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あひるに会いに

先日、中之島美術館に行った際に、ずらっと並んでいるお風呂のあひるオブジェを見つけて、ラバーダックが近々出現することを知った者です。

毎年、クリスマスシーズンになると中之島に出現するらしく、噂では聞いたことがあったのですが、実際には見たことなかったのです。
が、私はお風呂のあひるが大好きだ!!
これは……見に行かねば!!!

と虎視眈々と機会を狙っていたのですが(具体的には、ランニングリュックとウェア一式を会社ロッカーに装備し、定時ダッシュできる日を伺う)、年末に向けて何気に多忙で2度は涙をのみ、三度目の正直でようやく実現。

あいにく、最強寒波到来、ということで、超絶寒い日でしたが、あひるに会えるならえんやこら、華麗に着替えててくてく中ノ島まで帰宅ラン。

ジョグりながら脳内で「あひるねこダック~♪あひるねこダック~♪」とご機嫌に歌っていたのですが、帰宅後に冷静に考えたら、「まねきねこダック」でしたね。常日頃、おキャット様を妄信する身であるのに、今日に限ってはあひる成分が過多である。悔い改めよ。



さて。
普段、帰宅ランをする時は、可能な限り梅田を中心とする都心部に突っ込まないようにルート設定しているので、はじめて夜間の中之島を走ってみたのですが、なかなかのキラキラ具合ですな。興奮。

川沿いの遊歩道もあって走りやすい……のかと思いきや、橋にぶち当たるたびに信号のある道路を横断しなきゃいけないので、まったく走りやすくない。なるほど……特にランニングコースとしてもて囃されてはいないわけだ……。

これはたぶん堂島大橋。高層ビルをバックに、きらめく橋があるだけでテンションが上がる。


きらきらのクリスマスツリーだ


先日見たちっちゃいダックゾーンもライトアップ


我ながら、写真を撮るのが下手である。がーがー。


ついでに中之島美術館にも立ち寄って、不思議な存在感を増した夜のSPACE CATも見物



喜んで写真を撮る際に、いちいち立ち止まって手袋を外してスマホを触るので、このあたりになるともう手が凍えて極寒になってきましてね。
ずーっと走ってるならいいけど、立ち止まると寒い!!

けど、ダックを見るまでは死ねない。

遠くに見えてきた!!この時点でもうかわよー。興奮のあまり写真がブレている。


いそいそと橋を渡って近づきます。
中之島側じゃなくて、福島駅の側の岸にいるのね。

そして、とうとうごたいめーん!

か、かわいい!ビルをバックに得意げに浮かぶ都会のダックばちかわ!(注:バッチリキマっていて可愛い)


正面からのベストショットどーん!んあああああああかわいいいいいいいい!!!


遊歩道の人々と、都会を見守るダック。どの角度でもぐうかわ(注:ぐうの音も出ないほどかわいい)。神か。


はあああ……でっかいダックかわいい……。
でかいは正義。
でかいだけで数百万倍かわいい。
これがアレか。偶像崇拝ってやつか。(違う)

ダックの隣には、グッズを売ってるトラックが出ていて、私もシールとかほしいでござる、と思ったのですが、写真を撮りまくった指先が凍えきっていて、さらに行列に並んで、リュックを下ろして財布を取り出し、お金を払って財布をしまい、品物を受け取ってリュックに入れる、という一連の行為が既にできそうもなかったため涙を呑んであきらめました。

ああ、おにかわダック……でもでかい方がかわいいから、今日のダックの姿を、私のまぶたの裏に焼き付けておくよ!


ダックのかわいさの余韻にひたりながら、淀屋橋方面に行くと、いろいろとライトアップなどもなされていまして。
ただ、人も多いからほぼ徒歩。さむい。

大阪市役所の壁。へえ。(ダックとのテンションの差)


市役所前には、まぁキミがいるよね……なぜ涅槃スタイルなんだ。ところで、寒い。


イルミネーション。昔(といっても20年前)はもっとキラキラだった気が……いや、若かりし頃の記憶の補正か。寒い。


中央公会堂ではプロジェクションマッピングをしていて、平日なのにそこそこの人だかりでしたが、当方、もはや寒すぎてそれどころじゃない。そそくさと退散。寒い。


ご近所さんがたまに見せつけ共有してくれる憧れの御堂筋のキラキラも写真に収めて、と。寒い。


………..ああ寒い!!!

ここまで来ると、夕方よりさらに気温も下がってきて極寒だし、身体は冷え切っているし、トイレも行きたいし、視界の中には駅ビル(注:梅田のサラリーマンの聖地というべき激安居酒屋密集地帯。マイ・心のオアシス)が入ってくるし、で、もう地下に入ってぬくぬく一杯やって電車で帰ろうかな……という誘惑のアクマがめっっっっちゃくちゃ耳元でウィスパーしてきたのですが、まだ6kmくらいしか走ってないし、翌日も飲む予定が入ってるから走らない予定だし、こんだけ準備して10km未満てのももったいないなぁ、という謎のもったいないお化けを発動し、大都会を泣く泣く背にして淀川方面(荒涼の地)へ。

寒いよう……風が強いよう……と最後は半泣きになりながら、21kmの帰宅ラン完遂(さすがに30kmはアレなので、岸辺からは文明の利器でエスケープした常識人)


後半13kmくらいはなんもおもしろくなかったが、ダックの写真を見返せばすべてが昇華された。

結論:ダックは正義。
あと、中之島は走るのに適さない。


あ、ちなみに、このダックが何かについてはこちらを参照。

要は、ダックを見て幸せになればいいので、私はめちゃくちゃにこのアートを理解していると言える。
(しかし、どこぞの展示では滅多刺しにされたなぞ、治安の悪い地域があるもんだな……)