好みのアニメだった。2,3話くらいまでは結構面白かったと思うし、ここからティナーシャと変態殿下がどのように近い関係になっていくのか。楽しみにしていた。

しかし...…不幸なことにこのアニメ制作はENGI。ずっと不安視していたけど、中盤からはいつものENGIと言える低クオリティな作画に、信じられないくらい爆速でこなされていく展開。このダブルパンチにはさすがに耐えられなかった。気づいたらティナーシャと殿下の関係が「ちょっと好き」どころか「めちゃくちゃ好き」になっているの、アハ体験かよ。

フォロワーが1500人しかいないが、実はこんなアカウントがあった。未来が白紙化されたため、書き込みはこれだけになっているが、殿下が健在だったころはティナーシャのほのぼの日記だったんです。作品とリンクするちょっとした小話とか、明らかにティナーシャの萌えぶりを加速させているツイートとか、結構面白かった。このアニメで面白かったの、もしかしたらここだけだったのかも。

2期というか、2クール目が決まった。爆速で展開をこなしていたのは意図があるはず。そう思っていたけど、確かにこの展開で1期を終わらせたい意図はわかった。何の意図もないだけまだマシと思おう。
だが結構2期は楽しみ。これまでは「殿下→ティナーシャ」だったが、ここからは「殿下←ティナーシャ」という関係性に変わる。あの萌えキャラが、今度は殿下を””求める””わけだ。これほど””アガ””る展開、ありますか?

まあ普通に楽しみです。お願いなので、もうあんな高速アニメにはならないでくださいね。


B-

HIGHSPEED Étoile

確かに途中「おっ!」となった回はあった。多分5話。カーブが非常に多いコースの回で、とにかくカメラワークに臨場感があって見ていて入り込めた。最後の方も、良くはないけど悪くもなかったと思う。

とはいえ最初があまりにも最悪なアニメだった。1話は突然始まるレースに、レーシングシーンとは思えないのんびりしたカメラワークに、イマイチ迫力に欠ける適当なボイスをした実況と解説。挙句の果てには「周回遅れで外からブースト使って抜かした」とかいうキチガイ行為が褒めたたえられるという異常事態。テレビアニメでここまで最悪な1話も、あんまりないと思う。

3話と4話もひどかった。よりひどいのは4話か。クイーン(キング)とリンが出会うという回だが、構成がほとんど同じ。こんなことをOKした人が世界に存在するという事実、結構恐ろしい。エンドレスエイト形式であと6回同じことをするのかと身構えていた。

後半も悪くはないが、良くはない。リンがAI抜きでも強いところを書きたいのか、それともAIとの共存という深い話を書きたかったのか、非常に中途半端に映った。停電起こしたり、結局アミちゃんとの走りになったり。酒でも飲んでその日その日に思い付いた展開を継ぎ接ぎして作り上げた作品がこのアニメです、という裏話があったらまだ理解できる。
「なんとなくレースアニメを書きたい」という構想から始まり、そのまま「なんとなくレースアニメを書いた」というアニメが出力されてしまった作品。それがコレ。そう思っている。

ちなみに何回か出ていた実況の女性。この声を担当している方は、このアニメを制作しているStudio A-CAT所属の声優さん。ウィキペディアで調べればわかるが、この人はほとんどStudio A-CAT制作のアニメにしか出てこない。なんか...…いろいろあるんですね。声優業界って。


神は遊戯に飢えている

最後のアイワナ擬きが印象に残り過ぎていて、そこまでどんなゲームをしていたかほとんど記憶に残っていない。それはこのアニメのゲームを真面目に見たところで仕方のないことだから。すごろくみたいなことしていた話が一番よくわからなかった。

特に語るところもないアニメなのでライアーライアーと比較してみましょう。結論としては、ライアーライアーとは比較にならない。それくらいライアーライアーの方が悪いアニメだったと思っています。例えばこのアニメのゲームは「隠しルール」というずっこけ要素がありましたが、この要素とライアーライアーにおける「イカサマ」はまた違う話だと思っています。というのも、隠しルールは一応ゲームの一部であるという納得感を得られますが、イカサマはゲームそのものを理解する必要性を失わせているわけです。ずっこけ要素としては、まだこのアニメの方が理解できるかなというのが私の意見。
まあ、正直どっちもどっちですが。

雑に女の子がエッチだったのは良かったと思います。それだけは伝えたい。あと、パール・ダイヤモンドちゃんの、ゲームしていない回は好きでした。パフェどか食いするやつね。

これね


終末トレインどこへいく?

