7歳周期の成長

7歳周期の成長 2

それぞれの期において、上手く成長できていなかったらどのような症状が出てくるのでしょうか。

1期では、「安全」を司る期でもあり脳幹を鍛える時期でもあります。
この時期を正しく模倣力を付けずに、誘導されたり指示されたりし過ぎて育ってしまうと、弱い身体になります。
メンタルに支障を来すようになると、頭痛や吐き気・起きられないといったような、自律神経や反射神経系に影響を及ぼすため、身体的症状が出てくることになり、2期や3期での成長も邪魔してしまいます。

2期では、「安心」を司る期であり大脳辺縁系を鍛える時期となります。
この時期を上手く成長していけないと、逞しく生きることが難しくなります。
情緒の不安定が起きるため、感情のコントロールや快・不快への強い反応や怒りや恐れといった不安に対しての処理能力が育たず、メンタル的な症状が出てくることになり、食・性・睡眠・集団といった欲が乏しくなって、3期の成長が上手くいかなくなります。

3期では、「満足」を司る期であり大脳新皮質を鍛える時期となります。
この時期を上手く成長していけないと、人間的な生き方が不器用になってしまいます。
思慮深さや記憶力・推理力といった力が育たず、また、文化的価値観に振り回されやすくなり必要以上にストレスを感じることが多くなってしまいます。

大人に向かって成長していくには、1期→2期→3期とステップを踏む必要があります。
各期を正しくクリア出来ないまま次の期に入っていくと、ステップを踏むことが難しくなります。
例えば、1期をクリアできていないのに2期の年齢に入ってしまうと、生きた時間や年齢と比例して理想自尊心は育っているため、自尊心は2期での成長の仕方を求めているのに、2期に必要とされる1期の模倣力が育っていないがために、単なる1期の模倣力を育てるやり方だけでは、1期の遅れを取り戻しにくくなってしまいます。
なぜなら、1期中であれば単に形の模倣を繰り返すだけで模倣力は育つのですが、理想自尊心が成長してしまっているために、幼稚な模倣はしたくない…となるのに、2期の内面を伴う模倣をしたいのだけど模倣力や想像力が乏しいために上手く出来ない…しない。となって自信を無くし、自己否定感を高めていくことになってしまいます。

1期に支障を来していれば、とりあえず何でもチャレンジしてやってみること。やらずして諦めたりやらない理由を見つけたりしないことが大切です。出来た・出来ないでの評価は避けましょう。
後台で書く「フローによる成長」が起きにくくなっている場合は、見守ることや何事も肯定してあげるといった【三安】の満たしが優先されて、フローによる成長が出来るようにします。

2期に支障を来していれば、憧れを持てるように接して、形からでも良いので恥ずかしがったり、冷めた視点で物事を見たりをせずに、とにかく真似してやって成りきってみることが大切で、周囲の人も一緒に楽しみましょう。カラオケで歌う事や、芸人の真似、スポーツ選手の真似をして楽しめると良いですね。

3期に支障を来していれば、簡単な目標を立てて達成することや、音楽活動(協調する活動)をすること。人が違えばいろんな価値観があることを知って、他人と比較し過ぎないことが大切です。
劣っている所や欠乏している所にばかり目を向けずに、身近にある満足や感謝といった、優れている所や恵まれていることへ目を向けられるように、周囲の人も協力していきましょう。
ある意味3期だけの不具合であれば、自己啓発的な書物や教えで改善されやすいですが、1期や2期から不具合がある場合は、いきなり自己啓発をやろうとしても上手く出来ずに自己否定感を高めてしまいますので、しっかりとステップを踏む工夫が必要になってきます。

他には、1期中の年齢なのに2期や3期の遊びや趣向が向かうことがあります。
特に気を付けなければいけないのが、1期という身体を作る第一次成長期に必要な成長を軽視して、人間脳を成長させ過ぎてしまうことで、脳幹がしっかり育たずに大人になって大病を患いやすい身体にしてしまいますので気を付けましょう。
2期中の年齢に3期の趣向が芽生え始めるのは、エキスパートタイプならあり得るため悪い事ではないのですが、1期の模倣力や想像力に関してはしっかり育つようにしてあげましょう。
また、2期を飛ばす勢いでエキスパート性を発揮してしまうようであれば、不安の強い情緒の安定を欠いた人に育つ可能性が高まるため、極端な1期→3期への飛ばしも気を付けましょう。


どの子供にも育った環境や経験、特性やタイプによって固有の成長の仕方があるため、成長パターンに無理やりはめようとせずに、子供の固有性に対して理論をどう当てはめて利用するかを考える柔軟性が必要です。


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