◆病名変更◆
*過去の自分のブログの転載です。ここは小児心臓だけのフロアなので、内科=小児心臓科、外科=小児心臓外科のことになります。
🍀🍀🍀
娘は9日に無事に医大の小児心臓専門科がある医療センターへ転院した。
ダンナはその時に医師から説明を受けたが、私がその日の夕方に面会に行ったときにもわざわざ来て説明してくれた。
中川家の兄をイケメンにしたようなN先生。
そのN先生から説明を受けた今の娘の状態。
まず根本的に病名が違った。
と言うか、最初の病名の『ファロー四徴症』は当直医の診断であって、翌日に担当医がNICUのトップの先生に変わった時点ですでに病名は変わっていたらしい。
実はファローを携帯でサクッと調べた時点で、又聞きの娘の状態には当てはまらないような気がしていたので、納得。
ダンナは調べたりしないので変わってることにも気が付かなかったようだ。
娘の正しい病名は『肺動脈閉鎖症』。
肺動脈が生まれつき閉鎖しており、結果として右室が小さくなってしまう病気。
肺動脈が完全に閉鎖しているので、全身を巡ってきた血液が右心房と右心室で停滞してしまい、本来なら生きてはいけない病気。
ただ娘の心臓には『動脈管』という血管と『卵円孔』という穴が存在しており、そのおかげで娘は生きている。
<動脈管>
胎児期において肺動脈と大動脈を繋ぐ血管。生後間もなく閉鎖する。
<卵円孔>
胎児期の心臓の左右の心房の壁にある穴のこと。同じく生後間もなく肺呼吸開始に伴って閉じる。
幸い娘は生後すぐに病気が発覚したので、今は薬を使ってそれらが閉じてしまわないようにしている。
ただ薬の効果は永久ではないのでいずれ閉じてしまう可能性があり、まずは動脈管に代わる人工血管を取り付ける手術『シャント術』を1ヶ月後くらいに行うことになると思う。
これは前の病院からもらったデータを見た上での所見で、まだセンターに来たばかりなのでこれから色々検査をして内科や外科の先生方で話し合いをしてどういう方向で進めていくか決まる。
今はICUにいるが、諸々の検査が終わり状態もこのまま落ち着いていれば一般病棟に移れる。
そのくらい現在の状態は悪い方ではないが、若干浮腫が気になる。
なので少し水分量(ミルク)を減らしたり薬でおしっこを出したりと調整してみて、しばらくは様子を見たい。
こういった薬を使った処置を担当するのが内科医になる。
……以上がN先生から聞いた大体の話。
わかりやすく絵に書いて説明してくれ、大体理解できた。
🍀
次は10日に別の内科の先生から聞いた話。
どうやら娘は動脈管が思ったより太いらしい。
そのため血液が多く流れてしまい、それが心臓の負担になって水分を排出しきれず浮腫んでいる。
薬を使って動脈管を拡げているわけだが、少し薬の量を減らして浮腫の状態をみたい。
……とのこと。
娘の病気は完全には治らない。
右心室が小さすぎるのだ。
やはり右心室以外の3つの部屋で血液が循環するようにする手術が最終目標になるようだ。
ただゴールをどこに設定するかによって途中経過が変わり、手術回数も変わる。
一番早く家に帰れる方法が1ヶ月後くらいにシャント術をすることらしい。
そうしたら家族4人で年を越せるかもしれない。
4人で年越し。
ささやかな目標。
でもそこにはこだわらない。
娘にとって一番いい方法を先生方が検討してくれるのだから、私たちはそれについていく。
そう決めた。
まだ内科の先生にしか会っていないので本当にサニー先生に執刀してもらえるのかちょっと不安はあるが、信じよう。
このセンターはこの辺りでは一番で、最後の砦的存在なのだ。
第一サニー先生は外科医なのだから、手術が具体化しないと登場しないしね。
とりあえずは浮腫の取れた娘の顔を楽しみに頑張ろう。