注目作品の一つだったと思いますが、僕は声優のラインナップと制作会社と監督で懐疑的でした。
という見方は正しくなく、ゾンビが出てくるまでは結構好きなアニメでした。真面目な要素もありつつ、ほんのりホラーな要素があるの好きなんですよね。きのこの駅だったり、道中変なことになっていた駅は「ゆめにっき」という古のゲームを思い出して何か良かった。

と思っていたら、後半は頭痛のするようなギャグ回の連続。練馬のどこかの駅で繰り広げられていたカオスな回は、魔法少女マジカルデストロイヤーズを思い出して、つらかった。こんなことなら放送落として、そのまま放映されないでほしかった。何を見せられていたんだろうか。

池袋に着いてからはもう興味すらなくて、あんまり真面目に見れなかった。正直どう終わったかもあんまり記憶に残っていない。そしておそらく二度とこのアニメを自発的に思い出すことは無い。7Gが完成したとき、少しは思い出してやりましょう。


声優ラジオのウラオモテ

中々めちゃくちゃなアニメだった。雑な百合パート、めちゃくちゃ声オタな東山奈央の先輩声優、そして極めつけは夕暮夕陽のマッマとの謎の賭け。何故声優アニメは変な方向に傾くのか。CUEもコレも、どうしてこんなわけわからんことをするのだろうか。声優アニメ、実は作るのが難しいのかもしれない。

いつもの登下校路を通ります!と宣言して、夕陽とやすみがそこでオタクにバレなければ声優続けてもいいよ、という頭痛のする展開。これは果たして何だったんだろうか。最終回では「こんなこともあったよね」と振り返りをしていたが、そうだね...…こんなこともあったね。タックルしてくる強オタクが現れたり、「これは独り言だけどね!」と絶叫するオタクたち。こんな冗談みたいな展開が、さも感動シーンのように流れる。何を見せられているんだ。変サラのプロパガンダ映像より宗教感あった。

後半の、声優に真面目に向き合う話はまあまあ良かったと思う。ここまでのパンチ力あるクソアニメとは打って変わって真面目にアニメやるもんだから、逆に物足りなかったけどね。いや、これでいいんだけどさ...…。

どうしてもPyxisじゃないとアニメ化をしないと心に決めていたらしい当作品。果たして伊藤美来さんと豊田萌絵さんが主役をすることになったわけですが、この2人はそこまで演技力の高い人じゃないから、特に伊藤美来さんの演技が凄かったぜ!となった最終話は「...…ん~?」と首を傾げたり。思えばCUEも内山悠里菜が演技ウマい扱いされていたな。
一番面白かったのは、やすみの演技が途中ダイジェストになっていたことだったのかもしれない。

アニサマは2日目に伊藤美来が、3日目に豊田萌絵がいる。
これは独り言だけど、皆さんはどうしますか。SSAで突然「夕陽と~?」「やすみの~?」「「高校生ラジオ~!」」って流れたら______。


ささやくように恋を歌う

また一つ不幸なアニメが生まれてしまった。もしこのアニメをある程度の制作会社が請け負っていたら、多分このアニメはもっと話題になっていたと思う。

Lv2では「作画リソースのなさを演出でごまかしていた」と書いたが、このアニメは逆。「作画リソースがないのに無理やり動かそうとしてめちゃくちゃになっていた」というのがこのアニメ。特にライブシーン。頑張って動かそうとしているのは良く見えたけど、頑張って動かそうとしてしまったが故に動きがぐちゃぐちゃ等身もめちゃくちゃ。アレならまだ静止画とか、回想とかでごまかしたほうが良かったんじゃないか。
インターネットでは横浜アニメーションのめちゃくちゃさがリークされていた。多分、演出やっていた人も作監の人も、そして原画の人も全くコミュニケーションが取れておらず、結果としてこんなめちゃくちゃな作画になってしまったのではないだろうか。歯止めが利かないまま放映されました感があった。

