繋いで繋がって今がある
私を今の私まで繋げてくれた人がいた。
その人はとても儚かった。
天使のように現れて、去っていった。
私はその子の独特な雰囲気が大好きだった。
今思えば私に言葉を紡ぐことを教えてくれたのかもしれない。
私が詩を書き始めたのはちょうど2年前くらいだった。
「感情は湧いては消えるものだから、焼き付けておきたい」と思って書き始めたのがきっかけだった。
そして私にたくさんの言葉をくれた。
でもいつも寂しげで、嘘か本当か分からなかった。
ミステリアスすぎた。それも逆に刺激になって良かった。
でも私は、彼女をたくさん困らせて迷惑をかけたと思う。ずっと謝りたかったけど連絡も取れない状況になっていてすごくそれだけが気にかかっていた。
1年経った時、偶然見つけた。
その瞬間、身体中からなにかが降りてきて震えながら泣いた。
その時に初めて自分の中で「特別な存在」だったかが分かった。
自分の中から居なくなった時に「悲しい」「辛い」「寂しい」「怒り」......
どんな枠にも当てはまらなかった感情。
でも、そんなものに当てはめなくても自然と安堵した自分がいた。
すべてのことにどうしても謝りたくて「ごめんなさい」とだけ書いて送った。それ以上に表せる言葉が見つからず、書けば書くほど気持ちがなくなる気がした。
ずっと、「知りたい」と思っていたことは違った。
もう知りたいことも聞きたいこともなかった。
私はずっと「いい人」でいたかったけど、いい人ではないことに最近気づいたし、嫌われることが怖かったけどもうそんなことは要らなかった。
私はただ「伝えたかっただけ」だった。
答えは意外と単純だった。
そして、自分が生きていて人間だということをものすごいスピードで体感した。
分かったことは思いを伝えることは容易ではないことと、だけどやっぱり伝えたいということ。
自分の本当の気持ちに目を向けるのはとても怖いということも。
怖いけどそれを超えたら新しい世界が待っているということも。
私は、伝えることを想いを紡ぐことを絶対にやめない。
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