SONY MDR-CD900ST
日本のプロ現場で使用され高いシェア率を誇るモニタリングヘッドホンだ。ある日 "CD900STは老害"と唱える者がいて物議を醸した。世はヘッドホン春秋戦国時代だ。ポタフェスやヘッドホン祭りなどは若者で賑わい様々なメーカーから有象無象に量産されるヘッドホンの中にはCD900STを超える高音質高解像度な品もある。再生周波数帯域から見れば5〜30,000Hzとハイレゾが対応しうる40,000Hzには届いていない。後継機と位置付けされるM1STに座を譲るべきという論調なのだろう。ドンシャリ傾向を好む若者には不人気なのも納得だ。出音に華がない?そりゃそうだ。モニタリングに特化したヘッドホンなのだから音域は超フラットで原音を忠実に鳴らせる設計をしている。30年以上の歴史を誇る名機の余りデザイン面で古さがあるのも否めないだろう。しかし、その魅力は何と言っても修理パーツの品揃えが潤沢なところだ。部品単位で一式組める。そんなヘッドホンは他の追随を許していないからだ。人気女性声優が現場でCD900STを手にしている。同じものが欲しいとマネしたければ1台持ってみては如何かな?