もうそろそろ、1会社が複数作品を担当する文化をやめにしませんか。
お嬢と番犬くんも、ただでさえ別に作画がいいわけではないProject No.9が、なぜか豚レバー・番犬・ひきこまりの3作品を無理やり担当し、内2作品を落とすという快挙を成し遂げたことは記憶に新しい。あのClover Worksだって明日ちゃん・着せ恋・東京24区で3番目のアニメを派手に落とした(内容もひどかった)。オリジナルアニメなら、まあ…という感じだが、原作付きアニメでカスみたいな作画で放映するのはシンプルに原作者と原作ファンを侮辱しているとしか思えない。それとも、それが目的で放送しているのだろうか。そうとは思いたくないけど。

まあ内容の話でもしましょう。別に内容もそこまで面白いという作品ではなかったかなと思っている。ターン制脳破壊はちょっと面白かったけど、なんかずっとあーでもないこーでもないとか言ってて、でもひまちゃんと依先輩は仲いいんです!というのをずっと繰り返していた印象。作画良かったらもっと違う見方出来たのかなあ。オジョバンは内容も大分おかしかったので、絶対原作の問題もあると思っているんだけど、こっちはちょっと自信ない。

でもクライシックのボーカルは凄い頭おかしくて好きだった。百合アニメってこういうイカれたキャラが必須条件なのかもしれない。わたゆりのメガネちゃんとか。やが君の他人の恋愛眺めるの大好きくんとか。
彼女の過去が判明して、この先ちょっと面白くなるか~!?ってところで次回放送はずっと先。はーやれやれ。

今思えば、このアニメは放映も延期されていたはずだし、監督も途中で変わっていたはず。既にきな臭い香りがしていたわけだ...…。


C+

出来損ないと呼ばれた元英雄は、実家から追放されたので好き勝手に生きることにした

さっきは「原作ありで作画ゴミなアニメは各位に失礼」と書いたけど、こういうしょうもないなろう作品は作画悪い方がいいのかもしれない。あの作画じゃなかったら、僕は多分完走できなかった。最後の子安息子の話は作画がヤバすぎる。何だったんだあれ。

まあでも原作の問題ですよね。1話からドラゴン倒すとか話の構成絶対おかしいだろ。どういうテンションで見ればいいのかわからなかった...…。
子安の話もそうだ。あの「私、悪魔ですよー」っていうツラしてたやつとか弱すぎてマジでびっくりしたし、子安が最終的に毛玉みたいになったのって、あれ原作通りなんですか?てかあれ、毛玉?何?

アレンくんも一切の魅力を感じないキャラだった。「俺が立たせてやるか!しょうがねえなあ ほらいくど~」みたいなスタンス。造語症だからこういうなろう主人公を野獣先輩タイプと呼んでいる。第七王子も同じ印象。

†ワールドエンド・百花繚乱†がやけに記憶に残っている。今期覚えた必殺技の名前はこれだけ。これもあと数か月すれば忘れるだろう。作画が終わっていて楽しいアニメだったが、内容は決して愉快なアニメではなかった。


アイドルマスター シャイニーカラーズ

最後はこのアニメ。できそこはシンプルに内容もひどく、作画もひどいものだったが、シャニマスはそうしたツッコミどころは全くない。というか、「何もなかった」と言った方が良いだろうか。

作画は別にひどいというものでもない。CGだし、お金もかかるコンテンツなのでさすがに最低限のクオリティはあったと思う。だが別に優れていたわけでもない。悲しいが、ガールズバンドクライが各キャラの特徴をフルに活かしたCGアニメーションを見せてくれたのと比較すると、ハンコ型CGのこっちには何のアドバンテージもない。
まあミリオンもそうだった。アイドルマスターは歴史的にアニメでCGを使わないコンテンツだったと記憶しているが、近年はむしろCGに頼っている。U149のドレミファクトリーでライブシーン来た!アイマスだし作画だ!と思ったら、普通にCGだった時は驚いたものだ。
しかし今まであまりCGを使わなかった分、そういうツテがないんだろう。だからあんまりCGのクオリティが高いとは言えない。それこそサンジゲンと密になっているブシロードのコンテンツの方がCGは格段に上だ。
当然2期のCGに期待するのは酷な話。

しかしこのアニメの問題はそんなところではない。
まず内容。これがすべて。各ユニットを絶対に1話内で映すという制約があったのか何なのかわからないが、視点が全く定まらず何処を向いて話を作っているのかわからない場面もあった。
WINGの回がもっとも酷い回だったと思う。朝の情報番組で数十分にわたって特集されるファンタジーさは置いておいて、このテレビを各ユニットが静かにチェックするという回。自分はこれまでいろいろなアニメを見ている自負がある。しかし、この回ほど酷い回はあまり記憶にない。何故なら、この回から得られるものが何もなかったからだ。挙句の果てにWINGの結果すらわからない。尺稼ぎにしか見えない最悪な回だった。

