「できることに目を向ける」は、20代からの原点だった。
今月のはじめ頃。私のもとに、4年ぶりのある人からメッセージが届きました。
こんにちは。
ほぼ日の塾の3期でご一緒させていただいた、もちなのですが、実は当時からずっと小森谷さんに憧れていて、その後もnote楽しく読んでいました。
わあ、もちちゃん!!
もちちゃんはたしか当時、大学4年生。まだ大学生なのに、9割がた社会人の「ほぼ日の塾」に参加していて、その中でも唯一無二の魅力を放っていたような子でした。
その素直な視点、ふつうの日常をおもしろがる力、ちょっとしたおちゃめさ、それにオリジナルのかわいいイラスト。これは私には真似できないなぁ、すごいなぁと、年下ながらに尊敬していた記憶があります。
それで、え、ちょっと待って。
生きることが楽しくなくなっちゃうんじゃないかと不安だった私は、小森谷さんが前向きに日々の出来事に感動したり、気づきを得て考えたりしていることが嬉しくて「私もこんな大人になりたい!」と思っていました。
時がたち、26歳、社会人4年目、大人になってきた今も、小森谷さんみたいな純粋さと知性を備えたいい大人になりたいなと思って社会でもがいています…
びっくり。うっそーー。こんなことを、すごいなぁと思っていた年下の子から言ってもらえるなんて、嬉しすぎます。ああ、生きててよかった。笑
でもメッセージを読み進めていくと、もっとびっくり!
なんと、もちちゃん、今やフォロワーが11万人もいるインスタグラマーになっているんだとか!
もちちゃんの魅力全開でかわいいインスタ。さっそくフォロー。
そしてそして、インスタがきっかけで、本まで出版することになったんだとか!!すごい、すごい、おめでとう〜〜〜!!!
久しぶりのメッセージだけでも嬉しかったのに、こんな嬉しいお知らせをいただいて、私はちょっぴり興奮。しかもその発売前の本を、私のところへ送ってくれるということなんです。
これはいわゆる「献本」というやつではないですか?私は本を出して、献本することが夢なのですが、まさか自分が献本いただく日が先に来るなんて、かなり想定外!!笑
記念すべき、私のはじめての献本。
2週間後に出版社さんから送っていただいたのが、このかわいい表紙の本、「ゆとりOLの毎日はなまる ひとり暮らしルール」です。じゃじゃん。
”できないことではなく「できること」に目を向けるひとり暮らしのアイデア”が詰まった本だということで、これ、1冊まるごとぜんぶ共感するような本でした。
もちちゃんが社会人一年目だった頃に住んでいたのは、コンロなし・水回り共用の、せまい寮だったんだとか。
普通の人だったら、もうその時点で「料理なんてしなくていいや」と思っちゃうじゃないですか?(私ならぜったいそう。特に独身だったら)
でも、もちちゃんはそこから「できることを探そう」と、せまいキッチンでもできる料理を試し、数々のレシピが生まれていったんです。
たとえば、このナポリタン。なんと火をつかわず、レンチンだけで完成するんです!しかもワンボウルで完成するので、洗い物もひとつだけ。26歳OLの本だけど、忙しいワーママもちょっと使えそうなアイデアがいっぱい。笑
そしてこの本はレシピだけじゃなく、「できることを探す」という考え方にもとづく、生活を楽しむ工夫や考え方がたくさん書かれていました。
そこがまさに、私のいちばん共感したところ。
思い返せば、私がもちちゃんと同世代のとき。ちょうど中国へ留学する前や、中国で生活してからは、1日に使うお金を「1000円以内!」ときめて生活していました。
でもその生活が辛かったかというと、そうではなくて。
使えるお金は1000円だけだったけど、スーパーで安い野菜を買って自分で調理する工夫をおぼえたり。1人暮らしの家のまわりを散策したり、広い公園まで足をのばしてジョギングしたり、それなりに楽しかったなぁと思うんです。
仕事についてもそうでした。
20代の頃は、仕事が辛いと感じることも多かったけれど、
「仕事をしている自分を好きでいたい」
「仕事が楽しいと思えるための努力は惜しまない」
これに関しては、もちちゃんと私の考え方がとても近くて、読んでいて元気をもらえました。(もう10歳も年上なのにね。笑)給料より、やりたいことを重視したという点も。
こんなふうに仕事を楽しもうとしている20代の人がいると思うと、なんだか嬉しい。やっぱり一緒に仕事をして、楽しいと思ってくれる人と働きたいと思いますから。
苦手な人との接しかた、理不尽な対応をされた時の心のもちかたも書かれてあって、これは新人の頃に読んでいたら、ずいぶんと心が穏やかになっただろうなぁと思います。
この緊急事態宣言下で、しかも育児中で、私はときに、
「海外旅行に行きたいな」
「友達とお店でご飯を食べれたらいいのに」
とうじうじと愚痴っぽくなってしまうことがあります。そんなこと考えても、状況が変わるわけでもないのにね。
でもこんな時代だからこそ、「できることに目を向ける」ことは、自分自身を助けてくれる視点だなと、気づかされました。そんなに大変なことじゃなく、身の丈に合ったことで、たとえば500円だけもって近所で小さな冒険をするとかカフェ風ドリンクをコンビニ食材でつくってみるとかで、叶えられるんだと思いました。
前を向いてみると、できることはたくさん見えてくる。そんな元気をくれた、もちちゃんの本に出会えてよかったです。
今日はレシピにのっていたこの、しらす卵かけごはんを食べて、元気にスタートできそう。息子たちも大好きなやつです。ふふふ。
もちちゃん、本を贈ってくれてありがとう。心から応援しています。
小森谷 友美
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私の大好きな、もちちゃんのエッセイどうぞ
このエッセイ、今でもたまに思い出す瞬間があります。とくに洗濯物を干すとき(笑)きっと誰のなかにも「わかっちゃったラヴ!」な瞬間があるはず。
「おばあちゃんに電話したいけど何話せばいいかわからない」って気持ち、すごくよくわかるなぁと思いながら読みました。それになんだか、泣けちゃいます。どっちも読んでもらいたい作品です。