つみたてNISAの利回り計算に等比数列の和の公式を使う
つみたてNISAを始めようと思ったので、利回りについて考えてみた。
仮に月々1万円を積み立てたとしようか
年間12万円、運用で利回り3%だとして
1年目は123,600円
次の12万円を追加して243,600円になって、
運用益を追加すると
2年目は250,908円
同様にして
3年目は382,035.24円…
10年後までこれ繰り返すのは
骨が折れるため少し整理する。
まずは年間の投資額をa
運用の利回りをbとしようか
1年目は
[1] = a×b
2年目は
[2] = (a×b + a)×b
3年目は
[3] = ((a×b + a)×b + a)×b
となる
法則を見つけるためにさらに展開してみよう
[1] = a×b
[2] = a×b×b + a×b
= a×b^2 + a×b
[3] = a×b×b×b + a×b×b + a×b
= a×b^3 + a×b^2 + a×b
つまり、n年目では前年の結果に
a×b^nを足せばよさそうだ
nが増えるたびにbをかける回数が増える数列は
等比数列というのだけれど
等比数列の1〜n番目までの和を求める方法が
公式として見つかっている
初項 a (年間投資額)
公比 b (利回り)
項数 n (何年目か)
[n] = ab + ab^2 + ab^3 … ab^n
という数式の求め方は
[n] = ab(b^n - 1) / ( b - 1 ) になる
これだけ覚えれば計算はできるけど
一応何故こうなるのか書くと
[n] = ab + ab^2 + ab^3 …ab^(n-1) + ab^n
の式の両辺に更にbを掛けると
b[n] = ab^2 + ab^3 + ab^4 …ab^n + ab^(n+1)
上の式と下の式で一致する部分ができるから
式の差を出してあげると
b[n] - [n] = ab^(n+1) - ab
同じ掛け算はまとめてあげて
[n](b - 1) = ab(b^n - 1)
求めたいのは[n]だから
[n] = ab(b^n - 1) / ( b - 1 )
これが初めの式になる理由
数学って便利だ
じゃあ実際に
年間12万円投資して利回り3%だと仮定した時
10年後にいくらになるか試してみよう
[10年目] = 12万円×1.03×(1.03^10 - 1)/(1.03 - 1)
= 1,416,935.4828978円
約 1,417,000円
そのまま持っていた場合は1,200,000円だから
利益は21万円強だね
年数が多いほど増え幅も大きくなるから
使わずに貯金するよりは断然いいかも
(毎年3%増えればの話だけど)
やらなければ損も得も経験も得られないから
ものは試しで始めてみようかな