全体的に言えることだが、12話も使うほどの内容もない。頑張って詰め込めばポールプリンセスのように70分ほどで作れそうな中身だったと思う。しかもこれが3等分されて映画で金をとって先行上映しているというんだから、いやあ...…儲かって仕方ないでしょうね。アイドルマスターシャイニーカラーズのオタクは、こんなアニメでも金を落としてくれる格好の養分としてバンナムからロックオンされているということになる。
オタクも人も、そんな養分として何の疑問も抱かず、思考を奪われ、わずかながらも資産を失い、なおも妄信するのであればその時点で終了だ。これでもなお2期の映画に金を払おうとする人がいるのであれば、凄い。もはやそういうカルト宗教だな。

次に劇伴。ホテルのテレビをつけたら、しっとりとしたヒーリングミュージックが流れますよね。あんなBGMがこのアニメの劇伴を占めている。何故なのか。何故こんな所業を、誰もおかしいと思わなかったのか。透明感・実在感などを意識しているんだろうなというのはキービジュアルなどからも透けて見える。しかし、これはアニメだ。アニメでこんなしっとりとしたBGMを一生延々と聞かされても仕方ない。
チェンソーマンのぼそぼそ喋りの時も思ったが、そんなに「アニメっぽくない演出」をしたいなら、アニメを作らなければいい。アニメ外の畑で生き残る自信はないけど、アニメで「アニメっぽくない演出」をしたいんだ…!っていうなら、同人アニメでよろしくお願いしたい。もしくはテレビで放映しないでください。というか、こんなキャラゲーでそんな試みをしないでほしい。シャニマスのオタクっぽい人の書き込みを借りれば、これは「シャニマスの魅力的なキャラを人質に取っている」アニメと言える。

そして演出。

真乃「(何か喋る)」
プロデューサー「(何か答える)」
~♪ここでヒーリングミュージック♪~
視点は変わって…
A「(何か喋る)」
B「(何か喋る)」
~♪ここでヒーリングミュージック♪~
視点は変わって…
真乃「(何か喋る)」
風が吹く
プロデューサー「(何か喋る)」

1話は大体こんな感じだったと記憶している。これをとにかく薄く、薄く広げることで24分のアニメに仕立て上げたわけだ。プロの皆様は本当に凄い。アルスノトリアの時も思ったが、20文字以内で要約できそうな内容を24分に広げられるわけだから。
ちなみにアルスノトリアもこんな感じだった。何か意味の分からない不穏な雰囲気を「WARNING…」として挿入したのがアルスノトリアです。

一番よくわからなかった演出は最後のライブ。各ユニット2曲歌うわけだが、何故今おどっているユニットより、舞台裏にいるユニットを優先して舞台裏を執拗に映し続けたのかわからん。どこの世界に歌って踊るアイドルより、舞台裏で「はえ~すっごいパフォーマンス!私も頑張ろう」ってなってるアイドルを見たい人がいるのか。シャニマスのオタクでは、何かそういう文化があるんですかね?

最後にED。これが一番納得がいかない。別に過去の曲でもいいし、最悪ユニット当番回なら2番でも流せばよくないですか。765は確か週替わり、デレはメインのEDがあってたまに特殊、ミリも確かメインがあって、U149も当然あり、SideMはあんまり覚えてないけど確かED自体はあった。
じゃあなぜこれはインストだったのか。というか酷いときは例のヒーリングミュージックだったんだけど。新しい曲をEDとして固定化させれば、そこにビジネスチャンスが生まれシャニマスオタクはもちろんのこと、曲次第では新規も勝ち取れるチャンスだったはず。何故それをしなかったのか。
レーベルから許可が下りなかったか。映画で毎回同じEDを流すのを忌避したか(じゃあ分割ごとにユニットに歌わせればよくね・・・?)。それともシャニマスアニメの制作チームにスパイがいて、どうしてもこのコンテンツを破滅に導きたかったのか。これくらいしか理由が思いつかん。エンドロール式EDはとりあえず理解できるけど、何なんだ。

