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どこよりも詳しいRED(小紅書)マーケティング③— 「SPU × セールスポイント × ターゲット群」を意識せよ—[前編]

「SPU × セールスポイント × ターゲット群」でより精密にマッチし、広告予算を最適化!

「SPU(商品単位) × セールスポイント × ターゲット群」というフレームワークを用いて、RED(小紅書)でのマーケティング効果をさらに高める方法について解説します。「市場細分(Segmentation)」「目標市場選択(Targeting)」「市場定位(Positioning)」のいわゆるSTPをベースに、精度の高いマッチングで予算を無駄にしない工夫が重要です。


市場細分 (Segmentation)

  • 「製品に合う細かな市場を見つける」

  • まずは、市場をざっくりと捉えるのではなく、ユーザーの趣味や購買行動、ライフスタイルなど、いくつかの軸で細分化を行います。

  • これにより、「Aという層にはコスメのトレンドが響く」「Bという層にはペット用品の需要が高い」など、ざっくりとではなく明確に、どの市場を狙うべきかが見えてきます。

目標市場選択 (Targeting)

  • 「見つけた細分市場の中から、最も合う人たちを選ぶ」

  • たとえば「学生向けのプチプラコスメ」「都心で働くOL向けのスキンケア」など、商品特性をもとに対象ユーザー群を絞っていきます。

  • RED(小紅書)には検索やハッシュタグ、口コミ投稿が豊富なので、そこから得られるデータを活用することで、より正確にターゲット層を定められます。

市場定位 (Positioning)

  • 「コンテンツを通じて商品価値を発信し、ユーザーに“この商品は○○の人向け”と感じてもらう」

  • ターゲットが明確になったら、その人たちが欲しいと思う特徴(セールスポイント)をアピールします。

  • たとえば、「忙しい人でも時短で使える」「肌に優しく、環境にもやさしい」など、商品を使うメリットをわかりやすくコンテンツやノート(笔记)に盛り込みましょう。


SPU × セールスポイント × ターゲット群 の相乗効果

  • SPU(商品単位): 商品の基本情報を整理し、どんな強みや特徴があるかを把握する。

  • セールスポイント: ユーザーが「これ欲しい!」と思う決め手や魅力を明確化する。

  • ターゲット群: 上記2つをもとに、「どの層にアピールすれば最も効果的か」見極めてアプローチする。

この3つをうまく組み合わせることで、無駄な広告費をかけずに、本当に買ってくれそうな人たちにメッセージを届けることが可能になります。


精度の高いSTPで予算をもっと活かせる

RED(小紅書)の強みは、大量の口コミ投稿や検索データ、ライブ配信など多面的にユーザーを知るヒントがある点です。

  • 市場細分(Segmentation) → 目標市場選択(Targeting) → 市場定位(Positioning)

  • SPU × セールスポイント × ターゲット群

この考え方で戦略を立てれば、少ない予算でも最大限の効果が期待できるでしょう。ぜひ自社の商品やサービスに当てはめて、ターゲットを的確に絞り込みながら、魅力を発信してみてください。ユーザーが「それはまさに私が欲しかった!」と感じる商品演出につながるはずです。

SPU × セールスポイント × ターゲット群 で新カテゴリー商品をわずか4か月で数千万元規模に!


事例として、ある新カテゴリーの商品がSPU × セールスポイント × ターゲット群の組み合わせをうまく活用し、発売からわずか4か月で数千万元(日本円換算で数億円規模)の売上を達成したストーリーを紹介します。


SPU(商品固有の特徴)

  • 粉塵が出にくい

  • ベタつかず、保湿効果がある

  • 肌荒れを落ち着かせる

  • カメリアオイル(山茶油)を配合

このように、ほかにはない商品固有の価値を明確に打ち出すことで、利用者に興味を持ってもらいやすくしています。


セールスポイント(買い手が欲しくなる理由)

