失敗や逃げから始まる人生もあると思う。(1)
私のアメリカ生活は大学受験失敗から始まった。
私は幼い頃から英語が好きだった。
別に帰国子女でもないし、英語に触れる機会が特段に多い環境にいたとかそういうことでもない。
英語や海外に興味を持ったきっかけは、5歳の時に行ったフィジーへの家族旅行だったと思う。
幼稚園の時はYAMAHAの英会話に通っていた。途中で辞めてしまったけど、英語は好きで自分で勉強していた。中学校に入学するころには中学英語をコンプリートしているぐらいだった。
そこから中学1年生の時にカナダへ3週間の語学留学。そこで自分の学んだ英語が「生きた」英語じゃないということを痛感した。帰国後すぐ英会話学校に行きたいと両親を説得し、通うことにさせてもらった。
だから英語、英会話のベースはある程度できていた。
大学受験は英語力を活かしたい、当時興味のあった国際関係の学部を中心に受けた。将来留学したいという気持ちもあったから。
でも第一志望に不合格。滑り止めには行きたくなかった。
浪人か…家で泣きじゃくっていた私に合格発表を見に行っていた父から電話があった。
「アメリカの大学に行ったらどうだ?」
考えてもいないオプションだった。
高校時代はずっと東京での大学生活に憧れていたし、早く地元から脱出したかった。
私の高校は進学校。9割以上が大学進学を選択する。そんな中で留学をするという人はゼロ、もしくは1人ぐらい。
そんな中で留学という道を選ぶことは、ただ「みんなと違う」ということで負けているような気持ちにもなったし、浪人という確実性がないものから逃げているようにも思えた。
でも自分の中で「受験戦争に負けた」と思えたことで、
「絶対留学して人生逆転してやる」
そう思えたのも事実だった。
失敗しても、そこから逃げたとしても、そこで終わるのだけは嫌だった。
最後の三者面談で私の担任は笑ってこう言った。
「お前らしい決断だ」
その一言がすごく嬉しかったし、私の背中を押してくれた。
こうして私の留学準備が始まった。
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