第20号 2022.01.24

■ æ‘‚取゚ンタメ蚘録

Reading『文藝 幎春季号』

- ã‚€ãƒ»ã‚¹ãƒ’ョン ã™ã‚“み èš³ã€ŒéŸ“囜SFず䞖界SFのフェミニズム」

SFはフェミニズムずの芪和性が高いずいうこず、考えたこずがなかったけれど、異なる䞖界を䜜り出すこずがSFの特技であり本質だず考えるずなるほど玍埗できる。



読んでいお気になったのは、「冒険に出かける女性」の章。

匷い女性-戊士もこの分野における䞻なテヌマのひず぀だ。䞭略䞀九䞃〇〜八〇幎代には『゚むリアン』ず『タヌミネヌタヌ』でSF映画界に忘れるこずのできない匷靭な女性ヒヌロヌを残すこずができた。このようなタむプの女性-戊士キャラクタヌには、匱点がなく完璧すぎるのが残念だずいう批刀もある。
䞭略
いたや凡庞だったりひねくれものだったりせこかったりする女性キャラクタヌが倚く描かれるようになったが、このような流れに歩調を合わせお、女性-戊士キャラクタヌもどんどん発展しおいくこずを期埅したい。

SF䜜品かどうかずいうずころはさおおき、日本の䜜品に目を向けるず完璧ではない成長過皋の女性-戊士キャラクタヌは数倚く存圚する。代衚的なずころで蚀えば、セヌラヌムヌンやプリキュア、おゞャ魔女どれみ、ぎちぎちピッチ等がそれに圓たるだろう。䞭でもセヌラヌムヌンは、䞖界䞭のフェミニストたちに勇気を䞎えおきた存圚であるずも聞いたこずがある。1぀の䜜品に女性-戊士キャラクタヌが耇数いるこずも倚い。このため「匷い女性」ずいう䞀蚀で括れないぐらいに個性豊かな女性たちに䞀床に出䌚うこずができるのも、これらの䜜品の特城であるず思う。

セヌラヌムヌンのストヌリヌがフェミニズムの芳点から芋おどうかに぀いおは、実際のストヌリヌをあたりよく知らないため珟状では刀断できない。蚘事や論文を読んでみたずころ、セヌラヌムヌンの䞭にも原䜜である挫画、旧アニメ、新アニメずいうように幟぀か皮類があり、それによっおも少しず぀違いがあるずいうこず、たたそれぞれをどう評䟡するかは評䟡者により異なるようだずいうこずが分かった。時間があるずきに䞀床觊れおみたい。

 - ã€Œã‚»ãƒŒãƒ©ãƒŒãƒ ãƒŒãƒ³ã€ã¯ãƒ•ã‚§ãƒŸãƒ‹ã‚¹ãƒˆäœœå“ãªã®ã‹ïŒŸ 9歳の嚘をも぀父芪による考察。

䞖界䞭に熱狂的ファンを持぀少女アニメの金字塔、「矎少女戊士セヌラヌムヌン」1992〜1997。「子ども向けテレビ䜜品が苊手」ず語るニュヌペヌク圚䜏の父芪が、時にその性的描写や前時代的な䟡倀芳に違和感を抱きながらも、9歳の嚘ずずもにこの䌝説的䜜品に“ハマった”理由ずは ãƒ•ã‚§ãƒŸãƒ‹ã‚ºãƒ ã®èŠ³ç‚¹ã‹ã‚‰è€ƒå¯Ÿã™ã‚‹ã€‚ 

 - å±±ç”°åˆ©åšã€Œæ–°æ—§ã€Œã‚»ãƒŒãƒ©ãƒŒãƒ ãƒŒãƒ³ã€ã‚¢ãƒ‹ãƒ¡ã®æ¯”范によるゞェンダヌ理解の倉容に぀いお」

https://miyazaki-u.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=5271&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1

 - ã€ŽçŸŽå°‘女戊士セヌラヌムヌン』に぀いお知っおおくべき10のこず

あなたは知っおた å¥³ã®å­ã®æ°žé ã®ã‚¢ã‚€ãƒ‰ãƒ«ã€ã‚»ãƒŒãƒ©ãƒŒãƒ ãƒŒãƒ³ã®ã‚れこれ。90幎代に䞀䞖を颚靡し、今幎で24呚幎を迎える䞍朜の名䜜の意倖ず知られおいない豆知識を振り返る。

 - ã€ŽçŸŽå°‘女戊士セヌラヌムヌン』『少女革呜りテナ』 か぀お蒔かれた皮は時代の䞭で芜吹いおきおいる

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このブックガむドを読んで気になった本

▪ ã‚·ãƒ£ãƒŒãƒ­ãƒƒãƒˆãƒ»ãƒ‘ヌキンス・ギルマン『フェミニゞア――女だけのナヌトピア』(䞉茪劙子蚳、珟代曞通)
▪ ãƒãƒ§ãƒ³ãƒ»ãƒœãƒ©ã€Œëªží•˜ë‹€(䜓する)」「뚞늬(é ­)」
▪ L・M・ビゞョルド〈ノォルコシガン・サガ〉シリヌズ(小朚曜絢子蚳、東京創元瀟)
▪ ã‚žãƒ§ã‚¢ãƒŠãƒ»ãƒ©ã‚¹ã€Žãƒ•ã‚£ãƒŒãƒ¡ãƒŒãƒ«ãƒ»ãƒžãƒ³ã€(友枝康子蚳、サンリオSF文庫)
▪ éŸ“囜フェミニズムSF短線集『私たちが先に行っおみたす』

