映画【紙の月】を観て
リピート鑑賞してるのに最近また観てしまった。
宮沢りえさんの美しさは何度観ても見惚れてしまう。『こんな、綺麗だったら自分の人生違ってたろうか・・・』と毎回しょうもない感情が湧溢れてくる。
このストーリーは、なんとなく自分と被らせてしまうところもあり(いやwおこがましいですがw)部分的に共感が持てるところがあったり、毎回観る度に新鮮な気持ちで観てる。
わたしの感想などもここでお話したいです♪
ネタバレ多少あります・・・ご容赦ください・・・
原作は【角田光代】さんの小説。
角田光代さんと言えば、【八日目の蝉】もとても印象深い作品です。
あらすじ
キャスト
梅澤 梨花・・・宮沢りえ
平林 光太・・・池松壮亮
平林 孝蔵・・・石橋蓮司
梅澤 正文・・・田辺誠一
相川 恵子・・・大島優子
井上 佑司・・・近藤芳正
隅 より子・・・小林聡美
他・・・
実はこの物語、わたしの主観だけど一般的にいう「いい人」という人物が一人もいないのがまたおもしろい。
極端に現実離れしてなく、自分に置き換えて考えることができるからなのかなぁって思ったりしてます
【紙の月】は実話?
この物語が、実は基にされているのかは明言されてないみたい・・・
でも調べてると実に興味深い記事をいくつか発見😳
日本で歴史に残る【日本三大横領事件】と言うのが存在してる!
どれも女性が犯人と言うのが特徴的!
まだまだありそうだけどこの三大事件がとても興味深かった😳
そちらについてはきっちり調べて書いてみたいなぁって思ってます❣️
・・・にしても、女性が犯人の事件て、背景には男性がいるのではと思うけど・・・
梨花は悪女?
中学生の頃から、清楚で可憐!
悪女とはかけ離れた人。
でも、子供の頃からクセがあるのかなぁ・・
学校で募る募金的なものに、親の財布から盗んで学校が生徒に募る寄付レベルを越えた大金を募金し、学校が問題視するという事があった。
見たところ、いいふりをしたくてではなかった。
一枚の男の子の写真をみて、この子を助けられるならと思った行動だったんじゃないのかなぁと・・・
その為にはなんでもしてしまう少し怖い面も兼ね備えているのかもしれない。
夫婦仲
子供無しの夫婦で、一見仲が良さそうに見えるんだけど、わたしはこの夫が実に気に入らない。
彼のデリカシーの無い発言や、悪気のない言葉で、梨花自身も気付かないうちに傷付いてたんだなって思う。
夫婦って。時間が長くなるにつれ、絆って深くなっていくのか腐っていくのかの2択なんだろうなぁ・・・腐らせない為の努力はお互い必要。
絆というものが一本の紐だとしたら、片方だけ努力しても片方からどんどん腐敗していくといつか全部腐るんだって・・・
妻の立場であっても、社会に出たくなったり、自立してみたかったり。子供がいなければなおさら。
そこで働き出したとて、夫の給料には満たなくても『頑張ってるね😊』の言葉と『そんな仕事、君なんて居なくてもいいでしょ。どうせたいした給料じゃないんだし。働く必要ないんじゃない?😊』の言葉。
後者は、言葉の武器でしかない。
梨花が社会復帰して、自分と夫にと腕時計を買って渡すと苦笑い。
海外出張のお土産と言い、悪気もなく高級な腕時計をかってくるような人。
ここまでデリカシーのない人。
この無神経は凶器だとすら思う。
自分の存在意義や存在価値全て否定されてるとしか受け止めようがない。
こんな男と居たせいで虚無感に侵され彼女の判断を狂わせたのか・・・
例えば独身であっても年下の男性に惹かれ、人生掛けて彼を助けたのかは彼女の性格上わかんないところではあるのかもしれないなぁ
梨花と光太
光太との出会いは偶然。
梨花が営業で出向いた平林孝蔵の孫。
孝蔵はいかにもいかにもの、資産持ちで金持ちでどことなく女性行員に対する目もそれなり。
でも、セクハラの境界線を今この時代にも理解しようとしない年代といったらそんな感じではあるかな・・・ほんとに悪気ないんだなって感じで、それが返ってたちが悪い気がする種類人ってとこかなw
そこに居合わせた光太が、梨花がセクハラ受けてるのを止めたのかされるだろうを防御したのか。出会いはここから。
