240911 19歳の思い出
見栄を張っていた自分
人生で一番見栄を張っていた時期は大学一年生の頃だったように思う。
とにかく自分に自信がなかった。新入生同士のオリエンテーションで、各々が高校生の時にやっていたことをスピーチしていた時のことだ。みんながあまりにもキラキラとしたことをしゃべるものだから、自分も見栄を張って「高校生時代はサッカーをやっていました」などという大嘘をついた。お前は帰宅部だろ。
今では考えられないことだが、どうにも当時の自分のイケてる指標の一つに「サッカーをやっていた」があったのだ。オフサイドすら知らないのに驚きである。その後「どのポジションだったの?」と聞かれ、「色々やってたよ~」などと慌てて取り繕ったものだが、本当に何をやっていたんだろうか。
自分は浪人して入ったこともあり、周りの現役生に対してややコンプレックスがあった。これが見栄を張ることを助長したのかもしれない。
素直に「いや~高校生時代は帰宅部でした!これからは何か趣味とか見つけたいですね!」とか言えばよかったのだが、どうにも若い自分のプライドが許さなかったようだ。
いやしかし、当時19歳か。一周回って、まあそんなもんだよなと言う気もしてくるな。かわいらしいものである。
私なんかまだまだですよ、という態度を取れるようになったのは、むしろ自分に自信が出てきてからだったような気もする。結局のところ、空っぽだった自分は外面を嘘で塗り固め、防御するしかなかったのである。
それでも、やっぱり、学部生時代は楽しかったことしか覚えていない。ああ、また戻りたいものだ。