ベッド昇格〔1ヶ月21日〕
*過去の自分のブログの転載です。
🍀🍀🍀
<2011/12/24 fri>
生後51日、術後15日目。
今日は実家に妹夫婦が来てるので息子はおとなしく待っていてくれ、父ちゃんと母ちゃんの2人で面会に行けた。
病室に着くと、明らかな変化が。
娘ちゃんのベッドが大きくなってる。
柵付きの大きなベッドの真ん中にちょこんと寝ていた。
いつも以上に小さく見えるわ。
でも手術前に一般病棟にいたときから大きなベッドが羨ましかったので嬉しい。
娘ちゃんはずっと透明な箱みたいなコットだったから、おむつは換えにくいし母ちゃんの腕の置き場がなくて撫でたりしにくかったのだ。
さらにベッド以上に大きな変化が。
右手のAラインが抜けていた!
やった~。
点滴は両足のみになって、抱っこもしやすくなった。
でも抜けた理由に衝撃。
娘ちゃんは夜の間もバタバタ暴れ、点滴の管が引っ掛かったり抜こうとしちゃったりしたかららしい。
Aラインを抜いちゃって採血はどうするんだろう?
聞けばよかったよ。
ミルクは50ccに増えてた。
明らかに足りなさそうだったから、順調に増えてて嬉しい。
私たちが着いたときには寝ていた娘ちゃん。
ベッドに頭を乗せて添い寝をしているように顔を寄せる。
頭を撫でたりほっぺを撫でたり。
なんか幸せだ。
しばらくするとムニムニ動き出し、起きた。
そして泣いた。
サチュの器械以外は何も付いていない両手をブンブン振って泣いてる。
あまりに泣くので抱っこ。
抱き上げるとピタッと泣き止む。
ああもう、可愛い。
父ちゃんと交代で抱っこ。
母ちゃんだと寝そうになり、父ちゃんだと周りをキョロキョロ。
うんちをしたので父ちゃんがおむつ換え。
それ以外はずっと抱っこ。
2人で娘ちゃんを眺めながらたわいない会話をする。
そんな普通のことがこの上もなく幸せ。
抱っこをしながら点滴台をよく見ると、3本中の1本は輸血だった。
なぜだ?
そんな頃に主治医が登場。
「動脈の点滴が抜けて身軽になりました。ミルクも増えてるし、ベッドも大きくなって順調ですね」
ベッドは関係あるのか?(笑)
「まだ炎症反応は正常値にはなっていないので抗生剤は続けます」
「今は貧血気味なので輸血をしてます。普通の人だと貧血とは言えない数値ですが、娘ちゃんにとっては貧血なので輸血で補ってます。2~3日前までは顔色も青白かったのが比較的よくなってきたし、酸素飽和度も上がってきました。もうしばらくすれば自分でなんとか出来るようになるでしょう」
そういえば2~3日前は泣いてもいないのにサチュが60台だったけど、昨日くらいから80台に上がってきていた。
手と足の違いじゃなく、輸血のおかげだったのね。
「心臓自体は問題なく、人工血管も詰まることなくよく流れてます。ただ娘ちゃんには冠動脈の問題があるので、心臓そのものの機能が悪くなっている。今は手の出しようがないので、心不全の薬を始めようと思います。とは言え赤ちゃんなので、慎重に少しずつ増やして様子を見ます」
本当にもうこれさえ、これさえなければ娘の未来にもっと希望が見えるのに…。
頭の中から最悪の事態が拭いされないのはこのせいだ。
「薬の効果の影響も見るし、冠動脈そのものの状態も見ていくので、家に帰れるのは年が明けてしばらくしてからですね」
やっぱり。
主治医のY先生は慎重派、担当医のN先生は前向きに見積もる派。
さすがにもうそれがわかっているので、2人の間くらいで考えることにしている。
前回N先生に「大晦日はおうちで」と言われたときも、嬉しかったけど、まさかそんなに都合よく…とも思っていた。
だから今日の話は「残念」と言うより「やっぱり」な感じ。
でもN先生がしてくれる前向きな見積もりは、私たちも前向きになれるし、娘の状態が悪くないことを教えてくれるので嬉しい。
大事な大事な娘の命に関わることなので、慎重に慎重を重ねてくれるぐらいがありがたい。
それに「年末なんかに帰ってきちゃって、いざってときはどうしたらいいの…」と不安がいっぱいだったのも確かだから。
家族揃って年越しができないのは寂しいけどね。
Y先生の話が終わってからも、ひたすら抱っこ。
寝そうで寝ない娘ちゃん。
寝たと思っても5分くらいで起きちゃう。
寝かし付けてから帰ろうと思っていたけど寝そうもないので、仕方なく帰ることに。
起きてる娘ちゃんを置いて帰るのは切ない。
「また来るね。また明日来るよ。メリークリスマス」
そう言って、娘ちゃんの視線を振りきるように病室を出る。
切ない。
でも幸せな幸せな時間だった。
「これでまた一週間頑張れる」とダンナ。
明日もありますよ。
また明日、娘ちゃん。
メリークリスマス。