そのあと、たまたま駅で梨花を見かけた光太が追いかけ声を掛けたところから二人の心も体も急接近し始めていった。
こればっかりは結果論なのでわからないけど・・・
夫婦生活が満たされていたら、梨花は光太に惹かれていくことはあったのかな・・・
光太は大学費用を自分で借金して作っている事、それも限界になり大学を辞める方向だと言うことを梨花に話した。
これも難しくて、光太はただ梨花に心を許して話したのか、それとも同情を売り自分に惚れてるだろうという弱みに漬けこんだのかはわかんないなって思うところ・・・
そこから梨花は銀行のお金に手をつけ始める。
車を買うお金が必要なくなったといい、少しずつ返すように光太にお金を渡す。
自分は外車にのりいい暮らしをしていると、光太を心配させないように見栄を張ったりもした。
それも結末の伏線だったような気がしないでもない。
そこから味をしめて梨花は光太との時間をお金で買い始める。
高級な食事、高級ホテルの宿泊。どのくらいの期間なのかはわからないけど、二人で夢ようなセレブ時間を過ごすようになる。
こんな時間は長く続くわけなく、音が聞こえるほどの勢いで壊れていく。
光太は大学を辞め、歳が近い女性の影も見え始め、その頃にはもう梨花の横領は手遅れの状態になっていた・・・
この二人は、そもそも恋愛してたのかなぁって思ったり・・・お互い非現実的な時間を求めていたタイミングが一緒だっただけなのかなぁとか思ったりする・・・つまり現実逃避。
愛とか好きとかはどっかに置き忘れてるような・・・そんな印象を見るたびに受ける・・・
デリカシーの欠片もない夫。
君は黙って家にいて俺のご飯作って掃除洗濯だけしてれば楽でいいじゃん😊なんて事を優しさと勘違いしてへっちゃらで言っちゃうような人とこれからも生きていくのか・・・(私なら絶望感・・・)
と思っていた時に、自分の事を必要としてくれて頼りにしてくれる若い男性が現れた。無心で彼の力になろうとする。
犯罪に手を染めながらもこの時間、梨花は生きてるという感覚を溢れるほど感じてたのではないのかなぁと思う。
光太といる彼女のどんどん美しくなっていく姿は見惚れてしまうほど
光太への愛情だけでやっていた事なのかはわからない・・・
そもそも光太は、梨花に対して愛はあったのかもわからない・・・
初めから食い物にしようと近付いたのか、愛情が別のものに変わってしまったのか・・・
後者でないと救われない気もする・・・
まとめ
光太の気持ちが離れた頃には、もう梨花は自分で手に負えないほど不正横領が大きくなっていた。
夫は中国に単身赴任になり不在。
不正を隠す事に追われ自分の生活もままならなくなっている。持ち合わせの現金もなくカードの限度額も使い切っている状態。
他の行員にも気付かれはじめ、手詰まり・・・
実際にも起こり得る、女性行員の横領事件の背景には男性の影があるけど、梨花は光太への愛だけで起こした事なのかなぁ・・・と何度か視聴するうちに思い始めた。
初めは、若い男性には溺れてしまうのかぁ・・・
自分もこんななっちゃうのかなぁ・・・
なんて目線で観てたんだけど、実はそこはすごく薄くてもっと違った理由があるんじゃないのかなぁって・・・思い始めた。
もしかしたら自由になりたかったのかなって・・・
家に居たら、モラハラ夫の籠の鳥にされる。
銀行に行くと職場の目に縛られる。
自由の願望のタイミングで光太が現れただけなのかもしれない・・・
年下の男性寄ってこられただけでただただ惹かれていくようなそんな弱い女性ではないと思う。
わたしには、こんな大それた事をする勇気はない・・・どんな設定で頭の中で考えても絶対に無理。
心の中で恋人としている大好きな俳優で想像してみたけどダメだった😅
ありきたりの変わらない退屈な毎日を送っている私なんかは、年下の男性からぐいぐいこられたら勝手に嬉しい気持ちになってせいぜい毎日機嫌が良くなるくらいなんだろうなぁ(//∇//)
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