- ã‚€ãƒ»ãƒ©ãƒ³ æ–Žè—€çœŸç†å­ èš³ã€Œæ¯ãšåš˜ãŸã¡ã®ç‹‚女の歎史」

これらのツむヌトを目にしたこずがきっかけで、この『文藝』を賌入するこずを決めた。

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母ず嚘を䞭心ずした壮絶な家族の実話であり、か぀家父長制ず男児遞奜思想によっお抑圧された女の叫びだった。

お母さんの語りや母嚘のやり取りを繋ぐむ・ランさんの文章から出おくるショッキングな事柄は、枚挙にいずたがない。重たく苊しいのに読み進めるのを止められなかった。

「再生産」された「狂女の歎史」のうち、どれだけが「狂女」の責任だず蚀えるのか蚀い切れる郚分なんおきっずないず考えるず目眩がしおしたう。文字ずいう圢で残された歎史の、女性を軛から解攟する力を信じたいず思う。

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たたそれずは別に、「再生産出産」するこずの意味に぀いおも考えさせられる。

「子䟛を持ずうずする理由」に、誰もが玍埗する暡範解答なんお存圚するのだろうか

たた、幞犏な芪子関係を享受し堎合によっおは䜜り䞊げた子䟛が芪の立堎になったずき、同じように幞犏な芪子関係を再生産できるずいう保障があるわけでもない。

- è¥¿åŠ å¥ˆå­ã€ŒãƒžãƒžãšæˆŠã†ã€

ものすごいスピヌドで、そしお鮮やかに回収されおぐうの音も出ない。西加奈子さんの䜜品が奜きだなず改めお思った。

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過去を背負い続けるモモのママを芋お、私の敬愛しおやたない人、BTSのリヌダヌ・RMこずキム・ナムゞュンの囜連でのスピヌチを思い出した。

Maybe I made a mistake yesterday, but yesterday’s me is still me. I am who I am today, with all my faults. Tomorrow I might be a tiny bit wiser, and that’s me, too. These faults and mistakes are what I am, making up the brightest stars in the constellation of my life. I have come to love myself for who I was, who I am, and who I hope to become.

昚日、僕はミスをしたかもしれたせん。でも、過去の僕も僕には倉わりありたせん。今の僕は、過去のすべおの倱敗やミスず共にありたす。明日の僕が少しだけ賢くなったずしおも、それも僕自身なのです。倱敗やミスは僕自身であり、人生ずいう星座を圢䜜る最も茝く星たちなのです。
僕は ä»Šã®è‡ªåˆ†ã‚‚ éŽåŽ»ã®è‡ªåˆ†ã‚‚ å°†æ¥ãªã‚ŠãŸã„自分も ã™ã¹ãŠæ„›ã›ã‚‹ã‚ˆã†ã«ãªã‚ŠãŸã—た。

モモのママは、自分の倱敗やミスずも䞀抂に蚀えないかもしれないがを愛せず、自分を愛せないずいう真逆の負のルヌプに陥っおいる人だった。

このスピヌチを聞いたずき、倱敗やミスを認めるこず、もっず蚀えばそれを芋留めるこずでさえ、気力を必芁ずするこずだず思った。過去の自分の省みるべき点を認め、向き合い、今の自分を構成するものずしお愛せるずころたで磚く。それがいかに忍耐を必芁ずするこずか、ず。

この䜜品を読み、自分を救い愛するには、その倱敗やミスを認めおそれすらも愛するより他にないのかもしれないずいう気もした。しかし、䞀床発衚したものが䞀瞬で拡散される、䜕でも魚拓を取られる、顔を合わせずずも盎接的に批刀できる、そんな可胜性のある珟代においおは、攻撃がより苛烈さを増すだろうずいうこずも感じた。そう思うず、自分を愛そうずするずきに䞀䜓どれほど匷く心を持たねばならないのだろう。

ストヌリヌのラストから、自分を愛するこずずミスや倱敗を愛するこずは茪になっおいお、どちらが先にもなりうるのだろうず感じられた。自分にモモのママず同じような、負のルヌプから抜け出せないタむミングが来たずきのため、それを芚えおおきたいず思う。

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『文藝』、ずおも重たい。ひず぀の察象にこんなに感情を揺さぶられ䜓力を䜿うのっお久しぶりだな。重たいけれど、それを味わえるこずが嬉しいずも思う。今読むべきものを今読んでいるずいう実感がある。これを読んで考えるこずが今のわたしに必芁なこずだず思える。

Watching『ノィンチェンツォ』8話

ファン・ミン゜ン圹のキム・゜ンチョルがかわいくお、途䞭から「圌なにか悪いこずしたんだっけ」ず思っおしたっおいた。危ない危ない。

いいなず思ったら応揎しよう

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