アマプラで見ると「EDを飛ばす」という機能がある。2話でアンティーカが例のMV撮影をしているときに一発撮りで強硬撮影していたけど、この時に「EDを飛ばす」というポップアウトが出てきて「【悲報】アマプラさん、挿入歌をEDと勘違いするwwww」とか笑ってたら、実はその挿入歌のインストがEDだったというオチには本当に衝撃を受けた。別に画面では何も面白いことが起きていないのに、メタ的な意味で爆笑するなんて。アニメの新しい楽しみ方を見つけてしまった。

そもそもプロデューサーの存在価値がない。自分をプロデューサーだと勘違いしている一般男性にしか見えなかった。まあでもこんなことは大したことではないか。

特段持ち上げられる要素もない。この下の評価に置くことも考えた。だから、過去僕がこのブログを続けてきてどんなアニメを最低評価に置いてきたかを考えてみた。

本当にエクスアームとか、おさまけとか、ひぐらし卒とか、マジデスとかと同等の評価を下してよいものか。最後まで迷いに迷って、結局この評価。強い不快感を感じたが、何か致命的な問題があったというのは言い過ぎな気がする。一番下に置くアニメは「全体的に問題があるアニメの内、特に致命的なエラーを内包しているアニメ」と決めている。
そうはいってもこのアニメは作画が悪いわけでもなく、内容も平面なだけでぶっ壊れてはいない。なのでこの評価でFAとさせていただきます。


C

というわけで、今回ここに置くアニメはありません。


逃げたアニメ

せっかくなので、今期もみじめな言い訳をさせていただきます。

・龍族 -The Blazing Dawn-

中華ギャグで爆笑したけど、冷静に何してるのかわからなくてワロタ。あの潜水しているところが意味わからなくて逃げました。特に悔いはない。

・アストロノオト

実は少しだけ期待していたアニメだったんだけど、特に面白さを感じられず6話くらいで離脱。「俺はこのアニメ見ないからお前見ろ」と後輩に託して、どうやら彼は見てくれたそうだが、普通に面白くなかったらしいです。

・夜桜さんちの大作戦

特に感想無し。これ本誌なんですね。

・Re:Monster

n日目(デンデン!カラララララ…)で毎回爆笑していた。笑いの程度が低いので...…。僕はあまりにも倫理観が低く、特に女の子がむごい目に合うアニメが本当にあわない。もっというと、ゴブリンのアニメがあんまり得意ではない。ゴブスレとかも無理だった。これも同様で離脱。これは若干悔しい。

・THE NEW GATE

横浜アニメーションがささ恋より優先した謎のアニメ。全然面白くなかったそうだけど、作画崩壊具合だけは見たかったので離脱してしまったのはやや悔しい。

・怪獣8号

おっさんのノリじゃないんですよね。特に言うことなし。

・転生貴族、鑑定スキルで成り上がる

美少女じゃなかったら登用していたのか、鑑定スキルでゴミだった人は捨てているのか、そういうのが普通に気になったけどおそらく一生そういう視点はフォローされないでしょう。
全然面白くはなかったけど、リアタイ出来なくなった関係で切った。アニサマ3日目はOPとEDがたまたま揃っているのでこれ見たほうがいいですよ。僕も9話で確か離脱したのでそのうち見ます。

・WIND BREAKER

2話くらいまでは面白そうだったけど、あの対抗戦?みたいなやつがひどすぎ。あんな長ったらしくやるような内容でもないし、過去回想だけでしか話を作れない構成の壊れ加減にもびっくり。見た目も殴ってるだけで面白みに欠けるし、何をどうやって見れば楽しめるのかちょっとわからなかった。


ロングアニメの感想

・わんだふるぷりきゅあ

大体キュアリリアン爆誕辺りまでか。結構いいプリキュアだと思っています。イメージ的にはアイちゃんがこむぎになったドキプリって感じ。結構好きです。後はシリアスになったときどうなるかかな。もうメインの話自体は7割くらい終わっている気がするから、どうとでもなると思います。

・逃走中 グレートミッション

アメリカ編辺りかな。ここは今までよりは格段に面白かったと思う。強いて言えば、侵略者サイドの逃走者がただのお邪魔虫になっていたところは少し微妙だった。早く終わってくれ。

・ベイブレードX

謎の大会辺りだろうか。ここは結構面白かった。その前のクールがバトルも話もすげえつまんなかった分もある。おばあちゃんの先読みスキルを2週連続やったときはビックリしたけど...…。

