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瓶を描く


モチーフのワイン瓶

モチーフはワイン瓶です。
材質はガラス、ラベルのレタリングも必須のモチーフです。
工業製品ですので、ガラスの質感表現はもちろん、形を左右対称に描かなければなりません。
今回は1時間15分の制作時間で描きました。早速見ていきましょう。


形どり(開始20分)

開始20分

大体の形を取り終わったところです。
左右対称に描くために、通常モチーフよりも多めに時間を取りました。
中心線に対して左右対称に描くよう心がけます。
まだ、下部分、中部分の形の形が左右対称でないので、描き込みの中で修正していきます。

確認ポイント

・左右対称に描けているか?
・中心軸が(描いている紙に対して)傾いていないか?

描き始め(開始25分)

開始25分

黒いガラスに、白いラベルとモチーフの色幅が広いので、先に一気に色はばを広げていきます。
ガラスの際が光の屈折によって暗くなっている場所があります。最初に鉛筆を立てて塗りこんでください。

ボトルの形の丸みは、固有色をこの時点でのせてしまうと立体感が出ずらいので、光を受けているのがわかるように、しろく残したまま進めています。

注意ポイント

始めにゆっくり色をのせて描いている人がいますが、とにかく一番暗い(黒い)場所を見つけて早く色を決定してください。ずっと色を探りながら描いていると、絵が締まらず、ぼやけたまま進むことになります。

ロゴの書き込み、細部の位置どり(開始45分)

開始45分

ざっくりレタリングを描きました。
まだ、バランスを見て修正の可能性があるので、描ききってはいません。
複雑なボトルの口部分は早めに細かな形を探っておきましょう。
線だけで書くのではなく、消しゴムで明るいところを描くなど、2つのアプローチで描くと描きやすいです。

注意ポイント

・文字が、円柱の曲線に沿って描かれているか?
・文字が、奥に行くほど線が細く、小さくなっているか?

固有色の決定、材質感の差を出す(開始60分)

開始60分

このモチーフには、大きく分けて3つの色があります。
①上部の口の緑、②白いラベル、③深緑のガラス瓶
①と③の色味が近いと感じるかもしれませんが、不透明である①を一番濃く描き、③は半透明なことによって透けて明るくなっているのを分けて描いていきます。
白のラベルははっきり見えるように際をキリッと描きましょう。

確認ポイント

・固有色が描き分けられている。
・色だけでなく、材質の特徴で見える色の見え方も取り入れていく。

完成(開始1時間15分)

開始1時間15分

決めた固有色をより明確に描きわけ、全体の上から薄く影も落とし、全体的に調節していきます。

注意ポイント

・固有色を分けられているか。
・全体の立体感を調節できているか。

全体のダイジェストです。
一連の流れの参考にしてください。

金沢美術学院
永井ちなみ

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