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【G1@Clubhouse⑥】「コロナが変えるオンラインエンタメ
2月3日22:00 ~23:00に行われたG1@Clubhouse⑥の内容のポイントをご紹介します。*本記事は2021/2/4に公開した知見録の記事を転載しています。
テーマと出演者
テーマ:「コロナが変えるオンラインエンタメ」。SHOWROOMを筆頭とするライブ配信、ミラティブを筆頭とするゲームオンライン配信が伸びています。これからのオンラインエンタメがどう変わっていくかをゆるく議論します。
出演者:前田裕二(SHOWROOM)、赤川隼一(ミラティブ)、堀義人
発言のポイント
※上記出演者のご了解を得たうえで、記録、公開しています。
1)そもそもライブ配信、ゲーム実況はどうやって儲けるのか?競合、欧米のプレイヤーはどうなっているのか?
・ライブ配信のビジネスモデルは、「投げ銭」モデル。
たとえばYoutuberは「幅」、つまり再生数の多さ、広がりを追って少額を積み重ねていくのに対して、ライブ配信は「深さ」、少数ながら高額払ってもいい、というニーズを捕まえる。それに合った濃い体験価値を提供する。
・Showroomでは、配信者は20代女性がメイン、30代女性や20代男性も増えてきている。ユーザの属性は、視聴者は20~40代男性、課金者はもう少し年齢層が上がる。
・ゲーム実況・配信は、先進国は中国で15兆円を超える市場。ミラティブでは配信者数が300万人超え。配信者のSNSを目指している(友達の家でドラクエをしている感じ)。
マネタイズ方法は投げ銭が主だが、広告やアバター売上もある。
・ライブ配信、ゲーム実況とも、コロナ下で大きく伸びた。
・アメリカはメディアでは優位だが、課金ビジネスでプレゼンスが強いのは中国勢。
投げ銭の文化は各国で微妙に違い、日本は未完成の者を「応援する」、アメリカはスタートから完成品が出てきて感動させる、中国は(応援していることを)見せびらかして優越感を抱く感覚。
2)なぜこういうエンタメが生まれてきたのか?テクノロジー、社会的背景
・ゲーム実況では常時接続が浸透した。常時接続が当たり前になると、ゲームを介して皆で盛り上がれる。それを経験すると、個々でゲームをするより、誰かとつながりながらゲームをするのが当たり前になる。
・日本は、世界の中でも「別人格を持つ」ことが受け入れられている。匿名で別人格として活動することで、少し破天荒なこと、皆を楽しませるよう振り切ったことができる。
社会的な縛りを気にせず自分を出せる場として、ライブ配信・ゲーム実況とも機能している。
3)今後の未来のオンライン・エンタメはどう変わっていくのか?
・フォートナイト(ゲーム)の仮想空間の中でコンサートが開かれるなど、エンタメのジャンルの越境が起こっている。
・ライブ配信に映えるゲームが流行りだすなど、ライブ配信ができる、常時接続しているというインフラの浸透を前提とした動き。
・リアルで行われていた既存のエンタメを単にオンラインに移すだけでは、ユーザはおカネを払う価値を感じづらくなり、その代わり、コミュニケーション、共感、承認欲求などにおカネを払うようになっている。
・共感のエンジンとしてライブ配信のプラットフォームは強い。
今後の予定
G1@CH⑮「2050ゼロエミッションに向けて真正面からエネルギー政策を論じよう」国際環境経済研究所 竹内純子 × エネルギーアナリスト 大場紀章 × 堀義人(2/12)
G1@CH⑯「社会の機会平等の確保と格差是正」今村久美 × 堀義人 (2/13)
G1@CH⑰「コロナ禍だからこそ考える企業のwell-being」プロノバ 岡島悦子 × 予防医学研究者 石川善樹 × 楽天 北川拓也 × 堀義人(2/14)