![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/103013081/rectangle_large_type_2_8d1521544d6b1e8c2756c73b9ed7f9ce.jpeg?width=1200)
先人の句が面白い
こんばんは。
春ももう終盤ですね。
なんだか少し
寂しく感じているちりです。
そんな季節を感じつつ、
相変わらず、毎日、
俳句は続けています。
ところが、最近、
何を詠んでも違う気がして
なかなかこれだ!
という感じになりません。
うーんと悩んでいると、
そんな時こそ勉強だ!
という声がどこからか
聞こえてきました😆
というわけで、以前、
西村麒麟先生がご紹介していた
こちらの本を読んでみました。
五句というタイトルですが
たっぷり掲載されていますよ😆
これまで先人の句は
難しそう…古そう…硬そう…
という印象があり、
距離を置いていました。
が!
読んでみると、これが結構面白い😃✨
有名な俳人さんでも
日々の何気ないことを
詠まれていることに驚きました。
しかも、現代でも通じる内容で、
昔の句とは思えず
楽しく読むことができました。
そこで、
好きな五句を鑑賞しつつ
ご紹介したいと思います。
まずはこちらの句。
彼の人の片頬にあり初笑 高浜虚子
彼の人とは
好きな人でしょうか。
片方の頬にあるものは
何とは言っておらず、
私は笑くぼを想像しました✨
笑くぼのある人は、可愛いです。
ここでの初笑は
ガハハという笑いではなく
きっとにこっとした穏やかな笑い😊
優しいお正月です。
何気ないお正月の一場面ですが、
好きな人だからこそ
よく見ていて
気づいたのでしょうね。
とても素敵な句です💕
冬籠われを動かすものあらば 高浜虚子
一見すると
とても格好良い句✨
なのですが、
実は怠惰な虚子さんを
詠んでいるのではないか
と思っています。
寒くて家にこもっているうちに、
億劫で動くのも嫌になって
ダラダラしている虚子さん。
そんな私(虚子さん)を
動かせるものがあれば持ってきてみな〜
ないと思うけどね〜
だから家に籠っちゃうもんね〜
そんな感じでしょうか😆
(勝手に妄想)
現代でもありそうなシーンで
納得感がありつつ、
面白いなと思いました✨
冬籠の季語はお好きなようで
他にも詠まれていて
それも面白かったです。
また、こんな句も。
熱燗に泣きをる上戸ほつておけ 高浜虚子
仲の良いお友達(きっと3人以上)と
居酒屋あたりで飲んでいるのでしょうか。
熱燗を飲んでいるうちに
泣き上戸の友達が泣き出します。
「ああ〜こいつまた泣いてるよ〜」
と誰かが言い出すと、
「いつものことだから、ほっとけ、ほっとけ」
なーんて虚子さんが言ったかもしれません。
そんな何気ない景が浮かびます😊
仲の良い間柄だからこその態度で
友人との親密度が分かります。
今もこういう方を見かけるので
古さを感じませんでした✨
その一方で、こんな句も。
とはいへど涙もろしや老の春 高浜虚子
人にはほっとけと言いつつ、
自分は泣いている🤣
今回の場合、たまたまですが、
先ほどの続きのようにも読めます。
でも、「とはいへど」の前は
色々と想像できる部分。
たとえば
大人とはいへど?
動物愛とはいへど?
感動の映画とはいへど?
はじめてのおつかいとはいへど?😆
これは読者によって
想像が違って楽しめそうですね😊✨
虚子さんの
人間味ある一面が見えました。
そして、最後に。
昼寐する我と逆さに蠅叩 高浜虚子
蠅の句はいくつか詠まれていて
面白いものが多かったです。
そのうちの一つがこちら。
なんだか蝿と戦う
強い意志を感じます😆
寝ている体はまっすぐなのに対し、
手元には逆さまに置いた蝿叩き。
きっといつ蝿が来ても
仕留められるように
蝿叩きの柄の部分を取りやすい位置に
準備しているのかもしれません。
虚子vs蝿。
怨念がありそうですね🤣
ただの十七音で
そこまで情景が見えるのが
すごいですね✨
ちなみに
確かこれはお寺で自作した蝿叩で
翌年に続きの句を
詠んでいたと思います。
シリーズものの句のようで
それも面白かったです😊
以上、虚子五句集より
五句を鑑賞しました。
句を読むほどに
虚子さんの喜怒哀楽や
人柄がよく分かり、
とても面白かったです。
おかげで
昔の俳人さんの抵抗感が
完全に払拭されました✨
ぜひ上巻も読んでみたいですね😃
そして、時間を作って
他の先人さんの句も読んでみたいな
と思うまでになりました。
ご紹介くださった麒麟先生
どうもありがとうございました🙏
Photo by Alex Knight on Unsplash