逆戻りと不安〔2ヶ月3日〕
*過去の自分のブログの転載です。
🍀🍀🍀
<2012/01/06 fri>
生後64日、術後28日目。
今日はばばが昼過ぎまで用事があって、少し遅めに病院へ向かう。
面会は2時半から。
娘ちゃんは寝ていた。
すぐに担当医N先生が来て今日の説明。
一昨日からフリーになった水分制限は、また制限ありに戻っていた。
なぜなら娘ちゃん、飲みすぎちゃったから。
今までは制限450ccだったのに、フリーにしたとたんグビグビと730も飲んでしまった。
体重も毎日10~15gずつ増えていたのが、急に100g近く増加。
浮腫んでる感じはないので水分で増えているわけではなさそうだが、急激な体重増加は心臓に負担大。
あえなく制限600にされてしまった。
まったく、食欲旺盛なのも嬉しいけど困りものだわ。
さらに微妙な話が。
もしかしたらこのまま退院せずに次の手術に向かった方がいいかもしれない、と。
シャント手術をして状態も落ち着き、水分制限があるにしろスッキリと帰宅できるはずだった。
でも主治医の経験上、何となくこのまま帰宅させるには一抹の不安があるそうだ。
それが何かと言われるとハッキリと「これ!」とは言えないらしい。
…そっか。
確かに退院すると風邪の心配なんかも出てくる。
結局週一で外来に通うようにもなる。
先生が一抹の不安を感じているのであれば、無理な退院は望まない。
そんな話を聞いちゃった以上、素人の私たちにとっての不安は一抹どころの話ではない。
入院してくれている方が安心だ。
でも…。
頭ではわかってる。
大事な娘ちゃんの命。
その方が安心。
でも、でも今までずっと退院だけが心の支えだった。
「手術が終われば退院」
「状態が落ち着けば退院」
「もう少しで退院」
「週明けには退院」
ずっとずっと自分にそう言い聞かせながらここまで来た。
生後30分で離ればなれになって、救急車で搬送されるときも同じく救急車で転院するときも一緒にいてあげられず、本来なら24時間一緒にいられるはずなのに毎日2時間程度。
一人で泣いてる娘ちゃん。
一人で遊んでる娘ちゃん。
母親として何もしてあげられてない。
母乳も出なくなっちゃったし。
でももうすぐ帰ってくる。
帰ってきたらいっぱい抱っこしてあげよう。
少しでも泣いたらすぐに駆けつけてあげよう。
抱き癖がなんぼのもんじゃい。
たくさんふれあって、たくさん温もりを感じさせて、今までの分を取り返すんだ。
もうすぐ右手に息子、左手に娘を抱ける。
息子はどんな顔をするだろう。
お腹にいるときから息子の声にはよく反応していた娘ちゃん。
生お兄ちゃんにどんな反応をするだろう。
あと少し、あと少し…。
ずっとそう思ってここまで来た。
まだ確定ではない。
不安があるなら退院しなくていい。
治療方針に不満はない。
頭ではわかってる。
でも心がついていかない。
心が折れるってこういうこと?
先生が立ち去るとすぐに今日の担当看護師さんが来た。
水分制限がかかったのは今日の午前中らしく、それまでに深夜と朝で150ずつ、合わせて一日の半分である300を飲んでしまっていた娘ちゃん。
残りの300で今日は過ごさなければいけなくなり、昼過ぎに60を飲んで今は寝ているところだそうだ。
持つかなぁ、持たないよなぁ。
体重は4kg目前。
嬉しいけど複雑。
看護師さんとの話も終わり、ベッドの柵を下ろす音で起きた娘ちゃん。
よく寝たのかスッキリお目覚めで、パッチリおめめで母ちゃんを見てる。
…泣かない。
娘ちゃんが見てるんだから泣かない。
頑張れ、母ちゃん。
今日も相変わらず元気にバタバタする娘ちゃんと遊び、うんちおむつを2回替えて、空腹に気付いて泣く娘ちゃんを抱いてあやす。
精一杯の笑顔で。
連れて帰りたい。
このまま連れて帰っちゃいたいよ。
帰る時間になったので、泣き止んだ隙にベッドに下ろす。
泣かずにじ~っと母ちゃんの顔を見てる。
ごめん。
ごめんね、娘ちゃん。
辛い思いばかりさせてごめん。
辛いのは母ちゃんじゃない。
母ちゃんじゃないよね。
また明日来るね。
頑張ろうね、娘ちゃん。
大好きよ。
帰宅して、久々に夜のお風呂で号泣。
たまにはいいよね。
頑張ろう。