ICU脱出〔1ヶ月19日〕
*過去の自分のブログの転載です。
🍀🍀🍀
<2011/12/22 thu>
生後49日、術後13日目。
今日も14時に面会へ。
いつも通り病棟入り口でピンポンを押して「ICUの○○です」と名乗ってドアを開けてもらい、中に入ってICUに向かう。
すると反対側から「娘ちゃんママ~」と看護師さんが呼ぶ声。
もしかして…。
「移ってますか?」
「移ってます」
やった~。
祝一般病棟。
慌てて手を洗って消毒をして前と同じ病室(付き添いなしの大部屋)に向かうと、手術前にも散々お世話になった看護師のAさんが笑顔で出迎えてくれた。
「おかえりなさい」とか言われたら、涙も出るって。
娘ちゃんはおめめパッチリで起きてご機嫌で待っていてくれた。
「娘ちゃ~ん。すごいね。頑張ったね。よかったね」とべた褒める。
やけに元気で、点滴が抜けてフリーになった左手をバタバタバタバタ。
すぐに担当医N先生が登場。
「ご覧の通り移りました。ただ点滴は外しきれませんでした。今入ってるのは抗生剤と血液をサラサラにする薬です」
「人工血管はあくまで人工物なのでやっぱり血液が付着しやすい。しにくい素材を使ってますが、どう頑張っても本物の血管のようにはいきません」
そりゃ、そうだね。
「なので血液をサラサラにする薬を使ってますが、デメリットもあって血液が固まりにくくなる。簡単に言うとアザが出来やすくなる。腕や足ならまだしも頭に出来たら大変です」
「この薬は退院したら内服になります。今は調節しやすい点滴から内服に移行するために、様子を見ながら点滴を減らして内服を増やしていきます」
「これが内服のみに切り替わって、感染の値もなくなれば退院です。クリスマスはここで過ごすようだね。年越しは家で出来るんじゃないかな」
昨日のアレ、冗談じゃなかったんだ。
やっばい、娘ちゃんを迎える準備をしなきゃ。
そんな話の間も娘ちゃんは手をバッタバッタと動かし、点滴の付いた足でコットを蹴りまくり元気いっぱい。
「やけに元気だね」と先生も苦笑。
「普通は手術後にICUから出てくるともっとぐったりしてて、大変だったんだねって感じなんだけど、娘ちゃんはそれがないね。手術前も全然平気そうな顔をしていたし、今も何もなかったみたいな顔をしてるね」と言われた。
確かに。
本当に苦しくないのか、それとも顔に出ない子なのか。
後者だったら今後状態を見極めるのが難しそう。
まあでも今日は素直に病棟に移れたことを喜ぼう。
娘ちゃんはひたすら手足をバタバタバタバタ。
うんうん、手がフリーなのは嬉しいね。
今は右手と両足に点滴。
右手は動脈のルート(Aライン)で、血液サラサラ薬の効きを見るために採血を頻繁にするから抜かずに残してあるらしい。
これがあれば採血の度に針を刺さなくていいし、血圧も常時見れるからちょうどいいみたい。
なので右手はおとなしめだけど、左手はこれでもかと動かしてる。
頭を撫でながら娘の左手で遊んでいると、N先生再登場。
鉄分不足でちょっと血が薄いので輸血をすると。
そのせいではないと思うが、なぜか輸血を始めたとたん一点を見つめて固まった娘ちゃん。
そのまま寝た。
ちょっとドキドキする寝入り方だわ。
病棟に移ったことで面会時間が13時~20時の間なら無制限になったので、寝ているうちに一息つきにロビーに行こうとしたら、起きたよ。
10分で充電完了。
また暴れます。
そしてまた1時間近くバタバタバタバタ。
あの兄にしてこの妹ありだわね。
娘ちゃんのそばに好きなだけいられるのが嬉しい。
しばらく経つとまた一点を見つめて固まり、寝た。
だから怖いって。
さて帰ろう。
また明日ね、娘ちゃん。
頑張ってくれてありがとう。
ありがとう。
大好きよ。