脱毛症の解明をしてくれ、偉い人。
以前の記事でも触れた、脱毛症の話をする。
前回書いたとおり、発症してから治っては転移…転移しては治り…を繰り返して、近所の皮膚科に通っていたが改善せず、4駅ほど離れたところの皮膚科へ。
そこの先生の紹介で大きい病院に2022年の秋から通院している。
12月、右側頭部がへこんでいて驚いた。
家事をする時などに落ちてきて邪魔になる程度には伸びてきた髪をまとめようと頭に触れた時に気が付いた。
直径4センチくらいの範囲でボコッとクレーターができているのだ。
へこみすぎて周りが隆起したのかと思ったがそうじゃなかった。
紫外線療法を試したが効果は無く、ステロイドの注射を打ち始めたところかなり効果が出て来たので喜んでいた矢先のことだった。
年が明けて元々の予約日になったので病院へ。
新年のあいさつもそこそこに(先生は「医者はよろしくって言っちゃダメなんですよね」とゆるく笑っていた)側頭部がへこんでいる旨を伝えると、どうやら昨年の10月から受けているステロイド治療の副作用らしかった。
脂肪が委縮しているとのこと。
頭の皮下脂肪(なのか?)ってこんなに厚みがあるのか……と新たな発見を得た。
頭の皮膚の下すぐに頭蓋骨があると思っていたがそうじゃないらしい。
とりあえず様子見のため次の診療は2か月後にすることに。
その甲斐があったのか、クレーターは日に日に浅くなっておりボコッという感触がなくなりつつあり、次回の通院までにはおおむね消えそうだと感じた。
ひと安心である。
だが世の中それで一件落着とはいかないのであった。
新たな脱毛が発生しているのである。
左耳の上、3センチ。
襟足がもう少しマシになればお出かけの時にポニテできるな♪と楽しみにしていたのに遠のいてしまった。非情すぎやしないか?
生え際(もみあげ?)は辛うじて残っているがそのすぐ後ろに髪が無いので髪をまとめられない。
しかも日に日に広がっているようだった。
この際もう新たな脱毛が生まれるのは良いとしても、もうちょっと注射が痛くないところに出てくれればいいのに…と思わざるを得ない。
ステロイドの注射はめちゃくちゃ痛いのだ。
特にやばいのが頸椎のまわりと耳のまわり。
冷や汗が噴き出るレベルで痛い。身体がシンプルに危険を感じている。
月1回の通院とは言えまだまだ治療が続くというガッカリ感も相まってなかなかにキツい。
またか~と新たな脱毛を穏やかに受け入れつつも、髪を洗う時に抜ける毛量が多い気がしてドキッとする。
外出中にも患部が人から見えていないか気になって風の強い日はずっとハラハラする。
そして、先日2か月ぶりに病院へ行ってきた。
クレーターはかなり改善していること、だが新しく患部が広がっていることを伝えた。
すると先生は本当に申し訳なさそうに「脂肪委縮の反応が一度出てしまうと、ステロイド注射は使いにくい」と説明してくれた。
当然のことだが、私は病院に行けばまたステロイドの注射を打ってもらえると思っていた。
注射はとんでもなく痛いが効果があるから耐えられる。
通院を休止している間、新たな脱毛部分が広がっていて不安だったが治療法があるから大丈夫と思っていた。
それがもう「使いにくい」と言う。
承認されたばかりの新薬があるにはあるが、とにかく高い。
単純計算で1か月あたり7万円を超える。1年で84万円。
ハイブラのジュエリー買えるじゃん。
実質頭打ちである。
こんなガッカリすることある??
ガッカリ大賞~2023~でグランプリですよこんなん。
この病気との付き合いもかなり長いけどさすがに落ち込む。
とりあえず次の診療日を決めて例の新薬のパンフレットを貰った。
やっと何とかなりそうと思ってた道が絶たれて別の道も選べそうになく、どうしようもない心細さで泣きそうなのを会計待ちの間ずっと我慢しなければならなかった。
私の脱毛症のことは家族も知っているし職場でも話をしているが、不安やら辛さを吐き出す場所としては適当ではない。
脱毛症も含めて、あらゆる病気は絶対に恥ずべきことじゃないと思っているのは本心である。
しかし普段なんでもない風に振舞っているし心配してもらったところで治りが早くなるわけじゃない。
要は私自身の問題だ。
人に弱みを見せたくない性格が悪さをしている。
脂肪委縮は治らない人もいるらしいので、それは本当に良かったですと先生は言ってくれた。
私もそう思う。
ボコッとへこんでいたのが、今ではそういう頭の形でごまかせそうなくらいまで浅くなっている。
頭頂部だと隠すのも大変だが私の場合は側頭部なので隠しやすいのも良かった。
悪いこともあれば良いこともあるよな。
髪はのびてきたしインナーカラー入れに行こうか。
というか普通に髪を染めたい。
困っているのはマジだけど前向きになれることを考えよう。
とりま自分の機嫌を取るために欲しかったコスメを買ってやったぜ。