働き手から見たビジネスホテルとシティホテルの違い
わたしは都心のビジネスホテルで2年フロントスタッフとして働き、現在地方のシティーホテルで2年目のフロントスタッフとして働いています。
その経験からビジネスホテルとシティーホテルの違いについてお伝えしたいと思います。
まずどんなホテルに働いていたかというと
規模
ビジネスホテル ※宿泊特化型ホテル
室数 約170室 ※店舗的には中間くらい
スタッフ 全員 約30〜35名
内訳 支配人1名、経理1名、
フロント8名
メイクスタッフ20名
パントリースタッフ3名
シティーホテル
室数 約200室 ※大型店舗の中で小さい方
スタッフ 全員 約40〜45名
内訳 部長1名 営業1名 客室1名
フロント11名
ベル5名
予約4名
ハウスキーピング20名
※シティーホテルではその他の部署がありますが、比較の為に宿泊部のみで記載しています。
またシティーホテルではアルバイトやパートスタッフもいるため+10名くらいです。
利用目的
ビジネスホテル
・仕事(テレビ局関係者、物産展スタッフ‥)
・観光(コンサート観覧、ライブ観覧‥)
シティーホテル
・仕事目的(会合、会議、接待、営業‥)
・観光(コンサート、ライブ観覧‥)
・記念日(結婚記念、誕生日、サプライズ‥)
客室単価
ビジネスホテル
シングル素泊まり約¥6000-
シティーホテル
シングル素泊まり約¥10000-
客層
ビジネスホテル
・男性約7割 女性約3割
・1人利用多数
・20代〜60代多数
シティーホテル
・男性約5割 女性約5割
・2人以上での利用多数
・ファミリーでの利用(子ども多数)
・幅広い年齢層(幼児から高齢の方まで)
※あくまでも自分の中の肌感です!
こんな感じのホテルで働いてました。
お客様との距離感の違い
ビジネスホテルとシティーホテルで働いてみて1番違うと思ったのはお客様との距離感の違いです。
ビジネスホテルは予約からホテルを出発されるまで関わることができます。ですが、全てにおいてスピードを重視する為お客様と他愛もない話をする時間はほぼありません。毎日毎日違うお客様が入れ替わり立ち替わり来られます。
連泊で泊まる方やリピーターのお客様以外とはかなり距離感を感じていました。
一方シティーホテルでは特にフロントはチェックインとチェックアウトくらいしかお客様と話す機会はありませんが、記念日やお部屋の事についてお話しすることが長く距離感がビジネスホテルよりも近く感じます。
また連泊されるお客様や特別な演出をされたい方などが多いのも要因だと思います。
疲労感の違い
ビジネスホテルは体力面からくる疲労感
シティーホテルは精神面からくる疲労感
というのが大きく、どちらが辛いかというのは一概には言えません。
また働いていたビジネスホテルでは誰でも夜勤があり、全員が同じ仕事ができる事が前提でシフトが組まれます。
一方私が働いているシティーホテルは女性は夜勤シフトがありません。日勤、夜勤が別れているため全員が同じ仕事内容をこなすことは出来ません。
給料の違い
ビジネスホテル1年目は25万くらいでした。
※かなり都心のホテルです。
新人でもベテランさんでもあまり給料が変わりません。インセンティブ制度もあり自分が頑張った分貰える感じがしました。
加えて資格取得で毎月追加で手当をもらえました。
シティーホテル1年目は15万くらいでした。
※地方のシティーホテルです。
新人とベテランは天と地の差があります。どれだけ仕事を頑張っても給料はすぐに上がりません。
資格などは取得の翌月のみ祝い金として支払いがありますが、祝い金が出る資格もかなりレベルが高く目指している人をあまり見たことがありません。
やりがいがある側面
ビジネスホテルのフロントはなんでもします。
常に人手不足なので、修理やシステム整備など多岐にわたって仕事をこなすことが出来ます。
その中で自分にあった仕事を新しく見つけ、転職していく人も沢山いました。
また夜勤業務などは常に1人で店舗を守るというのは毎回ハラハラしますが、明け方何もなく無事にチェックアウトを終えたときの安堵さは本当にやりきった感じを得ていました。
お客様がどうやったらスムーズに手続きを終え、自分の家に帰ったかのように感じられるかを考えて仕事をするというのは、やりがいを感じました。
シティーホテルでは1組のお客様に費やす時間が長い分、自分がさせてもらいたいサービスをすることが出来ます。どうやって非日常を味わってもらうかを考え、実行し、次に生かすために考えることにやりがいを感じています。
まとめ
どちらで働いたほうがいいと言うことは、何とも言えません。どちらも良い面、働きにくい点があって、自分に合ったホテルで働くのがいいなと思います。さらにビジネスホテルの中でも雇用形態は様々でシティーホテルも同様です。
毎日違うハプニングが起きたり、予想もつかないような事が起きたり、クレームや様々なお客様の対応から学ぶことは本当に多い仕事です。
普段見せないホテルマンの本音を少しでも知ってもらえたら嬉しいです。
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