目には目を歯には歯を
「目には目を歯には歯を」、
この文章をイスラム教の聖典コーランが原典と勘違いている
人がいるようです。
正しくは、ハンムラビ法典にある言葉で、
ハンムラビ法典は紀元前1700年頃のアムル人がメソポタミア南部に築いた
古バビロニア王国、バビロニア王朝のハンムラビ王によりまとめられた
法令集と言うか、当時の判例をまとめたモノと考えるのが
正しいと思います。
まぁ、これは元になる紀元前2100年頃のシュメール語によって粘土板に
記されたウル・ナンム法典をもとにして編纂したと
考えられています。
そして肝心なイスラム経典は紀元後600年にまとめられています。
年代的に考えてもクルアーンよりも、
ハンムラビ法典が原点であると考える方が理にかなうと思います。
また、クルアーンには直接、「目には目を」と言う記述は無いですね。
あるのはクルアーンに取り込まれた旧約聖書の方です。
当然、クルアーンには「やられたらやり返す。」と言う記述もないです。
やられたらやり返すのではなく、法律ですので、
起きた事件に対しての懲罰がなんであるかを明記しています。
「目を潰されたら目を潰しても良い。」
ただしアッラーの御心に沿い「罪を許すならその方がもっと良い。」と
書かれているんですけどねぇ。
元のハンムラビ法典には、
「上級市民が奴隷の目を潰したら、
奴隷の値段の半分を払わななければならない。」ですし、
「上級市民が自由市民の目を潰したら、
銀500gを払わなければならない。」ですし、
「上級市民が上級市民の目を潰したら、
自分で自分の目を潰さなければならない。」と明記されています。
原典を知らないと間違った認識になると思います。
間違った認識(前提)で間違った理論を展開し、間違った結論に達しても
意味は無いのではないかと思います。
宗教にかかわらず、多少は知ることを努力する必要はあると思います。
聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥 By 千利休
人を批判して貶めても、貶めた人の価値は上がりません。
その人の価値はその人の努力で上がるモノです。
祈っても、信仰しても、本人の努力(行動)が無いと、
その人の価値は上がらないです。
まぁ、なぜか、
この様な人を貶めて自分の価値が上がったと勘違いする
考え方の幼い人が多いような気がします。