  • メインターゲット:ぽっちゃりベビー+ママ

    • 汗をかきやすい赤ちゃんや、夏場のベタつきが気になるママたちの悩みに合致。

  • フォーカスシーン:お腹の湿疹やかぶれ

    • 具体的な肌トラブルを想定し、対処法として商品を提示することで「コレなら解決できそう!」と感じてもらえます。


ターゲット群

  • メイン層:ぽっちゃりベビーを持つママ

    • 出産後の赤ちゃん向け保湿ケア商品を探している。

  • ハイポテンシャル層:液体タイプのケア用品を求める人

    • 従来のパウダーではなく、液体スプレーなど手軽なスキンケアが欲しい層。

  • 拡張層:子育て中の幅広いユーザー

    • 「赤ちゃん用だけど、大人も使えるの?」「家族全員で使いたい」という人たちを含む。

最も効果を求めているメイン層を確実に取り込みつつ、他の層にも徐々に認知を広げる設計です。


結果:売上が急増、ボディケアカテゴリでトップに

  • 同時期と比べて2倍以上の売上増

  • ECセール(「618」など)でGMVが2,300万元(約4~5億円)を突破

  • ボディケアカテゴリーでトップクラスのユーザー浸透率を記録

わずか4か月で大規模な販売額を達成したのは、ニーズに徹底的にフォーカスしたマーケティングの賜物といえます。


ユーザーの悩みやシーンを深く理解すれば、新カテゴリーでも成功できる

この事例からわかるように、

  1. SPU(商品の特長)を明確に

  2. セールスポイントで具体的な悩みを解決

  3. ターゲット群を段階的に設定し、最もニーズが高い層を確実に取り込む

こうしたステップを踏むことで、短期間に大きな販売成果が得られます。もし新しい商品カテゴリーを扱うなら、ユーザーが実際に感じている問題や使いたいシーンを丁寧に拾い上げることが大切です。RED(小紅書)でのマーケティングを考える際、ぜひ参考にしてみてください。

アウトドアブランドが新作ジャケットのセールスポイントを的確に設定し、ターゲット群を獲得!


今回はアウトドアブランドの新作ジャケットを例に、どのように「セールスポイント」「ユーザーのニーズ」「ターゲット群」を結びつけてヒット商品を生み出したかを解説します。検索数が前年比274%増加し、登山・トレッキング愛好家へのリーチもTOP3に入るほど拡大。その秘訣を見ていきましょう。


製品概要:新作アウトドアジャケット

  • 防風・軽量・通気

  • 防風・防雪/取り外し可能

  • 防寒・防雨・防水

  • 防風・防雪・ファッション性

各ラインナップで特徴を分け、アクティビティ内容や季節に合わせた選択ができるようになっています。


セールスポイント(買い手が欲しくなる理由)

  • ニーズ

    • 夜間登山で風よけが必要

    • 日中と夜の気温差が大きい場所で、簡単に着脱できる

    • 雨・雪・強風から身を守りたい

    • 防寒だけでなく、おしゃれに着こなしたい

  • 具体的な購入動機

    • 「風雪の中でも耐えられるし、簡単に着脱できて便利」

    • 「極寒の環境が基本だけど、山頂で撮る写真にもこだわりたい」

こうした“実用+スタイリッシュ”を両立できる点がセールスポイントとして大きく評価されました。


ターゲット群:登山好き・アウトドア好きなど

  • 主な登山エリアのファン

    • 泰山や四姑娘山、玉龍雪山、新疆天山など、個性的なルートを楽しむ人たち

  • 気温差が激しい地域を好むユーザー

    • 標高差による天候変化に対応したい

  • “見た目も重視”するアクティブ層

    • 「防寒はもちろんだけど、写真映えも狙いたい」という若年ユーザー中心

彼らはジャケットに求める要件が多く、そのすべてを満たす製品を探していました。


成果:検索数274%増、CTR(ノート閲覧クリック率)9%超

  • 「アウトドアウェア」のキーワード検索が前年比274%増

  • 登山ファン層(クライミング・トレッキング愛好家)への到達度がトップクラス

  • 関連ノート(笔记)のCTR(クリック率)が9%以上と高水準

RED(小紅書)での口コミ投稿やライブ配信、ハッシュタグ戦略などを連動させることで、ターゲット群に効率的に訴求。製品特徴・セールスポイントがユーザーの具体的なニーズに合致した結果、大幅な検索増加と高い反応率を獲得しました。


ユーザーの使用シーン×製品特徴のすり合わせが成功要因

この事例から学べるポイントは、

  1. 防寒・防水などの基本性能だけでなく、気候変化への対応やファッション性なども重視

  2. 登山・アウトドア愛好家の行動パターンや好みを深く理解し、必要な機能を明確に

  3. RED(小紅書)上で実際の利用シーンや口コミを共有し、ターゲット群が具体的にイメージしやすい投稿を展開

こうしたアプローチにより、ブランド認知度と売上を同時に伸ばしています。アウトドア用品や季節商品、機能性ファッションなどを扱う場合、ぜひ参考にしてみてください。ユーザーの“本当に欲しい機能”を的確に拾い上げることで、大きな成果が期待できます。


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