・ポケットモンスター

パルデアに降りてテラスタル研修編。バトルが増えてくれた分面白い時もあったけど、やっぱり虚無感が強い。サトシの時ってこんなんだったかなあ。やってることは同じで、何ならリコという萌えキャラがいる分こっちの方が俺は好きそうなんだけど、正直初代の方が面白い気がする。自信はない。

おまけ

面白かったエピソードも豊富なのでちょっと書いてみる。

・響け!ユーフォニアム第12話「さいごのソリスト」
...…残酷なオーディション回。1期での香織先輩(既存)と高坂麗奈(新参)のアレから、黄前久美子(既存)と黒江真由(新参)のオーディションを構成するというアプローチは見事だと思う。終わり方もビターだが、これはこれで好き。

・ガールズバンドクライ第10話「ワンダーフォーゲル」
...…ニーナvs父親。井芹仁菜ちゃんの過去に決着をつける回。諸々の問題を片付け、後はフェスでライブをするだけです、というお膳立てとしてもよかった。

・オーイ!とんぼ第13話「いってきます!」
...…とんぼ旅立ち回。ゴン爺との別れは、ベタながらも感涙。1クールかけてとんぼの性格が外向きになる様を丁寧に見せたからこその回であり、前の回で1クールを振り返りながら「私は島を出ます」と宣言したシーンあってこその名エピソード。

・忘却バッテリー第7話「面白いやつら」
...…藤堂の回。最後のバッセンのシーンは上質。この瞬間、このアニメは今後一生面白いだろうなという確信を得た。終わってみれば、イップスをチーム一丸となって考えるというのが次の千早回につながるんですね。

・烏は主を選ばない第13話「烏に単は似合わない」
...…1クール目の謎を一気に回収する回。あせびちゃんの「私、何も知りませんでしたよ?」感を強める本泉莉奈の演技、藤波様の絶望を強める青山吉能の演技も必聴。

・となりの妖怪さん第9話
...…ジローの過去回。重すぎる過去。かつて手紙にしたためることしかできなかった祖母の言葉を、図らずも孫であるむーちゃんがジローに投げかけることでジローの心のつっかえが取れるというあまりにも見事な構成。Aパートの河童ちゃんの話も良かったんです。

・無職転生第22話「親」
...…パウロ絶命回。迫真の作画に、迫真の死に顔。見事に描き切ったという意地を感じた。これを父の日の終わりに放映する作品よ...…。

・ワンルーム、日当たり普通、天使つき。第11話「合宿に行こう!」
...…水着回。美しく美麗な作画を以って、彼女たちの水着を見せてくれたオクルトノボルこそ、今期のMVPだ。

・リンカイ!第10話「代謝」
...…競輪における「代謝」というシステムを上手く落とし込んだと思う。観音寺さんの涙、高松さんの意志に心を打たれた。今期感動した話は、コレととんぼ。

おわりに

少し前にこんな表を作ってみた。

このブログを実質的に2021年冬クールに始めて、以来今クールまでの14クールでどんな評価をしてきたのかを可視化したかった。今期はS~Aの高評価アニメが12本。これは、2023年春と同数ということになる。2023年春と言えば僕ヤバ1期やインソムニアをSに置き、他にもスキップとローファー、江戸前エルフ、おとなりに銀河などなど良い感じのアニメが多かった。確かにこのクールってアニメが楽しかったかもしれない。

34本も見たのは過去振り返っても2番目の数字。こんなにアニメを見ておきながら特に苦痛な気持ちはなかったということで、それは良いクールだったということだろう。もっと飛び抜けたクソアニメとかあったら面白かったかもだけど、シャニマスも出来損ないもまあ結構なアニメですね。

このアニメブログにおいては、真ん中のアニメが少なければ少ないほど良いと思っている。というのは真ん中くらいの評価に置くアニメは「どっちでもいい」みたいなアニメだから。極端だが、2022冬みたいに良いアニメとクソアニメが二分されているクールは、それはそれで良いと思っている。

僕は勝手に秋クールはアニメが揃うという印象にある。これは2021年と2022年のイメージに引っ張られているわけだが。逆に夏は谷間のクールというイメージ。現状2024夏アニメは小粒揃いという感じだが、果たして。

ごちゃごちゃ書いたけど、今期は自分の中では出色のクールだったと思っている。世間的にもそんな感じなので、今期もそこの視点においてはズレなかった。

このブログを書き終えたら、どうなる?
知らんのか?
アニサマのブログを執筆する。

今回はここまでです。

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