"ダウン症児にBLWを勧める"という米国の情報を得て、BLWをとても勉強した私の知見を話す。結果はこうだった。
こどもリハビリかめきちです。
「日本一リアルタイムに相談できる小児PT」として
InstagramやYouTubeを中心としたSNSで情報発信をしています。
東京都大田区、神奈川県川崎市、千葉県柏市の3箇所で直接サービス
「かめリハ」を行っていて、
全国どこでもオンライン相談でZOOMやLINE電話を使用したオンライン相談「かめサポ」を保護者の方に向けて行っています☺
専門職の方にはこどもに関わる全ての方に受講していただける「かめスク」という教育事業も行っています!
ぜひどうやって学んでいいかわからない方、こちらで!
こどものリハビリについて
さて、私は理学療法士というリハビリの資格をもっています。
リハビリと聞くとどうしても高齢者を思い浮かべがちですが、小児の世界にもリハビリテーションは存在します。リハビリを必要としているこどもたちはこの世に沢山いるためです。
ではどのような子がリハビリを必要としているか?
とてもざっくり説明すると、先天性・後天性でもなんらかの体や脳の不自由さがあり、日常生活に対してその子に適した支援が必要なお子さんたちです。
が主にリハビリの対象となってきます。
そして、リハビリには各分野の専門の先生がいて、必要に応じてDr.と相談し各セラピストの介入があります。私はこの一番最初の理学療法士という資格をもっています。
かめきちはどうして摂食・嚥下も見るの?
私は離乳食の形態の進め方や、食べ方、窒息予防について情報発信を行っており、そして食べることや飲み込むことが難しいお子さんのサポートも同時に行っています。
上記の表からは「摂食嚥下のことに関してはOTさんやSTさんなんじゃないの?」と言う疑問も持たれることでありましょう。
病院や組織レベルで考えたらその得意分野の専門職が摂食嚥下を見ることが多いのですが、こどもの人生にとって専門職の分け方など知ったこっちゃないんだと思っています。
こどもの摂食嚥下について困っている保護者がいるから相談に乗る。サポートをする。ただただそういったシンプルなことです。
離乳食の進め方で悩む保護者
離乳食の進め方でのお悩みはズバリ
①食形態が合っているのかわからない
②丸飲みが気になる
③はや食べ、くちゃくちゃ食べるなど食べ方が気になる
というところがあります。
なかでも相談がとても多いのが、
「ダウン症児のお子さんの丸呑みについて」
がトップレベルに多いです。
ダウン症児のお子さんは、
・摂食、嚥下に関する筋肉が低緊張である
・構造の問題(下顎、歯など)
・知的発達がゆっくりである
などの様々な理由から、食事のときの「丸飲み」や、「舌が出る」などの摂食に関するお困りごとが多くなることがあります。
中でも食事の丸飲みは、窒息のリスクや胃腸の負担、満腹感が得られず肥満になりやすかったり、詰め込み食べの原因となります。
私がよく保護者や支援者に伝えるのは「口からなくなる=食べられた」というわけではないんだよ。食材や食形態に適した口・舌の動きをしているかどうかなんだよ。ということです。
「ダウン症の赤ちゃんにBLWを実践すること」を気になりすぎて受講した
・BLWとは
こどもが自分で食卓に出されたものを決めて、選択して、一口量を決めて、手と口の協調的な動きもよくなるし自尊心も上がってくるよ。
そうすることによって食材の味や食感、においを楽しめ、家族と一緒に食卓を囲むことで食事への意欲が育まれるよ。
ということのようです。
要は、はやいうちから手づかみ食べを促そうね。みたいなところ。
SNSでも実際にBLWを行っている人が情報発信をしたり、書籍が出ているなどわりかし注目されている手法なんだと思います。
私のように摂食嚥下や窒息のリスクに関して情報発信をしていると、定期的に
「かめきち先生はBLWについてどう思いますか?」
とDMやコメントをいただくことがあります。
それに関して私の解答はいつも以下の3つです。
①こどもの自主性や主体性を慮る時期か、安全性をとる時期か?
②支援が必要なお子さん、丁寧な関わりが必要なお子さんには向かない
③BLWの窒息に関するデータは疑問がある
ということを伝えます。
ぶっちゃけ肯定的か否定的かと言われると、しょーーじきなところ、否定的です。
ですが、BLWを悪いと言いたいわけでもなく育児の中でBLWを取り入れている保護者の選択を否定しているわけでもありません。
大事なことは「本当にその子に・今・そのタイミングでBLWが必要なのか??」を考えることです。
理由を以下に述べます。
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