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裄が長すぎて…夏(2023)

裄とは?

「ゆき」と読みます。
着物の中心から袖口までの長さ、人間の体では、首元の背骨の出っ張ったところから、肩の出っ張った骨から、手首の出っ張った骨までの長さです。※諸説あります

着物の方の裄が長すぎれば「着られてる」、短すぎれば「つんつるてん」という印象を受けます。

近年の日本人女性が体格が良くなるにつれ、お母さんおばあちゃんが小柄だと、着物を譲ろうにもサイズが合わないということがしばしばあります。うちがそうです。

今回は自分の裄と手持ちの着物、利用シーンとのバランスを整理していきます。

「私の 戦闘力 裄は72cmです。」

私はウェーブなのに肩が異様にいかつい特殊体型のようです。多くの日本人女性の裄は65〜66cmだそうです。
女性用のリサイクル着物で裄72cmはSSRを引くようなもの。
着物裄丈の測り方も一説では-3cmするということなのでそれを採用。それをしても激レアカードに変わりはありません。なんなら検索すると男物が出てきます。
母のお下がりはだいたい64cmだったので、それらは目をつむって着てる感じです。正直なところ自分の中では、裄65〜70cmの間でしっくりきてると感じます。

実例紹介

この記事のヘッダー写真では、中のウール単衣が裄64cm、羽織が68cmです。こういう回避策もあります。羽織ればいいのだ。
手首にちゃんとかかっているので、問題無く着られていますね。

次に裄64cmの麻着物です。
腕を曲げているのでそんなにつんつるてんの印象はありませんが、袖口から既製品の長襦袢が出てきちゃってます。
この着物は単衣(裏地が無い)なので、がんばれば自分で裄を直すことができます。2cmくらいは伸ばせそうです。

次は、白いほうで裄67.5cm、紺で裄70cmです。同じくらいに見えますが、白いほうは衿を開け気味に着ているからだと思います。
このくらいあると浴衣でも品よく見えますね。

前記事からの使い回しすみません。

裄の長さはお好みで良いとは言うけれど

裄の長さは実際のところなんとでもなるのですが、63cm以下になると身幅や身丈もだいぶ狭く短く作られているので、気持ちの問題では済まされなくなってきます。細身の人なら洋ミックスコーデなどするのでしょうが…
お買い物の際は裄64cm以下は諦めます。

じゃあ自分はどの長さが好きかというと、実は65〜66cmくらいが好きです。
一番着てるのが、街着になる紬や小紋だからだと思います。あとシーンがだいたい食事。

お直しも視野に入れてリサイクル着物を買う

お直し、裄出しという選択肢もあります。安価で手に入れたものに追加料金は惜しいかもしれませんが、もともとそのくらいかかったんだと思えば、そして着る機会が多くなれば、元は十分に取れます。着てなんぼです。
お直し代をだいたい20,000円として、その値段なら買う?と自分の心に問いかけるのもいいですね。
目の前のスマホで、「裄出し お直し 料金」と検索してみましょう。

最適な裄とシーンを整理する

64cm 自分を納得させて着る。フォーマルのものは無い。
65cm 食事会や飲み会に最適。フォーマルには着ない。
66cm 同上。プラス観劇、コンサートにも耐える。フォーマルには着ないこともない。
67cm以上 迷わずどこにでも行ける。

※いずれの場合も着物の格はTPOに準ずる。

この結論には少しだけ、「着物にうるさいおばさま方からの視線」というテイストも入っています。
私はいわゆるどフォーマル、結婚式などにお呼ばれすることはおそらくそんなになく、その人たちの視線を気にするシーンは観劇などくらい。褒められこそすれ辛辣なことを言われたことは無いのは運がいいからなのか、与しがたしと思われてるのか。
私はうるさい人たちの気持ちが少しだけ、ふんわりとわかるので、最低限のことは押さえたいと考えています。そういう人たちの前でわざわざ傾(かぶ)きませんから。ピシッとできるいい機会だと思っています。

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