結婚て永久就職?
二十六歳の職場の後輩が、とても結婚をしたがっている。
その子は彼氏と付き合って半年で、彼氏は現在、二十四歳。正社員として会社勤めをしているわけではなく、フリーターのようなもの。
五月から同棲を開始するらしく、お互いの両親にも紹介して、そろそろプロポーズされるかも! なんてワクワクしている。
それまでは彼氏の愚痴ばかり聞かされていたのだけど、突然、もう彼に決めました!結婚します!というような話になってしまい、こちらからしてみれば、え、どうしたのよ!と違和感があった。
でも、よくよく考えてみれば、自分にも結婚に憧れている時期があったなあ、と思う。
結婚て、女性から見ればなんとなく、キラキラした素敵なイメージ。
ダイヤモンドの指輪と薔薇の花束をもらってプロポーズされて、沢山の友人の集まる感動の結婚式、海外で贅沢に楽しむハネムーン。わくわくの新婚生活。数年経ったらかわいいベイビーが産まれて、順風満帆の人生!
早く結婚できれば、みんなよりも先に幸せを掴めました!いち抜けた!というような…
私にもそんな若くて可愛い頭の中だった時期がありましたが、そんな思想から抜け出して現実を知ってしまったアラサーです。(自分の経験や、様々な人の話を聞いて色々考えるようになった…)
順風満帆な結婚生活を送れる人って、ごく一部。夫も妻もしっかりしていて思いやりがあって責任感のある、素晴らしい二人なのだと思う。
まず、婚約指輪のあるプロポーズ、結婚式、ハネムーンをすべてやるのにはかなりのお金が必要だ。
若いうちに自分たちのお金でこれらを全てやると考えると、お互いがきちんと貯金をしていないといけない。
全て出してくれるような財力のある夫だったり、両親だったりがいれば、頼ればいいのかもしれないけど、それでもきちんと感謝して他の面で恩返しをできるような人格でなければ、いつかどこかで関係が破綻していく気がする…
そして、結婚して一緒に住んだら、仕事をしながら、毎日の家事やお金の管理などを二人で協力してこなさなければいけない。
育った環境の違う二人が一緒に住むということは楽しいだけでなく、ストレスのたまることもあるし、乗り越えていかないといけない問題が発生することになる。
お互いが自分より相手を優先して、面倒くさいことを率先してやるくらいでないと、どちらかのストレスが溜まっていくはず。
お互いの実家との関係も上手くやっていかなければならないし、子供ができたら子育てや家事に追われて自分の自由な時間は何年もとれない。
早く結婚してしまえば、自由に遊んでいる同世代の友人達が羨ましくなる。
もっと時間が経てば、お互いの親の介護や相続の問題なども発生する。
こうやって悪い面を考えると、結婚てなかなか苦行じゃない!?私もう結婚なんてしたくなーい!自分で稼いで一人で気楽に生きたいよ!
なんて思っちゃいそうだけど…
こんなに大変そうな結婚生活でも、乗り越えたら成長できるし、家族という絆を得られたら、こんな幸せなことはないよね!と思っています。
じゃあ、付き合って半年の後輩も、彼氏と今すぐに結婚していいじゃないの、となるんだけど、
私は結婚するときに重要なのは、絶対に相手選びだと思っている。
今から何十年も、死ぬまで毎日一緒にいるなんて、本当に相手って大切だ。
相手が嫌だったら、めちゃくちゃ嫌な人生になるし、相手が良かったら最高の人生になるんじゃないのか!と思っている。
付き合って半年で、相手が自分にとって嫌な相手なのか、良い相手なのかを見極めることって、とても困難だと思う。
付き合ったはじめのうちはみんな大好きだし、相手に気を遣っているし、自分の全てをさらけ出しているわけではない。自分が気を遣わずに全てをさらけ出していたとしても、相手がそうとは限らないしね。
じゃあ、どうやって相手を見極めるの、っていったら、一番は時間だと思う。
私は、二年以上は付き合わないと、本当のところは見えてこないと思います。
二年間あればそのうちに、沢山喧嘩もするだろうし、お互いに仕事や家庭環境などで大変な時期もあるだろうし、他に素敵な人も現れるかもしれないし、相手への恋心は落ち着いて最初の頃とは違ってくる。
それでも好きと思えるか、大切な相手と思えるかが重要なのだと思う。
あと、どれだけ良い相手でも、相手に見限られたら終わりなので、自分自身も良い相手であるように努力していくことも必要!だよね。
理想は二十代のうちにそんな相手を見つけて、めいっぱい遊んだり、やりたいことに挑戦して、お互いに自立してお金を貯めて、三十歳付近で結婚。三十五歳までに出産。
それが私にとっては、一番良い流れなのかな、と思う。(もちろん人それぞれ)
女性の結婚は永久就職と昔は言ったけど、私は別の意味で永久就職だと思っている。
ここからは、私の考えた例え話ですが、
結婚していない人=フリーター
結婚する=正社員になること
と考える。
フリーターが正社員になってしまえば、責任も増えるし面倒なことも増える。
そして、一度正社員になってしまったら死ぬまで働かないといけない。気軽に転職もできない(転職するには世間的にも法的にも面倒。拗らせたら慰謝料問題になる)そんな世界だとしたら。
フリーターから正社員になるときには、この会社で一生やっていく自信があるのか、大変なときでも楽しみながら乗り越えられる会社なのか、将来性はどうなのか、とよく考えると思います。
それでも、この会社でならやっていける!がんばりたい!と思うのって、半年フリーターとして働いただけじゃわからないと思うんですよね。
若い時はどこでもいいから正社員になりたい!と思うかもしれないけど、社会に出て数年経ったら賃金や待遇、働きやすさ、自分が本当にやりたいことなのか、自分に向いているのか向いていないのか、が自ずとわかってくる。
それがわかってから、正社員になった方が後悔しない人生になるよね。
だから、結婚も焦らないで、ゆっくり考えた方がいいと思う。
闇雲に早い方が幸せというわけではないので、ちゃんと考えて、自分が後悔しないタイミングを見つけて、結婚できたら一番いいですね。
それにしても、女子のあの結婚に対する、キラキラしたイメージってどっから植え付けられるものなんだろう…不思議です。